こんにちは、あづまです。
このたび、今までと少し違うテーマを手がけようと考えておりまして、
そのテーマとは、「教え方・学び方」に関するものです。
少し哲学的な話になりますが、そもそも社会の進歩とは、教育方法の進歩と深い関係があると私は考えています。人間はどんなに学んでも、永久に生きることは出来ません。常に、あとに続くものに技術や文化を教え、伝えながら、社会を前進させていかなければいけません。
そのような中で、【教える・学ぶ】ことを効率的にする、効果的にするのは非常に重要なテーマと言えるでしょう。
講座(というか現在は研究会ですが)の中身を分かりやすく説明するのに、なぜ私がこれを手がける意味があるか、という話をしたいと思います。
勉強法を勉強した過去
そもそも私は、勉強そのものよりも、勉強法に興味がありました。
【記憶の仕組み】
たとえば、記憶は最初の5分間で一番たくさん失われる、だから忘れかけの頃(つまり暗記ものをやって5分後とか)にもう一度復習するのが効果的、といった話は、実は小学生の頃から知っていました。そしてもちろん、勉強に活かしていたわけです。英語の勉強はこの知識のおかげで、ものすごくはかどりました。高校卒業の頃は学校で(進学校でしたが)ほぼ負ける気がしなかったですね。
【覚え方】
また、自分がすでに知っている知識と、新しい分野の知識(本当に慣れない話が入ってくると眠くなりますよね!)を、いかに結びつけて頭に入れるか。こういったことも、ずっと工夫してきました。だから私の心理学の話には、確率論とか科学的なメタファー(たとえ話)がちりばめられているのです。説明のために、という目的もありますが、自分が頭に入れるために必要だからやっている、という面もあるわけです。あとから知った話ですが、あの大前研一氏が経営コンサルタントになったとき、経営に関する知識を頭に入れるのに、前職の原子力技術者としての知識(方程式など)にたとえながら勉強したそうです。ああやっぱりな、と感じました。
【習慣化】
そして、話は一気に最近の話になりますが、何かを「習慣化する」方法について、最近は熱心に研究しています。その結果分かったことは、人間はそもそも、三日坊主になりやすいものだ、ということでした。それを打開するための方法論は結構単純で、何か必要な行動をしたら、その直後に「ごほうび」があるようにあらかじめ工夫しておく、ということ。本当にそれだけ。
私の最近のヒット作は「段取り通りに講座の準備を始められたらスタンプを押す→8個たまったら、macに大画面ディスプレイをプレゼントする」というものです。分からない人には全然嬉しくない「ごほうび」ですみません。でも私はこれで気合入るので良いのです。
教える側にとって重要なこと
【メタ認知】
そしてそして、極めつけはこれです。
「メタ認知」という言葉があるのをご存知ですか?瞑想や心理療法などではこの「メタ認知」を育てることを大事にします。自分が何かをしているとき、その自分をもうひとりの自分が観察している、というような認知のことです。
この「メタ認知」と「教える・学ぶ」がどう関係しているかというと、実は私が「あづまやすしの心理セラピー&人間関係コンサルティング講座」で教えているワークは、自分がワークしているときに、その自分を観察して、それに基づいてテキストを作ったんですね。
つまり、私の講座は、そもそも「メタ認知」の集大成として出来上がっている、と、まあちょっと大げさに言えばそういうことになります。
何かスキルを「教える」ときに、わりとやりがちな方法は、「行動」を教えるというものです。たとえばWordの使い方なら、フォントを変更するときは、(1)範囲指定して、(2)フォントのアイコンをクリックして、変更したいフォントを選ぶ、というように。
これが悪いというわけではないのですが、そうやって教えても、呑み込みがいい人と悪い人がいますよね? 何が違うんでしょうか?
