男性の欲しいもの、女性の欲しいもの。

 

恋愛や、結婚生活を幸せに維持するために、
男と女の違いを理解していることは、大変役立ちます。
 
お互いに、同じ部分もありますし、男女の違いがあっても譲れる部分もあります。
 
しかし、男女の違いがあって、なおかつ譲ることが難しい部分は、カップルの地雷になりやすく、これを踏まないための知恵が必要です。
 
 
人間はひとりひとり違いがあるので、全ての男女にぴったり当てはまるわけではないですが、男女差の傾向を把握しておくだけでも、何も知らないよりはよほど上手に男女の信頼関係を築くことができます。
 
 
まず、男女にかかわらず、人間が頑なになる場合、ネガティブな感情が動機になっています。これを理解しておきましょう。
口では「○○がしたい」とプラスの表現をしていたとしても、頑なな場合、「○○できなかったらどうしよう」「○○できないことが怖い」など、マイナスの感情が根っこにあるものです。
 
束縛してしまう女性の言葉。「彼の行動が知りたい」 これは一見「知りたい」というプラスの表現をしていますが、「知らないと不安」というマイナスの感情が本当の動機です。このような場合、本人も行動を止められないことが多いのです。
 
それを前提として、話を進めていきます。
 

男女の根源的な怖れの違い

 
男性の持っている根源的な怖れは、
「僕は役に立てる人間だろうか?」というものです。
 
これは、男性が自分で直接子供を産めないことと関係していると、私は考えています。自分の奥さんの役に立ち、奥さんが子供を産んで育てることをサポートすることで、ようやく子孫を残せるわけです。
感情的にも、奥さんをサポートして、奥さんから評価をもらって、ようやく自分が一人前の人間のような気がするのです。
 
実際、子供を育てた方は分かると思いますが、2歳ぐらいまでの子供はとにかく母親を強く求めます。その間は、夫の役割は妻のサポートです。人類の歴史の中で「僕は君の役に立っているかい?」そう問うてきた男性が、結果的に子孫を残してきたのでしょう。
 
一方で、男性が妻にウンザリするパターンは、妻から色々と責められたりなじられたりするケースです。女性が思っている以上に、男性は女性からの評価に敏感です。彼を動機づけるときは、できるだけプラスの言葉で。「良くほめ、素直に喜び、めったに責めない」女性が、男性から「可愛い」と思ってもらえるのです。
 
 
一方、女性の持っている根源的な怖れは、
「私は愛される(気にかけてもらえる)価値があるだろうか?」というものです。
 
これは、やはり女性が、妊娠・出産・子育て(特に乳児)では、生物学的に男性より負担が大きいことに大もとの理由があると私は考えています。男性との関係を結ぶ際に、セックスだけして逃げるような男性を好きになってしまったら、子供の未来は困難なものになりかねません。
 
だから、感情レベルで、自分のことを気にかけてくれたり、かまってくれる人を求めるようにできているのです。
 
ある研究によれば、女性の恋愛感情は、男性が尽くしてくれたことを「記憶」していて、その記憶が一定量になると相手を好きになるようにできている部分があるそうです(それだけではありませんが)。
これは、継続的にサポートしてくれる誠実な男性を見極めるために、本能的に備わったメカニズムのようです。
 
逆に、妻が夫に対して一生恨みのようにして言う話は、「結婚式の準備で大変だったときに何も手伝ってくれなかった。」「出産、子育てで大変なときに仕事ばかりで何も手伝ってくれなかった。」というもの。
要するに「私が大変なときに、サポートしてくれなかった」という恨み話が多いのです。
 
だから夫は、妻のピンチや勝負所(出産など)では、騎士のごとく妻を最優先にして助けなければいけません。これは、結婚生活をうまくいかせるための、男性としての大事なコツです。
妻の側も、何も言わず我慢して、悶々として、一生恨むよりは、その場その場で必要な要求をするように心がけたいものです。妻のサポートをする気のない困った夫も中にはいますが、ほとんどの男性は、「妻を助けたいと思っているが、鈍くて気づかない」だけですので。
 
 
男女の違いを理解した上で、お互いに必要なものを相手に与え合って、男女の幸せな信頼関係を作りたいですね。


 

