この記事は「ストレスは感じない」という感覚をお持ちの方に向けて書いています。
仕事が立て込んでくると、気が重くなったり、面倒な課題を目の前にするとうんざりしたり、ストレスがかかっていることを自分で感じることができる人は、この記事を読んでわざわざ実践する必要はありません。
ではどんな人が、この記事が必要かというと、
・自分では「ストレス度が高まっている」とは感じない(自覚症状がない)
・ストレス反応と思われる衝動が唐突にやってくる
(突然浮気したくなる、急に散財したくなる、アルコールの量が多いなど)
そういう傾向がある人です。
理想的なストレス反応というのは、
・外的ストレスがかかっていないときは、リラックスしている
・ストレスが少しかかると、それを感じることができる
・ストレスがさらに増えると、苦しいので、避けようとする(休息など)
・その結果、自分がコントロールできる範囲のストレス度をキープできる
一方、厄介なパターンは、
・ストレスが少しかかっても、感じない
・ストレスがさらに増えても、感じない
・ストレスがさらに増えていくと、そのこと自体は感じないが、
セックス(浮気)、散財、アルコールなどの刺激を求める衝動が突然やってくる
・その結果、問題行動をしてしまう
というものです。
一般的に、男性の方が、自分の感情を感じない傾向があり、多少の外的ストレスは、特に何も感じず、淡々とやり過ごせる人が多いように思います。
しかし、私は、男女間で、根本的なストレスへの強さは変わらないと考えています。同じDNA、タンパク質、細胞からできているわけですから、根本的な部分では、そう変わらないはずなのです。
ストレスに弱く見える人は、車で言えばリミッターがキッチリ効いている車。ストレスに強く見える人は、エンジンは大差ないが、リミッターが外れている車、というような感覚です。リミッターがちゃんと効いている人の方が、長持ち(長生き)すると思います。
つまり、本当は、うまいこと感じないようにフタをすることができているものの、どこかに負担はかかっているはずなのです。
それを、早期発見できれば、刺激を求めずとも、ストレスを発散するための方法は色々あります。
気づかずに溜めていくと、どこかで衝動的に刺激を求めたくなります。
だから、上記のようなパターンがある人(主に男性)の場合には、
まず、自分のストレスの蓄積度合いを、自分で気づくようになることが大事なのです。
いくつか、提案を書いておきます。
・周りの人の反応で見る
あなたは気づいていなくても、無意識にぶっきらぼうな言い方が増えていたり、表情が硬くなったりしているかもしれません。周りの人の反応を見ていると、自分のストレス状態が、間接的ではありますが、なんとなく分かるかもしれません。
・自分の苦手な行動で見る
メールの返信がおっくうになったり、机の上が散らかったりと、ストレス度が高まると、自分の苦手な行動から、うまくできなくなります。自分なりに「メールの返信がイヤになったら、ストレス度が高まっているかも」などの指標を作っておけると、自分を知ることができます。
・自分の見ている景色で決める
元気なときは、朝「行ってきます」を言い、家族の方を振り返って家を出るけれど、気になることがいっぱいの時は振り向かずに行ってしまう。そういうパターンがあるなら、家を出たときに見ている景色が、後ろを振り返った、家の様子なのか、前を向いている駅の方向の景色なのか、自分に見えている景色に違いがあるはずです。
あるいは、空を見ていることが多いとか、地面を見ていることが多いとか、無意識に行動が変わっていれば、当然見ている景色も変わるわけですから、気づこうと思えば気づけるはずです。
ちなみに、指標として使いにくいものは、たとえば、表情が暗いなど、他人が見たりしないと分からないものです。自分の言葉や声も、言っているときはあまり自分で聞いていないので使いにくいです。
逆に、自分の目から見た世界で、何か違いが生まれないか、そのポイントを見つけると、とても使えるのです。
私の場合、ストレス度が高まると、夜更かしするパターンがあるので、寝る前に時計を見ることにしています。その時計が2時を過ぎていたら、ちょっとヤバイかも、と考えるようにしています。
こんな風にして、まずは、自分のストレス状態を観察することから始めてはいかがでしょうか。
女性ですが、この記事はとても参考になりました。
自分から見た世界の特徴を指標とする…
目からウロコ!でした。
そして、私も考えてみると、ストレスが溜まると、夜更かしする、携帯を長くいじる、散らかる、家族の顔を見ない(忙しくて)、回りの人が冷たいと感じる…などがあるとわかりました。
今まで、こうなると自分がダメな人間だと責めて、更に頑張ろうとしていましたが、逆だったんですね?
肩の力を抜こうと思います。
とても参考になりました。
ありがとうございました!
こたつむりさん
コメントありがとうございます。
そうなんです。
「ストレスがかかっているかどうか」を直接知ろうとしても難しいので、
ストレスがかかる→行動がちょっぴり変わる→そのときに見えるものが(当然)変わる
ということを利用すると、自分で指標に気付けるんです。
ちなみに、見えるものだけじゃなくて、聞こえる音が変わるとか、食べ物の味が変わるとか、服の肌触りが変わるとか、五感で感じるものであれば、指標にできます。
肩の力を抜いていきましょう!