ダメ男を作らないために(魚を授ければ一日の糧、竿を授ければ一生の糧)

いわゆる「ダメ男」と呼ばれる男性たちがいます。
稼がない、借金をする、浮気をする、すぐ怒る、マザコン(母親の言いなり)、不機嫌になると異常に黙る期間が長い、などなど。
本人の問題も、確かにあります。
但し、それを面と向かって指摘したところで、ケンカになるのがオチです。こういう短絡的な行動をしても、お互いに幸せにはなれません。では、何をどう考えたらよいのでしょうか。

(この記事は、女性の方に向けて書いています。)
 
いわゆる「ダメ男」と呼ばれる男性たちがいます。
稼がない、借金をする、浮気をする、すぐ怒る、マザコン(母親の言いなり)、不機嫌になると異常に黙る期間が長い、などなど。
 
本人の問題も、確かにあります。
但し、それを面と向かって指摘したところで、ケンカになるのがオチです。こういう短絡的な行動をしても、お互いに幸せにはなれません。では、何をどう考えたらよいのでしょうか。
 
 
老子の教えに
「魚(うお)を授ければ一日の糧 竿を授ければ一生の糧」
というものがあります。
お腹を空かせた男に、魚をあげたらその日一日は飢えをしのげるけれど、
もし、竿を挙げて釣りの仕方を教えたら、一生飢えをしのげることになる。
そういう意味なんですね。
 
自立させることが、本当の意味での愛情だし、本当にその本人を助けることになる、という意味の言葉です。そうです。魚をもらえば一見楽なようですが、一生誰かから魚をもらい続けなければいけないというのは、実は全然楽じゃないんですね。自分で魚を捕れるようになる方が、全然生きるのが楽です。
 
魚というのは、比喩です。
現実には、お金を稼ぐことかもしれませんし、家事などの家の中のことかもしれません。
あるいは、ありのままの自分を受け入れて欲しいという気持ちかも知れませんし、自分のことを尊敬・尊重して欲しいという気持ちかも知れません。
 
大抵、問題行動を持っている男性は、上のたとえで言えば「魚くれ?」と言っている状態なのです。本人の表面的な要求は、「自立したくない。魚をくれれば、それでいい。」というものです。
 
それに対して、ダメ男を作ってしまう女性側の対応は、文句を言いながら魚をあげてしまうんですね。
 
 
成熟した男性にとって、一番の心の栄養は、女性からの喜びの感情と感謝の気持ちです。自分が「誰かの役に立てる」という実感を得ることで、男性はますます自信をつけていくことが出来るからです。
女性から「わーい、ありがとう」をどれだけたくさん、心を込めて言ってもらえたかが、頼れる男を作っていくのです。
 
  ちなみに、女性は、自分ばかり相手に尽くしていると、次第に不満が溜まります。
 
だから、手は貸さず、ダメなときはじっと見守り、
男性が頑張って差し出してくれたものは、喜んで感謝して受け取る。
こういう対応が大事なんです。
 
言い換えると、女性は受け取って良いのです。
男性が差し出す(物質的な)ものをどんどん受け取って良いのです。
 
喜びの感情や、感謝の気持ち「わーい、ありがとう」(義務的な「ありがとう」ではないことに注意)をたくさん男性に返してあげてください。それが、頼れる男を作る、「心の栄養」です。
 
但し、一点だけ努力が必要なポイントがあります。
それは、男性が不調の時です。受け取る側に立っていると、相手が不調の時には受け取れるものも少なくなってきます。すると、不安との闘いになります。ここで、不安をぶつけたりせず、信じて待てるかどうかが勝負です。
それと、男性も時々、愚痴や不安な気持ちや不満を吐き出すときがあります。その時には、「そっか。頑張っているね。ありがとう。」と言いながら、ちゃんと聴いてあげることです。男性の精神的な成長、頼れる男を育てるという意味では、手を貸す必要はありません。
男性が不調の時でも、「あなたは本当は出来る男(そのうち復活するよね?)」ということを心の底から信じて応援していればよいのです。
 
