花に水をやるように、妻の【心】に水やりを。

 

夫婦関係の話を聞いていると、夫が妻の心を放置していることが、問題の本当の原因であると感じることが結構あります。
 
妻の側の意見を聞くと、夫はちゃんとやっているつもり、であることも結構多いんです。
夫は自分の果たすべき役割をちゃんと果たしていると思っている。
でも、妻がほしいものは、それではない、という寂しさ。
 
夫の側が、
・家にお金を入れている
・子供の面倒を見ている
・家事を分担している
 
というような、物質的なこと、現実問題にはちゃんと対応していたとしても、
 
・妻が寂しいときに、話を聞き、ちゃんとコミュニケーションを取る
・妻がイライラしているときに、話を聞く
・妻が自分を責めているときにこそ「頑張ってるね」とねぎらいの言葉をかける。
 ※一文字違いですが「頑張ってね」の励ましは逆効果です。
・勝手に不機嫌になったり殻にこもったりせず、自分の不満や不安を言葉にする(自己開示)。
・自己開示が難しくて、殻にこもりそうなときはせめて、「戻ってくるから」と一言言ってからにする。
 
こうした、妻の【心】に水をやるみたいな部分を怠っていると、結局自分(夫であるあなた)がその結果を収穫することになります。
 
具体的にはどういう現象となって現れるかというと、
 
・セックスを拒まれる
・話を聞く妻の態度が冷たい
・妻が夫よりも友達や仕事などを優先する
・妻の、子供に対する叱り方が(精神的に余裕がないので)キツくなる
 
そして、こうした問題行動について、
・指摘すると極端に不機嫌になったり逆ギレする
 
と、なります。
 
妻の中で、愛情のタンクが空になっていて、夫からの言葉を受け止めるゆとりはもうない、というサインが出ているわけです。
 
 
ここで、指摘すると余計こじれるからと、指摘しないという行動に出ると、まさに、夫婦間の溝が深まるという罠にはまります。
 
もちろん、指摘しても、妻が自分の心を殺して、プチうつになりながら夫に従うか、あるいは、もう限界だからと家を出るか、そういう結末しかありません。
 
 
上に挙げたような、妻の心に水をやるみたいな行動をまずしっかりやってみて、それから問題行動の修正について話し合った方が良い結果を生むと思います。
 
やせた土地に植えておいて、なんで花が咲かないんだ、と言われるのでは、咲く花も咲きません。
まずは、土地(妻の心への水やり)を豊かにすることが、大切なのです。
 
 
もしかすると、(この記事は男性向けに書いていますが)あなたのお父様は、心の水やりという役割で妻(あなたのお母様)に接することはなかったのかもしれません。
 
時代と共に、夫婦関係に求める幸せのレベルは高くなっています。
 
生活のために結婚するしかない時代もありました。
結婚前には恋愛をしてから。でも結婚したあとは生活優先、という時代もありました。
 
そして、現代は、結婚したあとも、夫婦の心の絆、愛情を大切にするという時代になっています。
 
世代を経るごとに、「夫の役割」も変わっているのです。
 
 
妻の心への水やり。
こういう役割も、重要なものだという意識を持つところから、始めていきましょう。
 
>これを読んだ、男性の皆さまへ。

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浮気相手と別れて終わりではない、と心得るべき。

 

女性の方の相談を数多く受けていますと、
 
「彼は浮気相手と別れてもう終わったと考えているようだ」
「それで終わりにしているのが許せない」
「また同じことが起こるのではないかと思って不安」
 
そういう意見が多く聞かれます。
 
特に、男性の側が複数の女性との関係を持っているような「浮気症」の場合、心理セラピーを含めた、根本的な取り組みが必要になることはもちろんですが、それが済んだとしても、
 
「元に戻ってやり直せるかどうか分からない」
それが、女性の側の正直な感覚でしょう。
 
 
何がいけないのか。
 
それは、お互いの心の絆です。
 
よいところも、弱いところも、両方とも認めあえる関係。
ごまかしのない、まっすぐに向き合っている関係。
 
不安があるときには、フタをしたり抑えたり、怒りに化けた感情を表現したりするのではなく、正直に不安な気持ちを言い合える関係。
 
失敗しても、責め合うのではなく、支えあえる関係。
 
 
そういう関係性があるかどうか、ということです。
 
 
男性目線で言うと、女性の側にも未熟な点があることが多々あります。
自分の気持ちをきちんと素直に言葉に出来なくて、勝手に男性に期待していて(でも言わず)、そのくせ叶えてもらえないと不機嫌になる、みたいな、男性から見るとやりにくい女性が結構いるのも事実です。
 
