モラ夫 【モラオ】、モラハラ夫 【モラハラオット】 (Mr. moral harassment, moral harasser)
モラ夫とは、モラルハラスメントつまり精神的暴力をふるう夫のこと。本人には加害している、精神的暴力をふるっているという自覚が乏しいこと(特に自己愛性人格障害を持っているようなケース)もあり、その場合、自分から反省することは期待できない。
モラ夫対策としては、きちんと距離を取ること。必要であれば離婚も視野に入れて、口先だけの脅しではなく、離婚したら住む先を探しておくぐらいの決意を持って臨まないと、モラ夫の行動は変わらない。もちろん、モラ夫を責めたり、喧嘩したりすることはあまり得策ではない。北風と太陽の話のように、無理やり相手を変えようとしてもさらに頑固になるだけである。
モラ夫になる人自身も精神的に不安定な部分を持っていて苦しんでいる。他人を傷つけたら自分の心も傷つくので、モラ夫のままでは幸せになれない。本当の解決は、モラ夫自身が自分を大切にする心を育てることである。歪んだ自己愛で他人を攻撃するのは自分を大切にすることにならない。その意味ではモラ夫自身を救うことが本当の解決である。ただ、心理療法やカウンセリングに熟達したカウンセラーが対応に当たるなどの対応が必要であり、妻がモラ夫の心理サポート役を担うことは難しい。
被害者側も自己否定意識が強い場合も多く、自分が悪い、自分が我慢しなければいけないと思いずるずるとモラ夫の勝手な言動を容認し続けてしまうことがある。このような場合、被害者側が「いい人をやめる」ことが必要である。家の恥などと言うのではなく、現状が緊急事態であることを認識して、行政などの設置しているDV被害の相談窓口や弁護士などに相談することがモラルハラスメントの環境から脱出するためには必要である。
脱出すること、距離を取ることがモラ夫への最良の対処法、モラルハラスメントに対抗する一番の方法であると気づくことが、解決への第一歩である。
参考:共依存、モラルハラスメント、モラハラ