問題行動を起こす他人を成長させ、変えてゆこうと考えるときに、まず始めに一番大切なことは、自分自身を深くゆるし、自分自身を認める力を(場合によっては、普通の夫婦生活で必要なレベル以上に)高めることです。
もちろん、急にできることではありませんから、毎日コツコツとり組むことが大事です。
ゆるしのワークの概念と手順に書いたような方法、あるいは、自分をゆるし、認めるための方法なら何でもよいと思います。
一人でゆるしのワークを行うよりは、お互いに、楽しいことを喜び合い、辛い気持ちを分かち合う関係をグループで作って、お互いに認め合うことができるなら、そちらの方が心の力を増す上では、効果が高いと思います。
あるいは、場合によっては、この段階でセラピストを頼るのも、効果的です。
大抵、問題行動を起こす困った人は、この分かち合いのグループに、最初は入れないと思います。
なぜ、相手に問題があるのに、自分をゆるす必要があるのだと思うかもしれませんが、相手を変化・成長させてゆくには、より大きな愛が必要になるからです。自分をより一層ゆるし、愛する心を育てることで、相手を愛することもできるようになるのです。
そうやって、自分をゆるし、自分を認める力を、自分の内部に育てていくと、次第に困った相手に依存しなくて大丈夫になっていきます。困った相手が、自分のことを認めてくれなくても、ときにはこちらのことを批判することがあっても、「自分は自分」と、どーんと構えていられるようになります。
その状態を作ることが、困った人を成長させようと考えるときには、とても大切です。