それでも、そういう点をただ指摘するのではなく、繰り返し「何かしてほしいことある?」と問いかけを続けて、彼女が自分の想いを言葉に出来るような、そういうふたりの関係を育てることが大事なのです。
 
そういうところまで、しっかりと関係を育てて初めて、
浮気の問題が解決したと言えるのです。
 
 
決して、
「別れたからもういいだろう? 昔のことを蒸し返すな」
とは考えませぬよう>こういう状況にある、男性の皆さま。

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自分の感情に気づいていないと、彼女との関係を壊す

 

男性の陥りやすい、男女関係のワナの一つに、
 
「自分の感情に気づいていない」
 
というものがあります。
 
 
いくつか典型的なパターンがあるのですが、大体共通して、最終的には、無自覚に、
・怒りを彼女にぶつける
・引きこもる(コミュニケーションを拒否して距離を取る)
のどちらかのパターンをやってしまいます。
 
「感情に気づいていない」というのは、そこに至る前に本当は色々な心の動きがあるのですが、それに気づかずに、最終的な、破壊的な行動に至ってしまうという意味です。
 
 
no.1たとえば、彼女の質問に対して、答えられなかった。
彼女は残念そうな顔をしている。
 
→(な、なんだよ。オレの能力が低いっていうのか?)
 →(そんなこと、認められない!)
  →(自分だって分からないくせに、何だよその顔は!)
   →「そんな、くだらないこと訊くなよ!」
 
突然怒りをぶつけられた彼女は、驚いてショックを受けてしまう…
 
 
 
no.2たとえば、彼女がテレビを見ながらタレントをほめる。
「○○って、カッコイイね。」
 
→(オレはかっこよくないってこと????)
 →(そんなこと、認められない!)
  →(オレの前で、そういうデリカシーのない発言をするなんて許せない!)
   →いきなり拗ねて、会話拒否。引きこもる。
 
彼女は何気ない一言に彼が急に不機嫌になったので、意味が分からない。
 
 
 
no.3たとえば、仕事上の話をしていて、職場でのトラブルの話。
彼女が、こちらの意に反して、ちょっと指図的なアドバイスをした。
「そういう場合、○○しないといけないのよ。」
 
→(がーん。オレの責任でトラブルが起きたと思われてる!)
 →(そんなこと、認められない!)
  →(大体なんだよ偉そうに、自分は当事者じゃないくせに。)
   →「おまえのそういう偉そうな態度が鼻につくんだよいつも!」
 
今まで冷静に話していたのに、
急に攻撃された彼女は意味が分からないし、ショックを受けてしまう。
 
 
 
no.1なら、「答えられなくて不甲斐ないと感じてるよ。我ながら。」
no.2なら、「オレ容姿に自信ないから、ちょっと凹むんだよね、そう言われると。」
no.3なら、「事情を分かってもらえてないみたいだね。残念だ。実際はね…」
 
など、上の破壊的な例では括弧内に入っていた、思考や感情にちゃんと気づいて言葉にすれば、相手との関係は壊れないのです。
 
これらは、自分でも気づかずに湧き上がって、最終的な怒りの原因になっている自動思考および、それに関連した感情です。こうした思考や感情に気づき、客観視できることが大事なのです。
 
 
感情を抑え込むことが大人の証なのではありません。
自分の感情を自由に感じるけれど、客観視も出来ることが大事なのです。
逆に、自分の感情に振り回されたり、気づかないうちに怒りにまで発展してしまったりするのは、感情面で大人であるとは言えません。
 
 
女性たちは、プライドが高い男性は付き合いにくいとか、すぐ怒る人は嫌だとか、気むずかしい人は扱いが難しいとか、様々な言葉で表現しますが、
 
実は事の本質は、男性が、自分自身の感情にちゃんと気づいていない、ということなのです。
特に、怒りに発展する前の感情をキャッチできるかどうか。そこが大事なのです。
 
「自分の感情に気づかない男性は、付き合いにくい」
 
これが、事の本質です。
私もかつてそうでした。この記事は自戒を込めて書きました。

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男はちゃんと立ててあげないとダメ、の心理学的な意味。

 