逆に、すぐに不安になってあれこれ指図をしたり、「じゃあ、私が自分でやる」となってしまうと、男性はすねてしまいます。
一番まずいのが「不機嫌に世話をする」というパターン。典型的なダメ男製造プロセスです。
女性は、自分ばかり相手に尽くしていると、不満が溜まっていきますから、始めは頑張って機嫌良く世話をしていても、次第に「不機嫌に世話をする」パターンに陥りやすいのです。
 
 
良い対応
男性が問題行動を起こした:
 問題だということは伝えて良いが、感情的には中立で(淡々と)。努めて手短に伝える。
 決して感情的に責めたり、いつまでもぐちぐち言ってはいけません。
男性が(かなりイマイチだけど)頑張ってくれた:
 まずは、頑張ってくれたことを喜んで受け取る。
 決してすぐにダメ出しをしてはいけません。
 
悪い対応
男性が問題行動を起こした:
 感情的に責める。長々と愚痴や文句を言う。
男性が(かなりイマイチだけど)頑張ってくれた:
 喜びもしないし、感謝もしない。むしろダメ出しをする。
 
 
こうやって見てみると、ダメ男を製造するのではなく、いい男を育てるためには、女性の側のメンタルトレーニングが必要であることが分かりますね。
良い対応をし続けるためには、特に、自分のネガティブな感情を、自分で解消する習慣を身につける必要があります。相手にぶつけるのではなく、ため込んで不満を募らせるのでもなく、ちゃんと自分の責任で解消するということ。ここが一番のポイントです。
 
 
ところで、ひとつご自分の心をよくよく省みてほしいことがあります。
 
心の中に、自分より格上の相手と交際したら、相手の言いなりになってしまったり、自分らしくいられなくなってしまうという怖れがあると、自分より格下(というのも思いこみなのですが)の相手を無意識に選んでしまいます。
「この人なら、逃げて(去って)いかないだろう」「この人なら、私の意見を通せそうだ」「この人なら、言うことを聞かなくてもすみそうだ」「この人は、優しい(本当の意味は「言いなりになってくれる」)」
このような考えがあると、相手を選ぶときに、いい男ではなく、他の女性から見向きもされそうにないモテない男や、自信がなくて他人の言いなりになりがちな男性などを選んでしまいます。
 
すると(本当は自分でその「頼りない」相手を選んでいるのに)、「彼が頼りない」と言って悩むことになるのです。
 
また、ダメ男をあえて選ぶことで、自分の方が正しい、自分の方が頑張っている、自分の方が格が上、ということを必死で証明しようとしているケースもあります。これは、自分が根っこの部分では自信がないからです。
 
このように、「なぜその相手を好きになったか」の理由の中にも、自分の心の傷が関係していることがあるのです。というか、関係していないことの方が少ないと思います。
 
 
 
こうやって考えてみると、恋愛や結婚生活を維持する段階まで精神的に成長していない男性も多いことに気づきますね。その男性が苦労しながら成長してゆく旅にあなたがつき合うのか、それとも自分と、未来の子供のために、もっとゆとりと頼りがいのある男性を探すのか。
 
そこは、あなた自身が自分で決めることです。


 

「ダメ男を作らないために(魚を授ければ一日の糧、竿を授ければ一生の糧)」への3件のフィードバック

  1. 【失恋した元彼との復縁方法を探しているあなたに辛口アドバイス】にコメント・アドバイス頂いた実です。
     
    暖かいアドバイスアリガトウございます。
     
    その後も、【自分の成長=幸せな人生・恋愛への通り道】と思い、自分の感情は自分で責任が持てるようにと日々費やしている毎日です。
     
    【ダメ男を作らないために?】は、初めて読んだときと今では感じ方が変わりました。
     
    【失恋した元彼との?】に書かせていただいた通り彼との過去、いや、それまでの過去の恋愛でも、私は自分の離婚を経験してからは、独身時代とは(もちろん世代も違うけど)どこか逃げていたり、気持ちの上で【自分より格下(というのも思いこみなのですが)の相手】を無意識に選んでしまうような癖を持っていたとも思いました。
     