「男性の欲しいもの、女性の欲しいもの。」への6件のフィードバック

  1. 深いですね。
    心理描写がなかなか参考になりました。
    全部読みましたが・・感想・・・奥が深いの一言

  2. ゆうさん
     
    コメントありがとうございます。

  3. >一方、女性の持っている根源的な怖れは、
    >「私は愛される(気にかけてもらえる)価値があるだろうか?」というものです。
     
    これ、本当にそうだと思います。
    周りの人に「私、彼に尽くされてるの」と言われると気持ちがざわめきます。
     
    たぶん自分が主人に愛されてるか不安だからだと思います。
     
    私と付き合うまではあんなに頑張ってくれたのに…。
    何かお願いしてみてもさらっと流される度傷つきます。
     
    長く夫婦生活続けていくためには求めちゃいけないということはよくわかって
    いるのですが、現になんでもしてもらえる人が身近にいると…ね。

  4. みかさん
     
    コメントありがとうございます。
    頑張っていらっしゃいますね。
    色々してもらっている女性が身近にいると、ざわめきますよね。
     
    ちなみに、解決の方向は、我慢したり、
    幸せをあきらめたりすることじゃないですからね。
     
     
    まずは、ご主人さんが、自分らしい生き方を見つけることです。
    「オレには力がある。
     オレの力で、自分のやりたいことができて、なおかつ、
     家族も幸せにできるじゃないか。なんと楽しい人生だ!」
    そういう意識になることです。
     
    ↑そのために、何ができるか考えてみて下さい。
     
     
    それともうひとつ、みかさんが自分らしい生き方を見つけることです。
    自分の幸せは自分の責任。
    自分を楽しませることを、しっかり追求して下さいな。
    自分の幸せの80%は自分で責任を持つ。
    夫婦なので、残り20%ぐらいは依存し合うところもあっていい。
    (でも、8割自己責任なので、相手がしてくれなくても8割は幸せ!)
     
    自分で自分の機嫌を取るんです(by斉藤一人)
     
    応援しています。

  5. 乳児が母親を求めるから、父親は母親をサポートする必要があるとの事ですが
    母親が育児に集中できるよう生活環境を整え、
    不自由ない暮らしが出来るよう生活費を稼いでいる父親が
    育児に全く参加してくれないと責められるのには納得がいきません。
     
    分担できる作業は分担をし、マルチタスクで作業を行えるものは平行作業をする事で
    家事を軽減させようと提案しても、効率が悪くてもひとつの作業を二人で進めたいという
    妻の心理が分からないのです。
     
    やらなければいけないことが決まっているのだから
    短時間で済ませて一息入れる時間よりも
    不必要な手間をかけて結果的に一息入れる時間が無くなる事を選ぶのは
    なぜでしょうか?

  6. kazさん
     
    コメントありがとうございます。
     
    もう一度記事をよくお読みになってほしいのですが、
     
    女性は、
    >感情レベルで、自分のことを気にかけてくれたり、かまってくれる人を求めるようにできている
    んですね。
     
    それは、合理的に思考して、生活に必要なことをやっている、というレベルだけではなく、自分を大事に思ってくれていると、感覚的に感じられるかどうか、といった、もっと、感情的なレベルも大事なのです。
     
    そばにいてくれているか、
    やさしい言葉をかけてくれているか、
    結果を出したかどうかで「評価」するばかりではなく、自分の存在そのものを「承認」してくれているかどうか、
     
    というような話です。
     
    kazさんのおっしゃるような、生活に必要な、物質的なことをやっているから、自分は必要なことを十分やっている、という考え方は、女性の感覚ではありません。
     
     
    ということを、前提として、なのですが、
     
    kazさんの奥さん、ちょっと感情面がまだ未熟というか、承認不足の部分を持っていらっしゃるのではないでしょうか。
     
    そこは、kazさんがしっかり承認を与えて(そばにいてほしいときに、そばにいてあげるなど)、奥さんの心の成長に必要な承認をあげることが大事だと思います。
     
    あくまで、相手の心に必要な承認をあげること、です。
    自分の基準で勝手に考えることではないので、よくよく注意してください。
     
     
    学ぶべきことはいっぱいあると思います。
    よくよく勉強されて、奥様の心を理解してあげてくださいね。
     
    応援しています。

コメントは受け付けていません。