【ココヘル596】感情的負担が結婚生活を壊す

 

★女と男の「心のヘルス」ー癒しの心理学 596号 2012.9.27
 
 こんにちは。あづまです。
 いつも読んで下さってありがとうございます。
 
 
 ウィリアム・グラッサー。
 「選択理論」で名の知られた心理療法家ですが、
 彼の書いた「結婚の謎 http://amzn.to/QSsLsp 」
 という本の中に、こんな一節があります。
 
 
 曰く、
 >(氏の元に)助けを求めてきた不幸な夫婦に、
 >私はしばしばこう尋ねて参りました。
 
 >「どうして友だちには、夫婦がお互いにしているのと
 > 同じような対応をしないのですか」
 
 >すると、答えはいつも同じです。
 >「友人にそんなことをしたら、友人を失ってしまいます」
 
 
 ウィリアム・グラッサーは、結婚生活を破壊するのは、
 「外的コントロール」であると述べています。
 
 批判したり、責めたり…あるいは、自分の思い通りに相手を動かそう
 としてほうびで釣る、といった行動さえも、
 
 相手を「コントロール」して自分の欲求を満たそうという試みです。
 
 社会では(たとえば会社)成果を上げたら報奨金があり(ほうびで釣る)、
 ノルマに満たなかったらそれがない(罰がある)ということが、
 当たり前に行われています。
 
 しかし、これを結婚生活に持ち込んだとたん、
 もはや、二人の関係は親密な信頼関係ではなくなってしまい、
 
 お互いにコントロールし合う、権力争いの関係になってしまいます。
 
 
 そしてそのことは、
 夫婦の親密さや、セックスなど、
 
 結婚生活の喜びの多くを奪っていきます。
 
 
 彼はまた、こうも語っています。
 
 曰く、
 >不幸なことですが、私たちが外的コントロールを使い続ける限り、
 >情事の方が結婚よりも性関係においては満足を与えます。
 
 
 不倫関係などでは、外的コントロールを使えば、
 その関係は「イヤなら終わりにしよう」で終わってしまうので、
 
 失いたくないから、人は行動を整える、わけです。
 
 結婚という関係に安住したとたん、
 友だちには言えないような辛辣な言葉を言ってしまう人は、
 
 不倫の方が燃える
 
 と、なってしまうよ、と博士は警告してくれています。
 
 
 結婚関係でも、
 もし毎年、この関係を「契約更新」するとしたら、
 本当に自分はこの相手を選ぶだろうか?
 本当に相手は自分を選び続けてくれるだろうか?
 
 そしてそうなるためには、自分はどういう行動をすべきだろうか?
 それぐらいの緊張感を持って過ごすことが大事だと思うのです。
 
 
 ところで。
 
 私は選択理論は、それほど詳しくはないですが、
 それでも、こんな風に感じています。
 
 選択理論の教える行動は、立派なものではあるが、
 行動だけ取り繕うことを試みると感情が置き去りになりそうだ。
 
 だから、
 私は選択理論の教えに従うことを【頑張る】のではなく、
 
 自分の内面を自分の責任で満たして、
 選択理論の教えるとおりの行動を【自然にしている自分になる】
 という方針が正しいのだと考えています。
 
 
 人は、いっぱいいっぱいの時には、
 理想的な行動は、取れないものですからね。
 
 
 
 さてここで、最近毎回紹介している、
 珠帆美汐さんの体験談の一節をご紹介します。
 
 
>当時は夫とも毎日毎日ケンカ。
 
>自分は両親のような家庭は作らない、
>夫婦の仲の良い穏やかな家庭で子どもを育てるんだ、
>ってあんなに固く誓っていたのにどうしてこうなるの?
>と本当につらかった。
 
 
>そんな私が、いつのころからか、変わりました。
 
>周囲の無理解や意地悪さを嘆くことや、運命を呪うこと、
>自分を可哀想な被害者の椅子に座らせること、を一切やめ、
>自分で自分を幸せにしてみせる、と誓ってから、
>変わり始めました。
 
>いくつになっても、人は変われるのですね。
 
>そして、自分が変われば周囲が変わる。
 
 
>夫がまず変わりました。
>私が自分の人生をイキイキと生きるようになり、機嫌が良くなり、
>夫に対しても感謝やいたわりを伝えるのが自然になると、
>夫が張り切って私の応援をしてくれるようになりました。
 
>ものすごく熱心に支えてくれるようになりました。
 
>今では家事育児を100パーセント担ってくれ、
>私に仕事以外の心配を一切させません。
 
>それが彼なりの美学みたいです。
>以前はあんなに非協力的だったのに。
>この変わりよう!
>その上、毎日抱きしめてくれて「可愛い」って言ってくれます。
 
>子どもたちも変わりました。
>明るくなり、なにより健康になりました。
>長男のあの神経質ぶりはたぶん、
>私の状態の反映だったのでしょうね(汗)
 
