あなた(男性)の言動に対して、色々注文をつけてくる妻。
別に今すぐ困るわけじゃないのに、なんでいちいち細かいことに口出しするんだ。
そうお感じの夫君も多いようです。
・実際にあなたが奥様を不安にさせている可能性。
(飲み会と言って外食が多く、居所が分からない、
お金の管理が甘く、将来設計に問題がある、など)
・逆に妻が神経質で、自分の感情に責任を持てず、
感情の解消を求めて、あなたに色々言っている。
(その場合、気持ちを受け止めるコミュニケーションが
必要で、状況説明は効果が薄いのです)
という、実際に妻が口出ししたくなる夫の側の行動があったり、
どうしても口出ししてしまう、妻の心の課題があったり、
そういう事情はあると思います。
ここでは、一旦それらを脇に置いておいて、
「口うるさいと感じる」ことに焦点を当てます。
実は、男性が妻が「口うるさいと感じる」のには、
「転移」と言われる心理学的なメカニズムが関係しています。
転移というのは、
Aさんに対して感じていた気持ちを、
Bさんに対して感じてしまう、
という現象のことです。
わかりやすい例を挙げると、
以前交際していて、とても好きな彼女がいた。
でも別れた。
あるとき、その彼女と雰囲気が「そっくりな別の女性」に出会った。
昔の彼女に感じていた気持ちが、湧き上がってきた。
こういうことです。
では、妻が口うるさいと感じるのは、誰に対する気持ちが転移したのでしょうか?
ヒントは、人生で最初に経験する女性です。
分かりましたね。
母親です。
私たちは母親から食事を与えられ、
母親に世話をしてもらい、
母親から見放されたら生きていけない状態で、
幼少期を過ごします。
その母親が、たいていの場合、叱り役をします。小言を言います。
場合によっては、不安をぶつけてきます。感情的に怒ることもあります。
母親にとっては、小学生になっても、子供は子供、なんですね。
2歳の子には説明しても分かりませんから、口調などの「感情表現」で教えます。
「よくできたね?(*^_^*)」
「ダメでしょ(`ヘ´) 」
あるところで切り替えて、親は子供に感情の負担をかけないようにした方がよいのですが、どうしても、惰性で、あるいは、本来妻の不安は夫が受け止めて解消するのがよいのですが、夫が過程に不在のために、子供を愚痴の吐き出し先にしてしまう母親もいます。
そうやって、母親のネガティブ感情に縛られた子供が育つ可能性があります。
多かれ少なかれ、だれでもそういう影響は受けています。
さあ、そうやって育った男児が成長し、大人になって、結婚しました。
で、妻が愚痴を言うわけです。小言を言うわけです。
「お前もか!」「女はこれだから!」
そう感じるわけです。
そう感じる本当の理由は、
あなた(男性)が、母親に対する感情を、しっかり解消していないから。
奥様に、母親を重ねてしまっているのです。無意識に。
この現象は、先ほど説明した「転移」です。
こういうことが起きるのが、潜在意識の世界です。
奥様に対して怒る前に、
まず、自分の心の中を見つめてみませんか?
こんにちは。
いつも大変興味深く読ませていただいています。
結婚25年になる主婦です。
夫は6歳年上です。
この夫が、
幼いころから母親に愛情と共感を与えてもらえず、
世間体だけを気にする育てられ方をしました。
支配的で、何につけ有無を言わせない母親でした。
進学就職とも母親の言うとおりにさせられたようです。
大変おとなしく優しいまじめな人だと思って結婚したのですが、
年月が経つにつれ
妻の私と会話をしなくなりました。
口を開けば私を卑下するようなことしか言わなくなりました。
私たちは赤の他人になっていきました。
夫は仕事だけは異常に熱心で
人より抜きん出て出世もしましたが
激務の末の配置換えを機に躁うつ病を発症しました。
1年半にわたり休職し
いまは復帰していますが、
私にはもういっさい自分の胸の内を話しません。
その夫の母親が認知症になり
老人ホームに入居しましたが
夫は3年の間見舞いにも行きません。
私が夫に何か話すと
心底面倒くさそうに
「その口の利き方は上司が部下に向かって話すようだ」
とか
「僕の知っている人の話だけしてくれ。お前の仕事の話や人間関係の話は聞きたくない」
などと言って、私との会話を拒みます。
家事もいっさい手伝いません。
休日は1日中テレビをみています。
給料は全額渡してくれますし
近所の人にはにこやかに接します。
一見幸せそうな仮面家庭です。
コラムを読んで
「夫は私を母親の代わりにして復讐をしているのかもしれない」
と思いました。
今後夫にどのように接していけばよいのか
わかりません。
私ももう夫に愛情を持てません。
seiさん
コメントありがとうございます。
なかなか、つらい状況ですね。心中お察しいたします。
難しい状況に直面したとき、解決に必要な一番目のことは、どこまで自分が本気になるか、だと思います。
アドバイスを求めていらっしゃるかどうか分からなかったので、
心から応援の気持ちを込めて、コメントを終えたいと思います。
もし、本気で腰を上げる気になったときは、コメント欄ではたぶん解決しないと思いますので、相談にいらしてくださいね。