さらに、カウンセリングなどでは、もっと差が出ます。カウンセリングは行動レベルで言えば単に「会話」しているだけです。NLPなどではペーシングとか、色々なコツを学びますがそれでも不足です。ベテランのカウンセラーが初学者のカウンセリングを観察すると、大事なポイントをぼろぼろ聞き漏らしていることに気づくものです。つまり、何に意識を向けるのか、どこを大事と考えるのか、といった、「脳内でやっていること」に差があるということなんですね。
そうなんです。行動を教えるやり方だと、うまく行く人と、うまく行かない人の差が説明できないんですね。だから、うまく行かない人には「もっと頑張れ」「何度もやれ」「何で出来ないんだ?」式のプレッシャーがかかる(涙)
私は、こういうときに、うまく行く人と、うまく行かない人のそれぞれで、「頭の中で何をしているか」を言語化してみたらいいんじゃないかと考えています。行動じゃなくて、行動になる直前の、頭の中の作業。
もしかしたら、Wordをどんどん覚えられる人は「とりあえずやってみよう♪ 違ったらCtrl+Zでアンドゥすればいいし♪」と考えていて、だからどんどん試してみる。そして、中長期的に見ると、どんどん覚えている、となっていて、
一方、苦手な人は脳内の言葉が「何か取り返しのつかないことをしてしまったらどうしよう・・・」かもしれませんよね? (そのへんをインタビューするのが今回の「研究会」の目的なのですが)
私の仮説通りだとすると、個別の操作を覚える前に、間違ってもいいからとりあえずやってみる→やっぱり間違ってたらCtrl-Zで戻す、という「使い方の習慣」を身につけて、気楽に臨む姿勢を身につけることが先決、かもしれないでしょ?
言ってみれば、スキーやスノボを覚えるときに、まず転び方を練習する、みたいな話に似ている気がします。思い切ってやれるかやれないか、そこに違いが出てきますよね?
但し念を押しておきますが、これは現時点であづまが想像した話です。本当は違うかもしれないので、鵜呑みにしないでくださいね。あくまで結論は、研究会当日に、インタビューしてみてから出るものですから。
なぜ、あづまが教えるのか?
ちょっと話が講座の内容の方にぐぐぐーっとズレてきたので、ここで一旦、なぜあづまが教える意味があるのか、という話に戻しますが、もうここまで読まれてよくお分かりかと思いますが、
私、結構、教え方・学び方マニアなんですよ。学ぶときには、学ぶ内容そのものよりも「学び方」。教えるときには、教える内容そのものも大事だけど「そもそも効果的な教え方とは?」みたいな話。そこにすごく興味があるんです。そして当然、これまでも色々なことを学んできましたし、教えてきました。
最近では、Pythonというプログラミング言語を独習しています。今年の5月(厳密には4月末)から始めたんですが、段々分かってきました。構造化プログラミングは理解しましたので、オブジェクト指向(クラスの動作)の理解が目下のテーマです。プログラミングを知らない人には意味不明な文章ですみません。とにかく、まだ1か月ぐらいでこの進度は、いいペースだと思います。人間のような判断の出来る心理テスト(悩みの診断bot)を作るのが目標です。
低糖質・高タンパクのスイーツ作りをやっているのをご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、これもね、他人のレシピを読むときに、その人がどう考えてこのレシピを組んだのか、なぜこの材料を入れようとしたのか、みたいな、表面には出てきていない、その人の脳内を読み取ろうとしながら、勉強しています。(逆に、テキトーに混ぜたレシピに対して「お前深く考えてないな?」なんてツッコミを入れることもあります)こういう姿勢が、学びのためには大事なのだと考えています。
本研究会の目的
さて、私が教え方・学び方マニアだということは、十分に分かって頂けたかと思いますので、そろそろこの研究会の目的について、改めてお伝えしたいと思いますが、
(1)「メタ認知」レベルで見た「得意」と「苦手」の違い
(2)「習慣化」の視点で見た「得意な人」と「苦手な人」の違い
(3)「アナロジー」の活用(すでに知っている分野と関連づけるなど)方法など、
その他の工夫で見た「得意」と「苦手」の違い
(4)感情のコントロールから見た、学びの早い人と遅い人
(5)NLPの「戦略」から見た、効果的な学び方とは?
(6)やっぱりその分野の基礎知識が大事、という従来通りの結論になるかも?
こんな視点から、
そもそも、学びが早い人と、遅い人って何が違うんだろう?
ということを探っていきたいと考えています。
予めお断りしておきますが、本研究会は、あづまが何かを教える会ではありません。正直、上記の点について、現時点では私も「分からない」のです。
当日集まった人たちに、自分の脳内のことを自己観察して、話して頂いて、そこから、みんなで学びを得ようじゃないか、みんなで知識を作っていこうじゃないか、という会です。
身を乗り出して参加するぐらいの人を歓迎します。背もたれに寄りかかって話を聞くだけ、とか、他人が話したことをメモするだけ、という方は、参加しないでください。
但し、たとえば今回のテーマはPC操作ですが、そこについて苦手だとしても、全く問題ありません。得意だとしても、苦手だとしても、今の自分の状態を自己観察して、みんなとシェアしてみる姿勢がある人を歓迎します。
教え方・学び方研究会 6月24日のテーマ
では、6/24のテーマを発表します。
「PCスキル」です。
この研究会が成立するためには、
PC操作が「苦手」な人と、
PC操作が「得意」な人の、
両方が必要です。
お申込の際に、どちらの立場で参加するつもりなのか、
それを書いて下さい。ご協力よろしくお願いします。
何を得る意識で、参加してほしいか。
【苦手な人】
苦手な人は、純粋にPCスキルを教わりに来てもいいと思います。
PC操作で苦手なことがあったら、得意な人に質問をする、ぐらいのつもりでOKです。
その際に、実際操作するときに、何を考えているのか、脳内でどんな言葉がめぐっているのか、など自己観察して、言葉にしてもらいます。
苦手で、教わる側だからといって、自己卑下する必要は全くありません!!!