「男を立てる」という言葉がありますね。
 
結果論から言えば、これは必要だと考えています。
しかしまた、誤解が多いのも事実。
 
そこでこのコラムでは、男を立てるという意味の誤解について心理学的見地から書いていきたいと思います。
 

「男を立てる」の誤解1:「どんな男でも、立てなければならない」

 
ひとつ目の誤解は、「どんな男でも、立てなければならない」というものです。
これは、明確に否定しておきます。完全なる誤解です。
 
ところで、一つの真実があります。
「どんな男でも、自分を尊重してほしい、尊敬して持ち上げてほしいと思っている」
一見上の言葉と似ていますが、全く違うものです。
 
 
「どんな男でも、自分を立ててほしいと思っている」
のに、
「どんな男でも、(妻が)立てなければならない、わけではない」
ということは、つまり、論理的に、
 
「相手の期待に、必ずしも応えなくてよい」
 
ということと同じです。
 
 

「男を立てる」の誤解2:「相手の言動にかかわらず、常に褒め称えなければならない」

 
ふたつ目の誤解は「相手の言動にかかわらず、常に褒め称えなければならない」というものです。女性の中には、愛は無条件のもの、と考えがちな方が少なからずいらっしゃいますが、これはダメんずを作りやすい危険思想です。
 
これは、女性は、無条件に自分の存在を受け入れてほしいという気持ちが強いから、きっと相手も自分と同じだろうと考えるからだと思います。
 
ところが、男性は、自分が成果を上げたときに、その成果をこそ認めて褒め称えて欲しいものなのです。逆に、何もしていないのに認められてしまうと、それでいいのだと誤解してしまったり、そういう認められ方では満足できないと思ってしまったり。あまり、いい男になっていかないのです。
 
とは言え、女性の期待通りに行動したときに褒め称えて、そうでないときにはキツイダメ出しをする、というのでは、お互いにあまり気分のよくない関係になってしまいます。
 
だから、本当にしてほしいことをしてくれたときには心から喜び、それを表現し、
一生懸命やってくれたけれど、イマイチずれていたときには、社交辞令的にありがとうを言い、
何もしてくれていないときには、淡々と接する。
 
そんな風に、マイナスのリアクションは少なくするけれども、プラスのリアクションにちゃんと差をつけて、メッセージを伝えた方がよいのです。
 
そうです。
「相手の言動にかかわらず、常に褒め称えなければならない」
のではなく、
「相手の言動が、自分の期待通りだったときにこそ、心から褒め称えるべき」
なのです。
 
 

「男を立てる」の誤解3:「男を立てるとは、ほめることである」

 
みっつ目の誤解は「男を立てるとは、ほめることである」です。
 
もちろん、結婚したからには、うまく行くように最大限努力すべきですし、恋愛の段階でも、長続きするよう努力することは大事です。
 
但しそれが、関係が壊れることや、相手に嫌われることを怖れるあまり、本当に言うべきことを言わないという、風通しの悪い関係になってしまうのであれば、一度よく二人の関係やコミュニケーションを考え直すべきです。
 
たとえば、彼が、倫理観の欠如した職場で働いていて、上司が不正に手を染めていたとします。彼もそれに荷担しなくてはいけない状況になってきて、実際何度か不正に手を染めてしまっていて、悩んでいた。彼女はそんなことは絶対しないでほしいと考えています。
 
そんなとき、彼女の言うべき言葉は「あなたは、そんなことに手を染めるような人間じゃない」です。
 
これは苦言であり、決してほめ言葉ではありません。
 
しかし、彼の現状を肯定することよりも、
彼の存在そのものを、高潔な存在であると信じて「今やっていることは、本来のあなたらしくない。もったいない。本来の高潔なあなたにもどるべき。」という苦言を言うことの方が、より「相手を立てている」と言えるのではないでしょうか。
 
 

「男を立てる」について、本当の理解をしましょう

 
先ほどまでの話と、一見逆に感じられるかもしれませんが、私は「男を立てることができないとしたら、そこに何か問題がある」と考えています。
 
バロメーターというか、気づくためのポイント、と言ってもいいでしょう。
 
どこに問題があるのか。
それは、ケースバイケースです。
 
まず、確実に間違った対応を書いておきます。
それは、「無理をして男を立てようとする」ことです。まあこれは、ほとんどの場合で、効果がないというか、下手をすると逆効果にすらなると思います。
 
