人生初の三角関係とは、父親、母親、自分のことです。
なんだよそれ?!
まぁまぁそういわずに。
意外と、深い話なんですよ、これは。
多くの人は、人生初めての三角関係を親子関係で経験します。まず、母親の愛情を得るわけですね。子供はお母さんがとても大好きなんです。父親の愛情も得ます。女の子はお父さんが大好きですね。「大きくなったらパパと結婚する」なんて言います。
しかし、すぐに気づくんです。お父さんが愛しているのはお母さんだということに。お母さんが愛しているのはお父さんなんですね。子供心に嫉妬に燃えます(本当です)。
そして、お父さん子になって、お父さんとべったりくっつく、三角関係の勝ち組に入ろうとする女の子、お母さんには勝てず、負け組になってしまう女の子、そして、お母さん子になって、勝つことも出来ないけれど、お母さんにも勝たせない、足の引っ張り合いをする女の子。こんなパターンが出てきます。
この複雑な心理のことを「エレクトラ・コンプレックス」といいます。ファザコンという言い方もあります。
一方男の子の場合は、母親に近づきたくても父親が壁になるわけです。父親を憎む気持ちを、母親が愛する父親のようになることで、(つまり父親の真似をするようになる)解消すると考えられています。これを「エディプス・コンプレックス」といいます。ギリシャ神話で父親を殺したエディプス王(オイディプス王)の名前を冠する、ちょっと怖い名前の心の葛藤です。マザーコンプレックスとも呼ばれていましたが、最近では、一般に「マザコン」は心の葛藤ではなく「(母親に)依存的な心理状態」を表すように意味が変わってしまいましたので、ここでは「エディプス・コンプレックス」と呼ぶことにします。
このように、人は小さい頃に「エレクトラ・コンプレックス」「エディプス・コンプレックス」という形で三角関係による心の葛藤を経験しているものです。それが、大きくなってからの恋愛や結婚生活、ひいては人間関係や生活全般に影響を及ぼしています。
人生初の三角関係。
やはり、人生への影響は計り知れないものですね。