>また、私が幸せになってからてきめんに
>子どもたちの病院通いの頻度が減っています。
 
>お姑さんにも可愛がっていただいてます(^^)
>「アイツ(夫のことです)の唯一良かったところは、
>アンタと結婚したことや」と言ってくれます(^^)
 
 
>親友と言える友人複数に囲まれています。
 
>信頼でき、尊敬できるビジネスパートナーたちと、
>盟友関係を築けています。
>(今回コラボさせていただく
>あづまやすしさんはその代表の方ですよね。)
 
 
 ありがとうございます>珠帆美汐さん
 
 気が合うビジネスパートナーを見つけるのは、
 気が合う結婚相手を見つけるより、実は難しいんじゃないかと
 個人的には思っているので、
 
 こうして出会えたことは、
 奇跡的なことだと感じています(*^_^*)
 
 
 それで、夫婦関係に関する話に戻ると、
 ジョン・グレイ博士などは著書の中で、
 夫婦はお互い無意識に、相手にポイントをつけて採点している、
 という話を書かれています。
 
 嬉しく感じたので、何か返したいと思う、
 なんとなくイヤな感じだったので、体が動かなくなる、
 みたいな感覚を言語化(数値化)したわけですね。
 
 博士の本には具体例として主に、分かりやすい表面的な行動が
 書かれていますが、人間はもっと深い部分でもお互いにポイントを
 稼いだり失ったりしているものだと、私は感じています。
 
 
 それが、潜在意識に持っている感情や観念です。
 
 上の、珠帆美汐さんの体験談にあるような、
 
 「私が変わったらパートナーが変わった」
 
 という体験談のほとんどは、
 
 
 私はかつて相手に感情的負担をかけていたけれども、
 自分の幸せには自分で責任を持つように変わった。
 
 すると、相手は私に無意識に高いポイントをつけるようになり、
 なんだか以前とは別人のように、親切になった。
 
 というストーリーなんですね。
 
 
 冒頭のウィリアム・グラッサーの話も、結局はこういうこと。
 
 相手をコントロールして自分に都合良く動かそうという試みは、
 その瞬間は成功しても、相手に感情的負担をかけていて、
 (ジョン・グレイ博士的に表現すれば、ポイントを失っていて)
 
 したがって、長い目で見ると、
 次第にパートナーが「お前のためには指一本動かしたくない」
 と感じる方向へと進んでいくわけです。
 
 
 そうならないための、基本原則は、行動面で言えば、
 ウィリアム・グラッサーの選択理論に沿って行動することや、
 ジョン・グレイ博士の本にあるような、ポイントを稼げる行動を
 すること、になるわけですが(それはそれで大事なのですが)、
 
 
 私が強調したいのは、実はむしろ、行動面よりも、
 
 内面。
 
 なんですね。
 
 
 長くなってきたので、続きは次回。
 
 ここ数日、のんびりすごしていたら、
 頭がスッキリしてきて、もりもり原稿を書きたくなって、
 すごいたくさん書いてしまったので(笑)
 
 連日配信する予定でいます。
 次回は明日かな、たぶん。
 
 
 次回もお楽しみに!
 
 
◆編集後記
 
 腰痛に関して、アドバイスをいただいた皆さま、
 ありがとうございました。
 
 腰痛に効く、という方法は、ほんと玉石混淆で、
 まあ色々な情報があること。
 
 自分の症状とも照らして考えて、ロビン・マッケンジーという
 人の考え方がいちばん当てはまっている気がしたので、
 その人の本に沿って対策をしようと考えています。
 
 まあその一環で、生活を見直してみたところ、座る姿勢が
 いちばん問題だってことに、思い至ったわけです。
 デスクワークの椅子は、ミラチェアで決定、です。
 あと決めることは直営店で買うかどうか、ぐらいですかね。
 
 腰痛対策の椅子って、妙に背もたれが小さくて、
 なんだか、10年愛用する気が起きない「しょぼい」感じのする
 椅子が多いじゃないですか。私の美的センスに反するわけです。
 
 その点、ちょっと高いけれど、ハーマンミラー社の椅子は、
 なかなか、カッコイイ♪
 
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「【ココヘル596】感情的負担が結婚生活を壊す」への1件のフィードバック

  1. 私自身、ウィリアム・グラッサー氏の本を読んで影響を受けたのですが、とても本質を突いた、深い内容だと感じています。記事を読みながら、改めてそのことを実感しました。

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