親切の受け取り拒否&返品をしていませんか?

 

恋愛がうまく行かない、と悩む女性の話を聴いていると、ある特徴があります。
それは、男性からの親切や愛情を「受け取り拒否」する傾向があるということです。あるいは、彼に何かをしてもらったら、同等のものを返さなければいけないという考えの方もいるようです。これは、私は「返品」と呼んでいます。
 
男女の関係では、男性が「役に立つ」ことをして、女性がそれを受け取って「喜んで感謝」する形が、一番うまく行きます。そのように、人間の感情が出来ているからです。
 
ところが、親切にしてもらうことへの警戒心や罪悪感が強い女性の場合、男性からさしのべられた手を、断ってしまうことがあります。
 
また、自分から「○○してほしい」と要求することが出来ず、ずっと「私が一度ぐらい断っても本心を見抜いてやってくれるぐらいでなきゃ嫌だ」ぐらいの勢いで、相手が勝手に自分の欲求を満たしてくれることを期待していたりします。
 
立場を入れ替えると、これがいかに、非現実的な期待かが分かります。
 
 
男性は、通常の生活では比較的ストレートにものを頼むことに慣れていますから、こうして「何でこんなに待っているのにやってくれないの!」と悶々とすることはあまりないのですが、唯一あるのが、セックスでしょう。
セックスをしてくれるように頼むことは、男性にとって非常に大きなことです。
 
AV(アダルトビデオ)のパターンのひとつに、始めは嫌がっていたかもしれないけれど、いつの間にか女性が発情して、セックスを求め始める。そして、そんな相手に施しをしてやるような感じでセックスに、みたいなものがありますが、これなど、男性が「セックスをしてほしいと頼むことに罪悪感がある」という心理の反映ではないかと思います。念を押しておきますが、現実にはこんなことはないし、もしあったとしても、安定した恋愛・結婚生活につながるものではありません。
 
相手が、セックスをしたくてしかたがない状況になる(発情する)。
自分から、相手に頼まなくてもいい、という心の負担がない状況ができる。
で、苦労しないで望みのもの(セックス)が手に入る、と。
 
実際には、夫婦関係はこういうものではありませんよね。日頃から、お互いに愛情を示し、相手の気持ちを理解し、助け合う、といった、相手のために尽くす行動があるからこそ、自分の欲しいものを求めたときに、相手が喜んで応えてくれるという関係になるわけです。
だから、自分が求めたときに、相手がすごくセックスしたいわけではなくても、思いやりと愛情から求めに応じてくれることだってあるわけです。
 
まあ、AVは、癒されて穏やかな心が手に入るためのものではなく、刺激が強く、依存性のものですから、AV構成に対して、是非を問うても仕方ないのですが。
 
 
ここで考えてほしいのは、
相手に尽くして愛情を育むこともなく、
自分から、相手に「ほしい」と言うこともなく、
勝手に欲しいものが手に入る、と期待しているという心理パターンです。
 
AVでは、セックスがそうやって、現実にはありえない「勝手に発情した女性」によってもたらされるわけですが、
 
残念ながら、恋愛がうまく行かない女性の中には、(AVをたとえに出してすみませんが)
 
相手が自分に対して無償の愛を与えたくてしかたがなくて、
自分が断ったとしても、それでも愛してくれるような、
相手に尽くして愛情を育むこともなく、
自分から、相手に「ほしい」と言うこともなく、
勝手に欲しいものが手に入る、と期待しているという心理パターンを持っている人がいます。
 
たとえば、デートの誘いなら、女性→男性のメッセージですが、
「嫌なら誰かもっといい人を誘った方がいいですよ。」
「もし一緒にお食事できたら嬉しいですけど、無理なら断ってください。」
みたいに、
相手が「どうしてもキミじゃなきゃ嫌なんだ」とでも言わない限り、関係が始まらないやりとりをしてしまうわけです。
 
これでは、普通に思いやりのある男性は「あ、気がないんだな」と判断してしまいます。
このバリアを突破してくるのは、相手の気持ちなど考えていない、猪突猛進男ぐらいです。
 
もしあなたが、こういう受け答えが多いとしたら、受け取り拒否の傾向があります。
 
「手伝おうか?」
「え、いいよいいよ。」
 
「今度、ごはん一緒に行かない?」
「え、○○さんが迷惑じゃなければ・・・」←誘ってくれてるから迷惑なわけないのにね。
 
「運転しようか?」
「え、私がするからいいよ」
 
相手が、断りようもない形で、しかも、罪悪感も感じなくてすむように、喜んで差し出してくれる
ものでなければ、受け取らない、というのでは、恋愛はうまく行きません。
 
もちろん、喜んで差し出してくれるものの方が受け取りやすいですし、そうあってほしいと願う心は大切すべきですが、いつもそうなると期待し始めてしまうと、その期待の高さがストレスになります。
 