もちろん、女性が変わるべきケースもあります。父親との関係が悪かった女性が、男性に嫌悪感を持っていて、結果的に男性に対してものすごく基準を厳しくしてしまい、夫の言動に常にダメ出しばかりしていて、夫はうんざりしている。こういうケースなら、妻の側が自分の内面的な課題に取り組むべきです。
 
でも、そういうケースばかりではありません。
 
夫が妻の気持ちを分かっていなくて、夫が妻の気持ちをちゃんと分かる男に成長すべき、と言うケースもあります。
 
こういうケースでは、夫の方がある程度まともなら、関係を継続できる可能性があります。そのような場合、女性の側の努力としては、我慢して相手に合わせるのをやめて、自分の望みをきちんと言葉にして相手に伝えることが大事です。女性の側も変わるべきですが、変わり方が、我慢する方向ではなく、きちんと自己主張できる方向なのです。
 
また、夫が尊敬に値しない行動を繰り返している場合もあります。
 
そういう場合は、「それはあなたらしくない。本来のあなたはもっと尊敬に値する存在のはず。」という意識で、苦言を言うことが「男を立てる」ということだと思います。
内面的な動機はやっぱり重要で、「やっぱりコイツはダメだ、怒られないとまともに行動できない。だから私が言わないといけない。」という意識を持っていると、苦言というより見下しになっています。そんな意識で相手を見ていたら、相手は成長するどころか下手をしたら、女性が見なしたとおりのダメな男に堕落していきます。
 
そしてまた、夫の態度があまりに酷い場合は、別れるという対応も考えるべきです。
 
 
このように、男を立てることが出来ない状態というのは、何かの問題があるわけですが、その問題がどこにあるかは、ケースバイケース。解決策もケースバイケース。よくよく現状を見つめないと見えてこないものなのです。
 
くれぐれも、短絡的に「だから男を立てるように私が我慢して頑張ればいいんだ」と考えないで下さいね。

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レディー・ガガ、ありがとう。

 

恥ずかしながら、東関東大震災のあと、チャリティーや応援の来日などの活動をしてくれたニュースをきっかけに興味を持つまでは、レディー・ガガのことは、単に「奇抜なファッションの人」ぐらいに思っていました。
 
しかし、興味を持ってよく知ってみると、この人のメッセージは今の世界に必要なものなのだと、強く思うようになりました。
 
レディー・ガガ ジューダス(Judas)の中には“I just speak in future tense.”というフレーズが出てきます。私はただ未来形で話すだけ、というような意味ですが、まあ、一人の人間としてすごい勇気だと思います。前後の文脈と合わせて解釈すると、時代遅れのカトリックの権威主義(同性愛を批判したりして、むしろ人を苦しめているので)に対抗して、今の時代に必要なメッセージを発信するのだという強い意志が感じられます。
 
この方の日本語訳と、聖書の世界観の解説が非常に参考になります。
HN:RINMCU01Cさんによる日本語訳付き「Judas」

 
こちらは、ガガのオフィシャルな「Judas」プロモーション動画

 
 
また、一人一人が、自分らしく生きるべきであるというメッセージをもっとストレートに表現した曲が「Born This Way」です。もし私が、ゲイであっても、ストレート(ゲイでない)であっても、レズビアンであっても、バイセクシュアルでも、トランスジェンダー(性転換者)であっても、私は正しい道にいる、たとえ障害のためにいじめられたとしても、今の自分を祝福し、愛していいんだよ、というメッセージのこもった曲ですね。
 
やはりこの方の日本語訳と解釈が分かりやすいです。
HN:RINMCU01Cさんによる日本語訳付き「Born This Way」

 
こちらは、ガガのオフィシャルな「Born This Way」プロモーション動画

 
 
で、結局この人を応援したい気になって、GAGAのアルバムを買っちゃいました。
これですが。

 
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「別れたあと友達に戻りたい」と「円満離婚」は心理学的には同じこと。

 

