不倫から結婚へ。不倫から始まり結ばれる可能性はあるか?

不倫から始まった関係が、結婚へと発展したらいいな、と願う気持ちになる。で、不倫から始まったが今はこの相手が大事。そう感じたとき、その関係に未来はあるか、という話。結論から言うと本人が思うほど簡単ではないです。

あづまです。
 
始めにお断りしておきますが、この記事は、タイトル通り、いま不倫関係にあって、既婚者のその相手と結ばれたいという淡い願望を抱いている方に向けて書いています。
逆の立場(夫が浮気しているなど)の方が読まれた場合、解釈の仕方によっては気分を害する可能性があります。その点ご了承うえ、読み進めて下さい。
 
 
不倫から始まった関係が、お互いに本当に相思相愛なので、結婚へと発展したらいいな、と願う気持ちになる。そういう相談も、受けることがありますし、世の中的には、そういうことを願っている方も、少なからずいらっしゃると思うんですね。
 
で、不倫から始まったが今は本当にこの相手が大事。そう感じたとき、その関係に未来はあるか、という話を書きたいと思います。
 
結論から言うと、状況次第ではありますが、本人が思うほど簡単ではないことがほとんどです。要するに、あきらめた方がいい、というのが常識的なアドバイスになります。
 
 
最大のハードルは、相手が本当に離婚してくれるのか、という点。
恋愛から結婚は、本人同士の二者関係がメインです(親も多少関係しますが)。しかし、一端結婚してしまうと、家同士の関係だったり、何より子供とは縁を切れないですから、そういう問題が、かならずつきまといます。
 
これは、少し厳しい意見になりますが、
本来、結婚制度と自分の望みと両立させるために、筋を通して行動するとしたら、まず、きちんと離婚し、そのあとで、望みの相手と交際するのが順番です。
 
たとえ奥さんとの関係が冷えているとしても、離婚成立前に(ズルして)、交際をフライングスタートさせている彼が、その後のもろもろ面倒な離婚をきちんと乗りこえてくれるかどうか、これは非常に怪しい話です。
 
そしてまた、万が一奥さんに勘づかれたりした場合、法的には妻の立場は非常に強いですから、浮気の確証でなくても、状況証拠のひとつでもつかまれていたら「離婚しないから」のひと言で、ふたりを(晴れて公式に)結ばせない嫌がらせが、妻には、いとも簡単にできるわけです。
 
いま、嫌がらせと書きましたが、妻の側だって、別れられたら困る、ということで、本気で離婚しない方を選ぶことだって、当然あります。そういうことではなくて、ここで私が言いたいのは、たとえ、奥さんの方も、だんなに愛想を尽かしていたとしても、嫌がらせで「離婚しない」という作戦が、容易に取れる、ということを言っているのです。
 
 
つまり、彼の「妻との関係はもう終わっている」という言葉には、何の保証もありませんよ、ということなんです。
 
不倫関係を始めようとする男性の常套句みたいなものなので、これから不倫する方は(という言い方はヘンですが)ほんと、注意してほしいと思います。
 
ちゃんと、「奥さまとの感情的な関係は終わっていても、法律的な婚姻関係は終わっていませんよね。法律的な関係の方も終わらせてけじめをつけてから、改めて私に交際を申し込んで下さい。」と言って下さいね。←これは、関係が始まる前に言うべき言葉です。
 
 
さて、すでに関係が始まってしまった、という場合、ですが。
正直、あまり、何の痛みもなく解決する道は、私には思いつきません。
 
痛いのは覚悟して下さい。
 
 
それで、ふたりが結ばれる望みがあるケースですが、
・彼が、奥さんとの対話をしっかり続けている
・彼が、離婚に向けた具体的な行動を、少しずつでも取り続けている
基本的には、こういうケースです。
 
また、理想論かもしれませんが、ふたりが体の関係はなく、彼に最も近い女友達、という関係のまま、お互い相談に乗り合うなどして、信頼関係を深め、離婚が成立したら正式に交際をスタート、ということができるぐらい、落ち着いているなら(これは法的にも、不倫ではありませんし、不貞行為でもありません)、その後結ばれて安定する目はあるでしょう。
 
 
奥さまの側から見た場合・・・一緒に生活を支え合って、一緒に暮らしてきて、一緒に子育てをしてきたパートナーが、「別の人に恋愛感情が芽生えたから、じゃあさよなら」といって突然離れていくことが、そう簡単に受け入れられるわけではないはず。
 
とは言え、もう気持ちがない相手を、しばりつけ続けることにも苦しさがある。
子供のことの心配もある。別れた後の生活の心配もある。
 
こういうもろもろの、生活の整理、財産の整理、気持ちの整理などをつけてからでないと、離婚は出来ないはず。
 
彼が、そういうことを十分に思いやって、十分に配慮して、それでも、離婚を選ぼうという道を進んでいて、なおかつ、奥さまが、悲しいし腹も立つけれど、相手(彼)の望みに反することをいつまでも強要していても、夫婦の幸せはない、ということを、思いやれるぐらい、落ち着いた人であれば、関係を整理して、新しい関係に進むことも、ありうると思います。
 
 
まとめますと、
・彼が、奥さんとちゃんと対話している
・彼は、離婚方向を向いているが、最後まで結婚生活にできる限りの責任を持とうとしている
・彼は、離婚に向けて、具体的な行動を、少しずつでも進めている
・奥さまは、落ち着いた人で、自分の気持ちと夫の気持ちを、同等の重みで考えられる人である。
 
これだけ揃っている場合、
まあ、未来はあるかもしれません。
 
しかし、これだけ揃っている夫婦は、普通別れないんだよね。
お互いちゃんと対話出来るわけだから、信頼関係作れるし。
 
 
それでも、どうしても、相性や好みという意味で「この人が好き!」みたいな人に、結婚後に出会ってしまう「事故」だって、絶対ないわけじゃないし、不倫で始まった関係がその後結婚(や事実婚)へとつながっていく可能性は、多少はあります。
 
 
最後に数字を出しますが、
私のところに相談にいらした方で、不倫してます、のご相談のうち、私も「それならふたりが結ばれる方向で頑張ってみたら」と本当に思えたのは数百件に1件ぐらいの比率です。
そのぐらいの確率でなら、起こりうる話かな、とは思っています。
 
ほとんどのケースでは、最初に書いたように「本人が思うほど簡単ではない」ので「あきらめた方がいい」というのが常識的なアドバイスになります。
 
ご参考になれば。