恋愛の問題や人間関係の問題といった、表面で起きている出来事と、心の内面の関係を考えるとき私は、4つの愛の形に沿って考えていきます。
1.母親的な「包む」愛
2.父親的な愛のうち「ほめる(長所を認める)」働きかけ
3.父親的な愛のうち「叱る・諭す(欠点を直す)」働きかけ
4.見守る(手出しをせず自立を促す)愛
まず、母親的な愛について説明します。
これは、ひとことで言えば
「よい子のあなたも、悪い子のあなたも、ここにいていいのよ。」
という関わりのことです。
子供が安心感と、この世界に自分の居場所があると感じる土台になります。
■母親的な愛を与え、子供の心に「居場所」をつくる親の行動
・抱きしめる
・スキンシップをする
・子供の話を聴く
・子供の顔を見る
・子供の楽しかった話を「よかったね」と一緒に喜ぶ
・子供が失敗しても、アドバイスの前に「辛かったね」と気持ちを受け止める
■母親的な愛が失われ、子供が「居場所がない」と感じる親の行動
・触れ合うことをしない
・話を聴かない(逆に親が自分の愚痴や自分の話ばかりする)
・顔を見ない
・子供の楽しかった話を喜ばない。「浮かれるな」などと否定する。
・子供が失敗したら「それ見たことか」と責める
もしあなた(大人)が、子供時代に母親的な愛を、家族の誰からももらえなかったと感じているとしたら、今あなたの周りで起きている恋愛・結婚生活・人間関係の問題の根っこは、母親的な愛を、あなたがもらい損ねてきたことかもしれません。
この種類の愛を補うためには、私は、家族彫刻からゆるしのワークへとつなげてワークを行います。またはインナーチャイルドの癒しのワークを行うことが多いです。
詳しく解説すると丸一日かかるぐらい奥深い話ですので、ここでは簡単に述べますと、子供時代の意識状態に戻るきっかけ(家族彫刻や、子供時代の自分の姿を思い浮かべるなど)があり、そのときに感じたマイナス感情などを、ゆるしのワークの「ゆるしの言葉」などを使って癒していく。
こういった取り組みが有効であると考えています。
愛とは、他人との関わりの中で感じるものですので、ひとりで癒すことは、比較的難しいのですが、セラピストの助けを借りるのが難しい場合は、鏡を見ながら毎日自分に「○○ちゃんは悪くないんだよ」「よく頑張っているね」「○○ちゃんは優しい子だね」というゆるしの言葉をかけ続けるなどの取り組みを根気強く続けていくと良いでしょう。
※母性愛という言い方もありますが、私は意図的に使用を避けています。それは、
「母性愛」=「生物学的母親による愛」というニュアンスがあるためです。
ここで私が問題にしているのは「愛の質」です。
多忙などの理由で父親が家庭に不在で、母親が代わりに父親役をしていて、結果的に母親的な「包む」愛が欠如した家庭というのも、現実には少なくないわけです。
話は父親的な愛の必要性と、足りない場合の補い方(1)へと続きます。
18年前に主人を亡くし、娘2人を働きながら育ててきましたが、長女は自分はアダルトチルドレンだと言って私から離れていきました。別に暮らす次女は節目節目に親孝行をしてくれますが、完全に心を開いているかというと自信がありません。2人とも30歳を過ぎていて結婚もしていません。
主人が存命の頃は子供たちが私から離れるなど考えもしないくらい仲良くやってたはずでしたが、今となってはどこかでずれてきたのでしょうね。
中学生の頃に手相を見てもらい、「あなたは強いから将来家族が離れていく」と言われたことがあり、ずっと気になっています。
一人っ子だった夫の両親は近くの老人ホームへ入ったので私が面倒を見ています。義父母に早く孫を見せてあげたいと思いながらその願いは叶えられずに見送ることになりそうです。兄弟や親せきは遠くにいて、すぐに頼れるものでもありません。
人当りは良い方なので友人もそれなりにいるのですが、それぞれ家族や孫がいて家族の話を聞くと寂しさを感じてしまいます。
長女には親の愛情を感じ取れなくしたのは申し訳ないと思いますが、修復は難しそうです。
これから生きていくのに何をよすがにしていけば良いのか迷う日々です。
ミントさん
コメントありがとうございます。
この記事をご覧になって、色々お考えを巡らせたのですね。
そうやって、振り返ってみることは、基本的にはよいことだと思います。
ミントさんの課題は、しかし、この記事の主旨とは違ってきているのではないか、という気はします。
この記事は、自分がこれから恋愛をし、結婚をしようという人が、母親的な愛情が自分の中に欠乏していることが理由で失敗しないために、気づいて、必要なものを補っていこうという主旨です。
これからの人生をどう生きて行かれるか、それが大事なのですよね?
娘さんとの間のことは、詳しくは分かりませんので、ここではアドバイスなどは控えさせていただきますが、いつか人間対人間として向き合える日が来るといいですね。お祈りいたします。
ご自分の納得できる道を、ぜひ見つけて行かれてください。
心ばかりですが、応援しております。