基本的構え 【きほんてきかまえ】 (Life positions)
基本的構えとは、交流分析において、人生に対する捉え方をおおまかに4種類に分けたものです。
自分に対してOKかnotOKか。
他人に対してOKかnotOKか。
組み合わせると4種類の基本的構えがあることになります。
私はOK、あなたはOK。(健康的な状態)
私はOK、あなたはnotOK。(他人の見下し。他者否定。他者を責める、などの状態)
私はnotOK、あなたはOK。(自己卑下。自己否定。自信がない状態)
私はnotOK、あなたはnotOK。(虚無的。人生によいことは何もないという状態)
そして、私はOK、あなたはOKという状態になることが大切だというのが、交流分析の教えです。
私見ですが、notOKを噛み砕いて言うと、3つの責め言葉を向けていると言い換えられます。
「悪い」 正しさで裁く言葉。類義語に「間違っている」など。
「ダメ」 見下す言葉。類義語に「頑張ってない」「バカ」「恥ずかしい」など。
「ひどい」 感情的に嫌う言葉。類義語は多く、「冷たい」「嫌な」「優しくない」など。
他人にこれらの言葉を向けない人であっても、自分自身には向けていることが、結構あります。
さらに私見ですが、人生に対する姿勢を、もっとも正確に表現したものが、この「基本的構え」だと思います。
人生に対する大切な教えを表現した言葉は、いろいろありますが、どれも一部分だけを表現していて、誤解を招きやすい部分があります。たとえば、
「自信を持つことが大事」→「私はOK」になることの大切さを表現しているが、「私はOK、あなたはnotOK」を容認してしまうため、自信過剰、他者否定の傾向がある人には、逆効果の懸念もある言葉。
「思いやりを持つことが大事」→「あなたはOK」を表現しているが、「私はnotOK、あなたはOK」のタイプの人には、ますます自己卑下して、他者を優先させてしまう懸念がある言葉。
様々な人生の教えを正しく受け取るときに、まず「私はOK、あなたはOK」の基本的構えができているかどうかをチェックし、その上で、人生の教えを表現した言葉を自分の中に取り入れることが、効果的に学びを得て、人生を豊かにするために、大切なことだと思います。