よく聞く話ですが、
「別れたあと友達に戻りたい」
 
これは、別コラム「友達に戻る=別れる+感情の整理をつける」で書きましたが、感情の整理をつけることがキーポイントになるのです。
 
相手を見た瞬間に嫌な気分が「わっ」と湧き上がってくるうちは、友達には戻れません。
つまりポイントは「感情の整理」
 
そして、感情の整理というのは、本人が自分でやるしかないものなのです。
相手に「感情を変えろ」というのは、明らかに踏み込みすぎ、
境界線無視の越権行為です。
 
 
自分の責任範囲は、自分の感情。
相手の感情は、相手の責任範囲です。
 
 
これから仲良くなっていこうという間柄なら、お互いにいい感情を持ち合おうということは大事ですが、それができなくて、別れようという相手に、「私に対する悪い感情を整理してください」と求めるのは、境界線を分かっていない、越権行為になっています。
 
 
なぜ、そう思うのか、
 
そう思う自分の気持ちと向き合ってください。
 
 
きっと、「嫌われたままだと不安だ」「悪い人に思われたままではいやだ」など、自分の都合が色々出てくるはずです。でもそれはあくまで、自分の都合であって、相手の都合じゃない。別れた相手に求めることではありません。
 
 
それより何より、自分の側の責任範囲を、しっかり全うすることが大事です。
 
 
つまり、
 
もし相手が、感情の整理をつけて、こちらに再び近づいてきたとき、
友達になれるぐらいに、自分の側の感情を整理しておくことです。
 
相手の感情の整理を求めるのではなく、
自分の側の感情の整理を、しっかりつけるよう、心がける。
 
 
これが、大人の態度だと思います。
 
 
そして、最後になりましたが、「円満離婚」というのも、現実問題への対処など恋愛と比べると複雑なことは色々ありますが、結局は同じことだと考えています。

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相手と自分が同意できる、共通の土台から話を始める

 

人を動かすのが上手な人と、下手な人の大きな違いのひとつとして、
 
「相手と自分が同意できる、共通の土台から話を始める」
ことができるか、できないか、があると思います。
 
 
これは要するに、人間を深く理解しているかどうか、ということです。
 
自分の感じたことを検証なしにぶつけてしまうのではなく、相手がどう感じているのか、それもよくよく考えた上で、相手に伝えるということです。
 
 
とくにこれは、相手が問題意識を持っていないことについて、こちらが問題意識を持っているようなときに有効です。
 
たとえば、仕事ばかりで家のことを顧みてくれない旦那さんに、家のことを考えてほしい、ときには手伝ってほしいこともあるということを伝えたけれど、仕事の責任がどうのこうのという理由を言われて、受け入れてもらえなかった(自分は専業主婦)。
 
そういう状況を想定してみます。
 
この旦那さんは、仕事面での危機意識が強くて、仕事を手抜きしたら自分が干されるとか、あるいは仕事に没頭するのは当然とか、考えているのです(という設定です)。
 
だとすると、いきなり「仕事ばかりしていないで、家のこともやって!」という苦情を言っても、
妻:「夫に家のことをやってほしい」
夫:「仕事上で『もっと頑張らなければ』という危機意識があるのに、妻に邪魔された」
という対立関係になってしまいます。
 
 
お互いが自分の問題意識だけを主張し合っていても、絶対に解決はありません。
そして、相手が歩み寄ってくれるのを待っていても、いつになるか分かりません。
 
だから、自分から動くことが大事です。
 
まず、二人が共通に「そうだね」と言える土台から話を始めます。
 
これを探るのは、自分都合でものを考えがちな人には、始めは難しいかもしれません。
しかしそこは、トレーニングあるのみ、です。
 
 
上の例で言えば、夫婦共に、生活を良くすることに意識が向いています。
但し夫の方は、最重要課題が仕事の安定だと考えています。
妻の方は、家の中のことに、意識が向いています。
 
まずは、相手が「そうだね」と言える部分から話を始めます。
 
「私たち、結婚して3年間、一緒に頑張ってきたよね。 (←問題点ではないが、共通の土台)
 一緒に、生活を良くしようとしてるよね。 (←問題点に少し関連した、共通の土台)
 
 それでね。ちょっと困っていることがあるんだけど…」
 
という流れで、家のことでやって欲しい点について話せばよいのです。
 
 
今度は、話のロジック(論理)が、
妻:「目的は、生活を良くすること。 手段として、夫に家のことをやってほしい」
夫:「目的は、生活を良くすること。 手段として、仕事の安定が最重要」
と、なっています。
 
