あづまです。こんにちは。
最近多い、モラハラな相手に対しての悩み。
それに対するあづまなりの回答を書いています。
本記事は第2回。(第1回はこちらです)
モラハラな相手に何とかして働きかけるとしたら、どんな働きかけが良いのか。
この記事の内容を実践するには、かなり高度なコミュニケーション力、そしてかなり高度な自分をコントロールする能力が必要になります。
基礎力が十分でない人が実践すると、逆効果になりかねませんので、まず始めに「まずは自分をしっかりさせることだよ」と強く言っておきます。
説教ばかりしていても、話が進まないので、先に進めますが、
まず前提として、モラハラしてくる相手は、
・こちらから見たらモラハラ
・客観的な第三者が見てもモラハラ
なのですが、
・本人はモラハラだと思ってない
ものです。
まず、この大前提を押さえておきましょう。
つまり「あなたの行動はモラハラだよ」なんて言おうものなら、
モラハラか、モラハラではないか、みたいな議論とか、
そもそもモラハラとは何か、という言葉の定義の話か、
いずれにしても、議論は脇道に一気に逸れてしまって、行ったきりになり、ほぼ、言いたいことを伝えるところまで、戻って来れなくなります。
そうなったときに、「だからあんたは話が通じない」なんて言ってもダメなんです。
議論が逸れるような言い方を、最初にしたのは、「あなたの行動はモラハラだよ」って言った方なのですから。
自分の行動はモラハラである。
モラハラは悪いことである。
私は、その、悪いことを、常々、堂々とやっている人間である。
以上!(自信持って、キッパリ!)
なんて、思っている人間は、ひとりもいないということです。
人間、自分は正しいと思っているんです。
いや、自分が正しい範囲に入っていると信じ続けるために必死なんです。
それは、モラハラを仕掛けてくる相手だって同じ。
あなたから見たら、おかしい行動だとしても、
そして客観的な第三者から見ても、おかしい行動だとしても、
本人は、当然だと思っている。
(たとえば、「言いがかりをつけた」あなたの方に問題がある、とか)
(たとえば、「依存ばかりしている」あなたに精神が未熟である、とか)
まあ、そういう理屈で、モラハラな人自身も、自分自身を騙しているんです。
自分が間違っていると認めるのは、苦しいことです。
それができないから、行動が治らないのです。
モラハラな人は、それが、人一倍苦手なのです。
つついたら、ほぼ、地雷を踏んだことになります。
まず、ここがスタートラインです。
不用意につつかない。
始めに何をすべきかというと、前回書いた、自分を整える部分なのですが、
この記事では、それは十分に出来た、という前提でその先の話を書きます。
(十分にトレーニングできて、モラハラな人の前でも、自分らしさを失わない
ところまで、自分を変えることが出来たことが前提、という意味です)
まあ、モラハラな相手の前でも、自分らしくいられるようになったら、
問題の半分ぐらいは解決しているような気もするのですが、
それでも、子供のために、相手に働きかけたい、とか、
あるいは、少し話は逸れますが、モラハラする人が職場の人で、職場の空気をよくするために、相手に働きかけたいとか、まあ、自分が楽になりたい以外の公共的な意義、使命感みたいなものがあれば、働きかける意義はあると思うんですね。
で、どうするのか。
それは、相手のことを、理解しようと努めることです。
攻撃的な人は基本的に、自分が攻撃しているとは思っていません。
相手が攻撃してきたので、自分を守るために反撃しているのです。
(一例を挙げるとこういうことです)
そこで「私、攻撃なんてしてないよ?」って言ってはいけないのです。
そういう話じゃないの。
あなたが攻撃したか、してないかは、
「あなたの意志・意図」の話。
今私が言っているのは、
あなたが攻撃の意図を持っていたか否かに関係なく、
相手が「攻撃された」と感じている、という、
「モラハラな人の、感じ方」の話。
あなたは、相手に対して、攻撃の意図は持っていない。
でも、
その相手は、あなたから、何か攻撃されていると感じている。
(いや、よくあるのは世界に対して警戒心を持っていたりする感覚です。だからあなたにかぎらず、自分に近づいてくるものは全て、攻撃してくるのか?と警戒心バリバリで、身構えているわけです)
と、ここまで、よくあるケースについて書きましたが、
パターンはこれだけではありません。ここに書いたのとは、違うパターンのモラハラな人もいるでしょう、きっと。
大事なことは、その相手のことを「理解する」ということです。
あなたとは、違う思考回路、違った反応のパターンで物事を解釈し、反応している可能性が高いです。それをまず、理解しようと努めること。
