私たちは、意外と自分の主張を最後までハッキリと伝えていないものです。
たとえば、旦那さんに「食器洗いをお願いします」と伝えたいときにも、
「食器を洗ってくれると助かるんだけど・・・」
というように、○○なんだけど・・・という言い方をしてしまったりします。
もっとあいまいな表現としては、「食器がたくさんで、今日は疲れているし・・・それでね・・・」みたいに、文章を文字通りに解釈すると、依頼ではなく、ただの感想になってしまっている場合すらあります。
女性は、お互いが困っていたら察し合うのが美徳ですから、直接的な物言いは避けて、相手に察してもらおうとする結果、あいまいな言い方になってしまっていることがかなりあります。
男性の中の、おそらく2割ぐらいは、そのような言い方でも察してくれる、女性的な感性の持ち主だと思いますが、残りの男性は、言葉を言葉通りに解釈することが多いのです。
男性脳の立場では、依頼文は「○○してください」か「○○をお願いします」です。親しい間柄でしたら「してくれる?」「お願い」などになるでしょうか。
「食器を洗ってくれると助かるんだけど・・・」という表現の場合、
「食器を洗ってくれると助かるんだけど・・・あなたが疲れているならやらなくてもいいよ。」という文章すらつなぐことができます。つまり、明確に依頼をしていないということなんですね。
「食器がたくさんで・・・」という表現の場合、依頼かどうかも分かりません。文字通り解釈すれば「感想」です。相手が「そうだね」と言ったら終わりです。
ここで大事なことは、男性ルールでは、明確に依頼があったときには答えるけれど、余計な手出しをしないというのが美徳だということです。特に男性同士の場合、相手が助けを求めていないのに勝手に手を出すことは、「お前は自分で解決できない」という無言のメッセージを伝えることです。男性は自分ひとりで解決できないことを本能的に嫌っていますから、下手に手を出すと相手に対する侮辱になるわけです。
女性の扱いに慣れた男性を除き、多くの男性はそのような男ルールのクセがついていますから、女性に対しても習慣的に同じように接してしまいます。男性にとって「察して行動する」という新しい思考パターン、行動パターンを身につけるのは難しいことなのです。
このように、女性ルールと男性ルールは大きく違いますので、女性のあなたが、恋人や旦那さんに対して「依頼をしているつもりだけれど、全然叶えてもらえない」と感じるとしたら、男性ルールに照らし合わせると全然依頼になっていない、弱い表現をしていることが原因かもしれません。
女性にとって、ストレートに頼み事をすることは難しいことですが、練習すればできるようになります。依頼文は「してくれる?」または「お願い」です。あいまいな表現で終わらせずに、語尾までハッキリと伝えてみましょう。