    今も好きな元彼は、決して自分より格下と思って付き合っていたわけじゃ有りません。
     
    ただ、彼も離婚を経験したばかりで付き合い始めることすら躊躇してました。
    付き合うことになった夜「もう一生恋愛なんてできないと思っていた。涙が出た。」なんて言われた時は(大袈裟だなぁ?)と言う気持ちと、信じられない気持ちでいっぱいでした。
    まさか、そんなに悲しみに打ちひしがれている人がいることも解らず、自分の尺度でしか人を見れていなかったことに気づくのに本当に時間がかかりました。
     
     
    その後、彼は【今後生きていく為に対応できるように自分を強くするだけ】と別れを決断。
     
    この時も全く意味が解らなく、ただ私は悲しくて寂しくて、「あたしの事が嫌いになったの?」と困惑してばかりいました。
     
    そんな彼の決断が、あづま先生の言葉で理解できたような気がしました。
     
    「彼は自らダメ男になっては【一生の糧】を持つことができないと判断できた男らしい人」
     
    だったら、私もそれを見習って別の場所でちゃんといい女に、依存しない自分の感情の責任を持てる人になりたい。
    そう思うことができました。
     
    自分なりの【フォーカシング】をできるだけ時間を取り実践しています。
    自分を癒し、愛情を自由に表現できると信じれるように・・・
    問題が(感情の上で)起きた時の対処が少しずつではあるけど自分で責任を持とうと感情に走らないようにできていると思いはじめました。
     
    メルマガも、
    コラムも、
    コメントの返信も、とてもわかりやすく、暖かいです。
     
    これからも暖かい言葉、宜しくお願いしますね。^^

  2. 実さん
     
    コメントありがとうございます。
     
    今の実さんなら理解していただけるような気がするので、
    ちょっと私の過去の恋愛について書こうと思います。たぶん、何かのヒントになると思いますので。
     
    どうも私は、傷ついて助けを求めている女性を引き寄せて恋愛する傾向があったようなのです。
    今でも、傷ついている女性を見ると気になってしまうんですが。
     
    こういうパターンの原因は、第一には心の奥底に抱えた罪悪感です。私は罪悪感が強く、それが仕事では責任感の強さ、生活では正義感の強さとして役にも立っていましたが、恋愛では傷ついて助けを求めている人を助けてしまう恋愛をしてしまっていました。
     
    当然、このパターンでは、なかなかうまく行くのは難しいのです。
     
    私の場合、罪悪感は心理学を学び、癒すことができました。でも、今でも、傷ついている女性を見ると気になってしまうんです。
     
    罪悪感がMaxのときを100とすると、癒して10ぐらいにはなったんですが、その10は、どうやら消せないもののような気がします。経験上。
    これを、前世から背負っているものと呼ぶのか、持って生まれた性格と呼ぶのかは分かりませんが、とにかく、そういう気持ちがずっとあるわけです。
     
    割り切りました。
    私は、助けたいのだと。
    優しい人なんだと思うことにしました。
    それは、問題ではなく、能力だと。
     
    昼間暴れ足りない子供が、夜眠れないように、
    能力があるのに余らせておくと、恋愛で余計な人助けをして問題を起こしたりします。
     
    だから、私は恋愛以外でこの能力を発揮することにしました(だから今の仕事があります)。
     
     
    私も離婚をしたから彼の気持ちが分かりますが、男性が傷ついて、助けを求めているときにはひたすら母親のように受け止めてくれる女性が必要なときがあります。
    でも、元気が出てくると、むしろ自分を頼ってくれて、男らしさを実感できる女性を求めるようになります。
    彼にとって実さんは、救いの女神だったんですよ。その時は。そこは、間違いありません。
     