ここで、自分が誤解されている!と不安になってしまい、その不安に呑み込まれてしまうと、ここから先の有効な行動を取ることが出来なくなってしまいます。
誤解されていても、まあそれはそれとして、平然と話を進める、ぐらいの強さがいるよ、ということなのです。
相手の思考回路や感情の振れ幅について理解が進むと、
あなたが相手に問題提起する、ものの言い方も必然的に変わってきます。
理解していない状態:
あなた「この前のあなたの○○××の言動、モラハラだと思うのよね。」
相手「モラハラって何? モラハラの定義をまず言って。」
あなた「そうやって話をそらすんだから・・・」
相手「そらしてないよ。あんたが『モラハラ』を話題にしたんじゃないか。
だったらあんたが説明責任を果たすべきだろう?それもしないで、
なんかオレのことを悪者みたいに言う。それこそモラハラだろう。」
理解していないことに加えて、「モラハラ」という言葉を出して、
社会正義(≒神さま的な、上からの存在)に、相手を裁いてもらおうという、
自己責任の欠如もあって、見事に会話が炎上していますね。
理解している状態:
あなた「この前のあなたの○○××の言動だけど、とても嫌だったの。」
相手 「嫌なことを言ってしまうのは、人間、お互い様だろう。」
あなた「まあそれはそうだけど、今日は大事な話を伝えます。」
相手 「・・・なんだよ。」
あなた「あなたは、私が△△と言ったとき、自分が責められたと感じた
かもしれないよね。ここは私の推測だけど・・・」
相手 「ああ、そうだよ。あんたはいつも、俺のことを俺のことを厄介者
みたいに言うからな。」
あなた「私は、そんな風には思ってないし、責めたつもりもない。
でも、あなたは責められたと感じるのよね?
今日は、あなたの感じ方が知りたいと思って話をしているの。」
相手 「ああ、そうだよ。ああいう風に言われたら、責められたと感じて
当然だろう。」
あなた「とても残念です。でも、そう感じてしまう、ということは、
理解しました。もしかして、私以外の他の人に対しても、
そんな風に感じてるの?」
相手 「えっ!? いや・・・どっちだっていいだろう、そんなこと!」
進みはゆっくりですし、一気に解決するわけでもありませんが、
会話が成立する可能性は、理解していない状態よりも、はるかに高い。
なぜそういうことになるかと言うと、
もしあなたが、相手の 解釈の仕方・感じ方を理解しないでものを言えば、
(1)一方的に相手に「本当に嫌だからやめてやめてやめて!!!!」
と主張するばかりになってしまう。
(2)相手が問題のある人と見なして「あんた問題人間だから治して」
と言っていることになってしまう。
と、なるわけです。
正義のある側 | 悪の側
あなた | 相手
と、こういう構図、ってことです。
口に出して言っていなくても、そういう構図になってしまうのです。
とくに、あなたが感情的になっていると、
相手に、こう受け取られる危険性がさらに高まります。
一方、理解する、というのは相手と自分が同じ側にいる、という何よりの証明です。
理解をして、そのことを言葉にすれば、
(3)問題はそこにあるけれど、相手も仕方なくそうなってしまっている、
ということを、あなたが受け入れているので、相手も悪人扱いされていない、
むしろ、病人とか助けが必要な存在として扱われている、と感じる。
正義のある側 | 悪の側
あなた・相手 |
と、こういう構図になる、ということです。
理解したあと、どうするのか。
これはまた、本当に高度で、私も一般論として記事には書けません。
その都度、その都度、真剣に考えて、解決の道を探ります。
ただ、ひとつだけ言えることは、
常に、その、問題のある相手自身が「そうだね」と言えるような提案をすることを心がけています。そうでないと、人は動かないですから。
そして最後に、もう一度釘を刺しておきますが、
第1回の記事に書いたように、相手を目の前にしても、自分自身のCPとFCを見失わないぐらいに、自分自身が安定している状態になった上で、本記事の取り組みをしないと、
本記事に書いてあることは「相手を理解する」ですから、
ある意味、自分自身を少し手放すことでもあるわけです。
自分自身の心がしっかりしていない人がこれをやると、
そうです。
全部相手次第。
自分がない人、
になってしまう危険性が高いです。
この記事だけを読んで、専門家の助言もなく、
自己流で実践することは、絶対にお勧めできません。
じゃあ何で書いたの?て話なのですが、
先に進んだときに、どんな取り組みが待っているのか。
それを知った上で、
今の相手となんとかやってこうと判断するのか、
それとも、無理だから別れようと判断するのか、
考える助けにはなるかな、と思いますので。
参考になれば幸いです。
ではまた!