★女と男の「心のヘルス」?癒しの心理学 564号 2012.1.31
こんにちは。あづまです。
いつも読んで下さってありがとうございます。
傷つきにくい心の育て方シリーズを続けています。
前回は、2の、
出来事を解釈し感情が生まれる(自動反応)部分で、
自分が心の中に持っている世界に対するイメージが
重要な役割を果たす、ということを書きました。
おさらいですが、
感情の仕組みは、こうでしたね。
1.外部からの刺激がある
2.その出来事を解釈し、感情が生まれる(自動反応)
3.感情が溜まる
4.感情を感じて、浄化する
◆ これまでの話はつまり…
では、子供の頃についてしまった、
「世界に対するイメージ」は変えられるのでしょうか?
その答えは、Yes。
希望のある話じゃないですか。
これまでの話をまとめると、
子供の頃の環境から、
物事を解釈する、ある心のクセがついて、
そのために、すぐ「ぐさっ」と来てしまう、
そんな私になってしまった。
ということが、あったとしても、
セルフイメージと共に、
世界に対するイメージを変えてゆき、
物事を解釈するときの心のクセが変化すれば、
大人になった今からでも、
傷つきやすい心を変えていける。
という話なのですから。
◆ 問題の深さによって、解決の取り組みも変わる
交流分析の考え方によれば
(詳しくは「チーム医療」編纂の成書「脚本分析」を参照)、
心理学的な問題を「インパス(行き詰まり)」と表現するの
ですが、そのインパスには第一度から第三度まであります。
第一度のインパスは、偏った考え方などによるもので、
原因となる出来事は、たとえば中学生の時に親に言われたこと
だったりします。
本人も精神の土台が出来てきてから受けた影響なので、
カウンセラーや先生の「指摘」や「アドバイス」などで
気づくことができ、
それをきっかけに「考え方を変えよう」「捉え方をポジティブに
しよう」などと、自らの意識的な努力で変化できます。
過去を思い出すことが必要な場合もありますが、
催眠などは不要で、質問をされれば思い出せる、
そういうレベルです。
本やメールマガジン、ウェブサイトの記事などを読んで、
気づいて行動や捉え方・考え方を変えられた人は、
第一度のインパスであった、ということになります。
こうして解決できた人は、気づけば人は変われる、などと、
自らの体験から信じているものですし、
友人にもそうアドバイスするかもしれませんが、
まあ言ってみれば敵が弱かったので
簡単に倒せました、という幸運な要素があったわけです。
◆ もう少し根が深い場合、取り組みも力が必要です。
ところが、第二度のインパスというのは、精神の土台が
出来る以前に、幼少期の環境やそのころの親の偏った考え方、
感じ方などの影響を受けてしまっている状態です。
このレベルの行き詰まりを持っている人は、気づいて
変わりましょう、なんて他人から脳天気なことを言われても、
頭では分かっているけれど体が動かない、
というような問題を抱えて悩みます。
これは、子供の頃の未熟な精神が、
なんとかその環境で必死に生き延びようとして
身につけてしまった考え方・捉え方・感情・信念などが、
手放せなくなってしまっている状態です。
先ほどのチーム医療の書籍によれば、
その当時の意識状態に戻らなければ、このような深さの問題は
解決できない、とされています。
第三度のインパスというのはもっと深いわけですが、
私自身、そこまでの問題にがっぷりよつで対応したことは、
ほとんどありませんし、
恋愛の問題というより、このレベルの場合は既に病気という扱い
になっていると思われますので、
(私の力量を超える問題だと考えていますので)
ここでは割愛します。
恋愛やカップル間の問題の多くは、
第一度のインパスに属するものだと考えています。
頭で考えても、何度もアドバイスをもらっても、頑固に解決しな
い、そのレベルの問題の場合、おそらく、第二度でしょうか。
◆ まずは、問題の深さに対応した解決策を考えること
中学生以上など、ある程度大人の自我が発達してからの影響は、
普通にカウンセリングをしている中で、気づきが起きれば、
かなり解決していきます(第一度のインパス)が、
4,5歳頃の影響は、子供の自我状態で受け取っているので、
その状態に戻る工夫をしないと、なかなか解決しないんですね。
(第二度のインパス)
そこで、催眠療法やゲシュタルト療法などでは、
過去の意識に戻る工夫をして、解決を図っています。
次回以降、子供の頃に大きな影響を受けていて、
それが問題の根本になっている場合の具体的な解決策について
書いていきたいと思っていますが、
ここでは、問題の深さに応じた解決方法を、
適切に採用しないとうまく解決しないよ、という話だけまず、
頭に置いておいてください。
ではまた、次回。
◆編集後記
なななんと、ここ数年、そんな風邪引いてないよ、という、
とんでもなく苦しい風邪を引いてしまいました。
土日は交流分析の一級講座を受講していたのですが、
帰ってきて、なんか調子が悪いな、と。
月曜日は8度5分の熱。それより何より、体が動きませんでした。
あと、どんなに着込んでも寒いわけ。
で、検査の結果、インフルエンザではないとのこと。
普通の風邪薬をもらって…とりあえず今、こうして原稿を書いて
います。落ち着いてきたので、ただの風邪のスーパーひどいヤツ、
だったようです。
かぜ、恐るべし。
まあこのあとは治っていくことでしょう。
しかしなぜ、こういうときにもメルマガが出せるかというと、
原稿をが??っと書きためておいて、事務局の山本に、
横30文字に整形してもらって、それを配信するという方式に
しているからなんです。
他の人に任せられるところは徐々に任せていこうとしています。
ま、それもまた、結構難しい作業なんですけどね。
ではでは。
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◆制作:阿妻靖史(あづま やすし 恋愛セラピスト)
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