離活(離婚活動) 【りかつ】
離活(離婚活動)とは、離婚を考えているときに、将来に備えるための準備活動のことです。離婚は生活が変化する大きな決断。数ヶ月かけても損はありません。
最近では、「子どもが高校を卒業したら離婚する」などの人生のステージを考慮して離婚を考える方が増えているようです。
ある調査では離婚したあとに後悔したという女性が50%とか。確かに離婚が幸せのための一歩になることもあるのですが、準備不足で離婚すると、離婚したことに後悔(これならまだ結婚していた方がマシだった。。。)することになります。
離婚した後、住む場所はあるか?
生活費は?慰謝料は請求する?財産分与はどのくらいもらえそうか?
離婚した後の人間関係は?(人間は孤独には耐えられないもの)
子供はどうする?養育費はもらえそうか?
以上のようなアドバイスは、法律家(行政書士の先生など)から得られるものでしょう。ここでは、心理学の見地から離婚活動に必要な要素を列挙します。
習慣は、急には変えられないと知る
嫌な相手と一緒にいると、つられて言葉遣いや態度が悪くなりがちです。ですが、そうやって作った自分の言動の習慣は、急には変えられません。次の出会いや、その後の人間関係に悪影響を与えるような言動は、離婚活動の一環として「まず自分から」やめてみることをオススメします。
自分が相手に依存していた部分を、しっかりと見つめる
経済的に依存していた。近所との交渉事を頼っていた、などなど。
自分が相手に頼っていた部分は、自分の中で「当たり前。感謝しなくて良い」という意識になりがちです。感謝のなさ、喜びの表現のなさが相手との関係を悪くしていたかもしれないのです。今回は修復不可能かもしれないけれど、次のために「今から」感謝の気持ちを表現しておきましょう。
自立する
離婚の決意を機に、依存させてもらっていることを感謝するだけでなく、自分でやってみて自立することを目指しましょう。働き始める。行政の手続きや様々な契約事を自分でやってみる。確定申告を自分でする、などなど。
自立させる(相手を)
一方逆に、相手がどうしようもなく依存的であるというケースもあるでしょう。この場合は段階を踏んで自立させる(悪く言えば放っておく)ことが必要です。相手にとっても、一生依存している状態では心の平安は訪れませんから、ここは毅然とした態度が必要です。
なお、このパターンで決心がつかない人は、過度に「かわいそう」「助けなきゃ」を感じる「罪悪感過多」の傾向がある場合が少なくありません。心理療法などで、過去にため込んだ罪悪感をスッキリ整理すると、毅然とした態度がとれるように心が変化しやすくなります。
別の足場(人間関係)を用意し、心の準備をしておく
どんなに穏やかに別れても、振った側になっても振られた側になっても、心は傷つくものです。別れを言われた方はショックですが、別れを言い出した方は罪悪感を感じるものなのです。
そして、今まで心の中に占めていたものが(たとえ怒りが多くても)、なくなるわけです。むなしさや孤独感が襲ってくる可能性は高いでしょう。
たった一本のはしごを外したら、奈落の底に落ちてしまいます。結婚というはしごを外す前に、話を聞いてくれて慰めてくれる友だちや家族、それが得られなければ心理セラピストなどを確保しておき、いざはしごを外したときに、心がどーんと落ちないようにしておくことをオススメします。
なお、子供を感情のはけ口にしてはいけません。その子はさらに傷つくことになりますから。