そして、そんなにストレスを感じるのであれば、恋愛をしない方が楽、と、なってしまうのです。
 
 
そして、
「誰にも期待しない」道を選ぶと、彼氏がずっと出来ないパターンになりやすく、
「ものすごく気が利いて、何でも差し出してくれる」人を選ぼうとすると、非常に罪悪感が強く、人生が苦行になっている男性や、こういう女性心理を巧みに利用しようとするプレイボーイや、不倫相手を探している既婚男性との恋愛に陥りやすくなってしまいます。
 
このコラムでは、解決策までは書けませんでしたが、
まずは、自分の中に「親切の受け取り拒否」&「返品」の傾向がないか、一度チェックしてみてください。


 

「親切の受け取り拒否&返品をしていませんか?」への3件のフィードバック

  1. 今、夫の浮気が原因で夫から離婚話が出ていて、何とかやり直そうと夫を責めずに自分を省みたりしてるのですが。
     
    何でも自分を責めてしまう傾向があるようで
    「受け取り拒否」をしてしまうようです。
    相手の負担になりたくないとか、上手く甘えられないとか。
    嫌われてる?魅力がない?って事ばかりに固執してしまう毎日です
     
    是非次回解決策を書いて下さい。

  2. 先生のe-book「心のデトックス」他で
    苦しんでいた夫との関係がかなり改善し
    大変救われた者です。
    何度も読み返して実践しては、新たな経験として
    自分の中に入っていくという実感を持てるので
    なくてはならないものになっています。
    どうもありがとうございます。
     
    随分、夫との関係も変わってきたのですが、
    またこちらのコラムを拝見して、ドキッとしました。
    私、受け取り拒否ばかりしていました(笑)。
     
    「荷物持とうか?」と聞かれても
    「ううん(´∀`*)私腕の力強いから平気!」という感じです。
    相手の負担にならないようにと思っての言葉でしたが、逆にがっかりさせていたんでしょうね。
    最近はもう、私が重そうにしていても
    持とうかという言葉がなくなったんです。
    なるほど、こういうことだったのかと納得しました。
     
    男性が役に立つことをする、女性は喜んで感謝する。
    とてもわかりやすいです。
    これからは受け取り上手になります!
    あづま先生、どうもありがとうございました。

  3. 何度か自分のコメントを読んで気付いたのですが
    私にはきっと罪悪感があるのでしょうね。
    もう一度、ワークで見詰めてみようと思います。
     
    それにしても、あづま先生のサイトに出会ってから
    夫との関係はとても良いほうに進んでいます。
    こちらに書いてあることを昨夜も実践したところ、
    今日もまた、とってもうれしいことがありました。
    ありがとうございます(´∀`*)
     
    話を否定しないで聞く
    いつも私が笑顔でいる
    夫が黙っているときには放っておく
    時には笑顔でお茶を出す(笑)
    そして、あなたは大丈夫だと信じること
     
    とてもシンプルですが、本当にそのとおりなのですね。
    私は今までその正反対のことばかりしていたので
    とても納得がいきました。
    今までと逆のことをしてみると、
    (話を興味を持って聞いてみる、
    夫が黙りこんでもほうっておく
    呼ばれたら笑顔で振り返るなど)
    今度は夫が、私がちょっと感情的になったときに
    私を気遣って、「あー、オレがこうしたらいいんだな…」と
    言ってくれるようになりました。
    とってもうれしくて、思わず硬直したくらいです(笑)。
    今までは「勝手にすれば?」という態度で
    「あ、そう」という、冷たい態度だったんです。
    それで幾度も傷つきましたが、私は彼の言うことを
    否定ばかりしていて、彼はもっとたくさん傷ついていたんですね。そこに気づけて本当に良かったです。
     
    再婚して10年目になります。
    先日、「君との結婚生活では、もう駄目だと
    思ったことは一度もないよ。
    これからも大丈夫だと思う」と言われました。
    思わず涙が出ました。
     
    セックスレスになって3年になりますが
    もしかすると、近いうちに復活するかもしれません。
    夫の優しい笑顔がイメージで浮かぶのです。
     
    あづま先生のe-bookが救ってくれました。
    本当にありがとうございました。
    これからもよろしくお願いいたします!

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