あなたの脳内を言語化した言葉は、教える側にとっては、本当に貴重な情報なのです。
【得意な人】
得意な人はおそらく、どこかで人に教える機会もあると思うんですね。
その際に、苦手な人がどんな思考をしているのか(たぶんあなたとは違うはず)、それを知っておくことは、かなり役立つはずです。普通なかなか、苦手な人の脳内を教えてもらえる機会はないですから、貴重な学びのチャンスになるでしょう。
【皆さまへ】
今回のテーマが得意か苦手かにかかわらず、「効果的に教える・学ぶ」とはどういうことか。それについての学びを深めて頂くのも、本研究会の目的のひとつです。
【留意事項】
本講座は、PC操作を題材にして「教え方・学び方」を研究することを目的としています。PCスキルを数多く教えるための講座ではありません。
短期的には、PCスキルを数多く教える講座の方が、上達が早いかもしれませんが、長い目で見たときに、「自分の学びのつまづきパターンに気づいている」「効果的に新しいスキルを覚えられる人の【コツ】を知っている」「自分がPCに向かったときの『気分』に気づいている」などのメタ認知的な気づきや知識があることで、継続的にスキルアップできる自分になれる。それを目指す講座です。
また、今回はPCスキルということで、念のためあづまがPCを一台持っていきます。但し、講座のコンセプトからお分かりのように、実際に練習して・・・ということを目的にしているわけではありません。PCを目の前にしてどんな気持ち(不安になるとか)になるか、その「リアリティー」のために用意しているようなものです。
ですので、皆さまには、私の用意したPCを目の前にしつつ、日頃の自分の作業環境を想像する、という想像力を発揮して頂きたいな、と考えています。
講師紹介
心のコンサルタント|恋愛セラピスト あづまやすし
米国NLP協会(TM)認定 NLPマスタープラクティショナー。
日本交流分析協会会員 交流分析士
神奈川県横浜市生まれ。東京大学卒。工学博士。
自身の離婚経験より、これからの時代はもの作りよりも、男女の仲が社会を豊かにすると実感し、恋愛セラピストとして起業。セッション数のべ3千人以上。
潜在意識を変容させることで自然に行動が変わり、結果的に恋愛がうまく行くという解決方法を得意とする。
だめんずを好きになってしまう、付き合いが深まると相手に振られたり浮気されたりする、不倫が多い、なかなか彼氏ができないなどの、パターン化した恋愛の悩みには、潜在意識が関わっているため、このような問題の解決を最も得意としている。
また、アサーティブ、交流分析など、数多のコミュニケーション心理学を取り入れて問題解決に当たっている。
2008年に著書「あなたの恋愛がうまく行かない本当の理由」(毎日コミュニケーションズ)出版。2009年には雑誌ananや日テレ、2010年にはTBS、2012年にはフジテレビにも取材を受けるなど、その活動がメディアからも注目されている。
最近は趣味で、タンパク質を摂れる低糖質スイーツのレシピ開発に余念が無い。
日時・場所・料金等
■日時 2017年6月24日(土) 13:30〜15:30
■場所 ウィズスクエア日本橋 本館(KNビル) F会議室
会場の地図: http://www.wissquare.jp/access/
最寄り駅は東京駅(八重洲口)・東京メトロ日本橋駅です。
4F受付であづまの講座に来たと告げて下さい。
■料金 3240円(消費税込み)
■申込方法・申込確定条件
下のリンクの申込フォームから必要事項記入。その後案内に従って、
銀行振込またはカードで決済。申込後一週間以内にお支払いください。
入金を以て申込の確定となります。
■申込最終〆切
6/22(木)15時(入金)を以て最終〆切とします。
満席の場合、早く締め切ることがございます。
■定員 6名
■会場について
会場は椅子席です。できるだけ快適な温度になるよう、
心がけますが、空調の関係で肌寒いことがあるかもしれません。
調整できる服装、ご用意があるとよいと思います。
■キャンセル規定
本講座は入金後のキャンセルにつきましてはご返金いたしません。
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