だから、きっとこのあと、夫からの反論があるはずですが、その反論も、
「生活を良くしたいということは分かってる。
 でも、今一番重要なのは、仕事がいつ無くなるか分からない状況を、安定させることだと思う。」
 
という、論理的で建設的なものになっているはずです。
 
 
考え方の違いは、一回の話し合いで埋まるものではないですし、結論はすぐには出ないかもしれないけれど、少なくとも話し合いを二回三回と継続することは出来ます。
 
いきなり対立関係になってしまったら、話し合い自体にうんざりしてしまいます。
 
 
相手が「確かにそうだね」と言える、共通の土台から話を始める。
地味で地道な取り組みですが、長い目で見ると本当に大事なのです。

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動画:相手の話を受け止めて言葉にすることの大切さ(コミュニケーションのコツ)

 

恋愛セラピストあづまが、コミュニケーション上とても大事な、「相手の話を 受け止めて言葉にする」ことについて語っています。
 

 
どうしても口論が多い、ケンカになる、理解し合えない。
そう感じるときに、試してみて下さい。
 
…私たちはいかに日頃、相手の話を受け止めずに流して会話しているか痛感しますね。

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原発=シロアリの喰ったマイホーム、と考えてみる。

 

昨今の「原発か自然エネルギーか」問題の本質は何かと考えていて、
 
ある例え話しを思いついたので、書きたいと思います。
 
 
原発容認派の議論はこうです。
原発をやめると電気代が高くなる。
 
これはどうやら、実際本当のようです。
 
一方で、原発反対派の議論はこうです。
原発には見えないコストやリスクがあって、
本当は高いものについているんじゃないか。
 
事故の危険性や放射性廃棄物のことなど、
諸々考えると、それも正しそうなんですね。
 
 
それで、これはどう考えたらいいんだろうと、
いろいろ思いを巡らせていたら、以下のたとえ話を思いつきました。
 
 
借金してマイホームを建てました。しかし、そのマイホームは徐々に猛毒のシロアリに侵されて(架空の生物ですが)、40年で使えなくなります。しかも、そのあと廃材の処理に大金が必要になるんです。
 
といったケースと似ているのではないかと思いました。
 
シロアリならさっさと駆除しろよ、と言いたいところですが、放射性廃棄物の例えですから住んでいれば(発電すれば)、必ず発生して、それは避けられないものとしてください。
 
また、地震が来て家が崩れたら、シロアリの毒が周囲にまき散らされる可能性があって、まあ、崩れないかもしれないけれど、崩れる可能性もある、という不確定要素がある、とします。
 
 
 
それで、原発をいますぐやめろ、という議論は、
・既に建ててしまった家を空き家(原発停止)にして、
・別のアパートを借りて家賃(燃料費)を払って生活。
という話に似ているな、と。
 
ローンを払いながら(実際東電は借入金を返している)、一方で家賃も払って(天然ガスを買う、新規のガスタービンを建設するなど)、生活したら、苦しくなるに決まってるわけです。
 
 
原発建設時には夢のエネルギーと思われていたかもしれなくて(それは高速増殖炉が頓挫して、ウラン235しか活用していない現状では、実はそれほど夢のエネルギーじゃないことも判明しているのですが)、
 
確かに、「ローンを組んでマンションを買うと月々の支払いがいまの家賃より安くなりますよ(そのかわり35年払いだけど)」みたいな、「今は安いよ」という話に乗って原発を建ててしまったわけなので、
 
よくよく冷静になってみると、今後の原発の新規建設は、もうやらない、でいいと思うんですね。
 
 
しかし、たとえば太陽電池というのはシリコンウエハーを作るところですごいエネルギーが必要になっていて、とりあえず、今年一基作ると、数年分はエネルギーがマイナスになるんですね。年々技術が進んできていて、昔は10年分のエネルギーを投入してようやく作っていたものが、いま3?4年になってきていますし、もうちょっと短いのもあります。(但し一番エネルギーの回収が早そうな太陽電池はシリコンじゃなくてヒ素を使うので、ヒ素=猛毒という精神的アレルギー反応がある日本では使うのが難しそうですが)
 