     
    実さんは、優しい人なんです。私は確信しました。
    ただ、恋愛でその優しさを発揮しすぎると、相手が男らしさを実感できなくなってしまいますので、何か、仕事とか、ボランティアとかで上手に発揮することを考えるのがよいと思います。
     
    余らせた能力は、余計なところで悪さをしますのでね。私の場合みたいに。
     
    応援しています。
    ぜひ、幸せになって下さいね。

  3. あづまさま
     
    ご返信ありがとうございます。
    そして新しい命の成長、おめでとうございます。
    心から家族みんなの結びつきを願ってますね。
    また、メルマガでの報告を楽しみにしています。
     
     
    今のわたしが、【理解できるだろう】と信じてくれてありがとうございます。
     
    これが、いつどこでどんな時でも【信じて】相対するのって大事な事だな、って思い知らされています。
     
    あづまさんが言ってくださったように、わたしも
    【優しさを能力】だと、自覚してしまうことが
    いい意味で【楽】なんでしょうね。
     
    以前、別れて数ヶ月した時、わたしは仕事に逃げました。
    【依存】です。
    実際、仕事で成功と報酬・4割(派遣社員なので正社員の道への焦りとアピールもありました)6割は【逃げ】でした。
    ちょうど子供の受験も重なり(のちの職場の部長に言われるまではわたしの心の中のストレスの比重は別れだったと思っていましたが)2月に耳にヘルペスができ、4月には業務が200%キャパいっぱいになり、自分でも【無理だ!】と認めSOSを出したとたん、再発、聴力低下・歩く事すらできなくなってしまいました。
     
    はじめは、昼休憩に点滴通院しながら仕事をしていましたが、とうとうドクターストップ。
    最終的に2週間遊休を使わせていただき耳は完治しましたが、微熱が下がらなかった原因は【鬱】と診断されました。
     
    診断が降りた事で、私自身原因がわかり納得できて逆によかったです。先生も「回復早いね♪」とおっしゃっていただき、新しく色んな事に気づかされました。
     
    会社の部長も病院に付き添ってくれ、まかせっきりの業務改善に本腰を入れてくれ、今もみなさんに可愛がっていただいています。
     
    【無理をしすぎたな】と諦めがつきました。
    【割り切りました】
     
    ちょうど、その時期に彼から復縁の話があったのです。
    そして、色々有り、今にいたり、このサイトに出会いました。
     
     
    今は、仕事の仕方・驕り無く、でも誠実に。したい。難しいなー、と。
    日々勉強になります。
    仕事をさせていただけることは幸福です。
     
    今までは家族の次に【彼氏中心】だった。
    彼と別れたら、【仕事】に逃げていた。
    自分の自信や、バランスを取れない自分になっていたことに今気づけたことは財産です。
     
    >彼にとって実さんは、救いの女神だったんですよ。その時は。そこは、間違いありません。
     
    ありがとうございます。
    言葉にしてもらうと、じんわり実感していいんだな。
    そう許可が下りたみたいで嬉しいです。
     
    そして、やっぱりわたしも、
    彼に出会い感じた思いで、いくつもの気づきに出会えたことは【救い】です。
     
    わたしが、【許せなかった事】【目をそらしていた事】【わかった気でいた事】
     
     
    今は、
    【自分】を愛します。
    本当に【自分】を愛せるようになったら、いくつになっても求める幸せになれると思えるようになってきました。
    凄く時間がかかると思います。
     
    彼に対する、【禁止】をせず、(笑)転んだり飛んだりするかもしれないけど、
    でも、【自分】のことからやってみます。
     
    あづまさま、
    勇気をいただける言葉、ほんとうにありがとうございました。

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