 
だから、原発を停止してしまって、生活のためのエネルギーでカツカツになってしまうと、太陽電池などに回す「投資としてのエネルギー」がなくなっちゃうんですね。
 
 
それで、既に建ててしまったが、建ててしまって若干後悔しているマイホームをどう扱うか、その善後策を考える、というたとえ話に戻すと、
 
・損失確定で、空き家にする(原発停止)のか、
・リスクを引き受けて、耐用年数までは何とか使うのか。
 
そういう選択をする必要があるのだと思います。
 
原発を空き家にすると、別の家賃(天然ガスで発電するコストなど)が発生しますし、節電で対応となれば、太陽電池や風力発電の設備を作るためのエネルギーの捻出が苦しくなります。
 
結局どこかで非効率のつけが国民に回ります。電気代か税金で。しかも復興というプラスの目的ではなく、シロアリマイホーム(原発)を耐用年数まで使い切らずに廃棄するという、後ろ向きの費用として。
 
放射性廃棄物の処理の問題は大問題ではあるのですが、
現状の発電のコストを考えると、原発のコストのほとんどは建設時に発生しています。きわめて高度で複雑な設備を作っていますから、作って捨てちゃうと、それは即、国民負担、となるわけです。
 
マイホームを建てたけれど、そこは空き家にして、
別の賃貸アパートに住む、みたいな、住居費の二重払い状態です。
 
 
非常に巨額の無駄が発生しますので、
自分だけ逃れるということは不可能だと思います。
 
東電の社員の給料カットとか、資産の売却とか、そういうレベルで対応できる話じゃないわけです(そういう努力は必要だと思いますが)。
 
原発一基あたり、東京電力の年間の営業利益(近年は黒字と赤字を繰り返しているようですが、その中でも黒字の年を見たとして)と桁では同じぐらいの建設費がかかるわけです。
 
原発を10基止めたら、それこそ年間の売上高と同等の資産をポイっとすることに等しいんですね。
 
 
大事なことは、感情的な極論に走るのではなく、何で自分だけ損しなきゃいけないんだ、的な嫉妬心に基づいた判断をするのでもなく、
 
こうした背景をよくよく考えて、全体最適化を図ること。
そして、既に確定してしまった損失もあるので、「覆水盆に返らず」の諺の意味を良くかみしめて、確定してしまった損失についてはみんなで被るし、そうした損失を全体として、できるだけ少なくする努力をすることだと思います。
 
 
原発を空き家にするなら、
国民負担はさらに増えるが、それを甘受する。
 
原発を稼働させるなら、
国民負担の金額的な増加は、目先、比較的増えないが、
将来に廃棄物の問題や、万が一事故が起きたときのリスクがある。
 
 
原発の危険性は命の問題だという人もいますが、
実は、経済的に圧迫されることは自殺や離婚につながることもあり、
効き方はじわりとしていますが、経済問題もまた、命の問題です。
(自殺問題に詳しいNPO ライフリンクの研究によれば、失業→生活苦→うつ→自殺、という流れは本当に多いとのこと。単純に比較はできませんが、幸いまだ死者が出ていない原発事故と比べ、年間3万人超が自殺しているわけですから、こちらの問題の方が実は既に顕在化している待ったなしの大問題なのです)
 
その両者をよくよく考えて、マイナス面も引き受ける覚悟で決断することが、大事なのだと思います。
 
 
 
最後に個人的見解を述べると、
やはり長期的には日本は自然エネルギーにシフトして頑張る形がよいと考えています。
但し、自然エネルギーというのは、それを利用するための設備の建設に、年間発電量の数倍のエネルギーが必要で、要するに「エネルギーの投資」が必要になるため、
 
稼働できる原発は稼働させて、エネルギーの余力を作り出して、
その間に、必死で節電し、必死で自然エネルギー利用の推進をして、
 
エネルギーの構造改革をする必要があると思います。
 
 
従って、単純な「原発賛成」「原発反対」の議論ではなく「将来の脱原発のために、いまは原発を使う」「可及的速やかに、自然エネルギーの利用を促進する」という道を模索したい(というか、自分でやるわけではないので、そのような道を推進する人を応援したい)と考えています。

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動画:恋愛二ヶ月目。彼が引いちゃったと感じるとき。どうしたらいい(2)?

 

ラブラブで熱い関係が続いていた恋愛初期。ところが、二ヶ月過ぎぐらいから 、彼がなんか引き気味に。実は彼の内面で起きていることは…そしてそのとき の女性側の対処法について語りました。
 

 
ではまた!

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