遊びの恋と本気の恋の見分け方

 

遊びの恋と本気の恋を見分け、自分の身を守る方法について書きたいと思います。
ここでは遊び人が男、遊ばれる側が女という設定で書きますので、男性の方は男女を読み替えてください。
 
遊びを見抜くポイント
相手が、あなたのことを本命として大切にする気がなくて、単なる遊びの恋の場合、以下のどれかに当てはまる場合が多いですので、要注意です。
・はっきりとした告白(交際の宣言)がないままカラダの関係になった。
・デートが、いつもあなたの家など、他人の目に触れないところばかり。
・彼はなぜか忙しい。そのくせ仕事に関する話がなんとなく怪しい。
・彼は自分の住所を明かさない。
・彼は自分の親にあなたを紹介しない。
・彼は自分の友達にあなたを紹介しない。
・彼はあなたの友達に会いたがらない。
・前もってデートの約束が出来ない。ドタキャンが多い(あなたとの約束の優先度が低い)。
こういう相手でも、一緒にいるときは優しかったりするので情が移ってしまい、別れづらくなるものです。
でも、あなたの幸せな将来を考えると、こういう彼では責任感のある交際へ進むのは難しそうですね。
 
本命の彼女は、友達や親など、自分の人脈の中に入れたいと思うものです。また、あなたの親や友達に会ったりして、人の輪を広げてゆきます。不倫を隠していたり、セフレ扱いだったりする場合、堂々と自分の友達や親に紹介することは出来ません。
 
 
遊ばれないためのコツ
上記のポイントをよくチェックするということも、もちろん大事なことですが、実はもっと心の深い部分に遊び人を引き寄せるポイントがあるのです。
実は、「遊ぶ」「遊ばれる」という言い方をしていると「遊ばれた」方が被害者のようですが、その考え方だとこの問題は解決できないと思います(厳しい言い方ですみません)。
実は、遊ぶ側と遊ばれる側はお互いに利用し合っているのです。
 
遊び人の側からすると一番遊び相手にしにくいのはどんな女性だと思いますか?
 
色々な表現の仕方があると思いますが、私なりに表現してみると、「心を要求する女性」ではないでしょうか。つまり、男性の欲しいものをちゃんとあげて、そのかわりに「私のことを心から好きになってね」という「心」がほしいという女性です。なぜなら、多数の女性を相手にするためには、全員に惚れていたら心が持たないからです。
 
男女の関係では、モノや優しい言葉やお金、セックスなどで相手のニーズを満たしてあげた側が、相手の「あなたが好き」「あなたが必要」という心を受け取る関係になっています。つまり、相手に好かれて必要とされたければ、相手のニーズを満たしてあげればよいし、逆に自分のニーズを満たしてもらうと相手のことを好きになったり必要としたりしてしまうということです。
 
健全なカップルでは、このニーズの満たし合いがうまく行っています。
 
一方的に自分のニーズを満たしてもらう(寂しいから一緒にいて欲しい、お金を持っていて気前よくおごってくれないと不安になる、いつも優しい言葉をたくさんかけてもらわないと自分に自信が持てない、など)気持ちばかり強くなっていると、遊び人にとって利用しやすい女になります。
 
 
また、幼少期の家族関係など、本人の性格形成に関係する過去の体験が、このような「遊び」目的の男性との関係が多い恋愛関係の遠因となる可能性があります。詳しくは「本気?遊びの恋? 遊び人を好きになってしまう女性の深層心理」や「愛と依存心と罪悪感」などの記事を参照して下さい。
 
 
遊びの恋への過度の警戒心から、本気の恋のチャンスを逃さないためのポイント
 
とはいえ、女性は始めは男性からニーズを満たしてもらい、気持ちが開いていくプロセスが必要だと思います。始めから尽くす側に回ってしまうパターンは、経験上うまく行かないことが多いですので(ここは男女逆になりません)。あまり世話をしてしまうと彼のお母さん役になっちゃうんですね。だから、始めはニーズを満たしてもらって、自分が相手を好きになるという始まり方でよいと思います。
 
ここをあまり警戒してバリヤを張ってしまうと、恋のチャンス自体を逃してしまいますから。
 
だから、
・スローペースで進めること。
・自分のニーズを満たしてもらうばかりではなく、徐々に相手のニーズを満たしてあげること。
・そのことで、相手の「あなたが好き」「あなたが必要」という心をちゃんと受け取ること。
これを確認しながら恋愛を進展させることをお勧めします。
※結婚まで至るような、長続きする関係を求める場合の話です。
 
そして、このコラムには書ききれませんが、人は過去の感情に振り回されて生きています。それをきちんと整理することが大切です。父親からもらえなかった優しい言葉を彼に激しく求め続けていたり、いつも留守がちだった父親に寂しさと怒りを感じていて、彼が遠ざかるときに(恋と勘違いしやすい)激しい感情を感じていたりと、過去の感情に振り回されていることはよくあるのです。
 
心理療法などで、過去の感情の整理を進めることで、子供時代のニーズを現在の彼にぶつける(実はこれは永久に満たされない)ような問題を解決することができます。
 
恋愛とは、お互いのニーズを満たし合い、お互いの「あなたが好き」「あなたが必要」という心を受け取り合うことです。バランスが崩れがちになっていないか、ご自分の恋愛パターンを省みてみてください。
 
 
参考記事:
  本気?遊びの恋? 遊び人を好きになってしまう女性の深層心理
  罪悪感を手放す方法
  モテる男の心理(心の問題/回避依存症)←特にコメント欄でのやりとりが熱い!
  モテる男の心理と、落ち着いた大人の男の心理の違い

“遊びの恋と本気の恋の見分け方” の続きを読む

黙り込む男の心理

 

黙り込む男の心理を知りたい!

 
男の心理を考える上で、避けて通れないのが「黙り込む男の心理」ではないでしょうか。男性が黙り込む。女性にとってこれほど恐ろしいことはないと感じるかもしれません。
 
これには女と男の心理の違いが関係しています。
 
まず、女性の場合、相手を無視して黙り込むという態度は、相手に向かって怒ること以上に酷い仕打ち、最終手段です。無視というのは一番キツイ攻撃であったりするわけです。
 
一方男性の場合、無視されてもあまりダメージを受けません。というより男性同士の場合過度に干渉しないという関係が良い関係ですから、ほうっておくことも信頼の証だったりすることさえあります。
 
そしてもうひとつ大事なポイントがあります。その日にあった嫌なことや、その日に溜め込んだネガティブな感情、緊張をほぐしてリラックスするためのプロセスが男女で異なります。女性は多くの場合、他人に話して気持ちの整理をつけます。一方男性も気持ちの整理が必要ですが、これは一人で黙り込んで気持ちの整理をつけることが多いです。他にはスポーツを見て興奮したり、ニュースを見て他人の問題を考えることで自分の気持ちに気づいたりします。基本的に一人の時間が必要です。
 
女性のあなたは、男性が殻にこもって(洞窟にこもるという言い方もありますが)黙り込んでいるときには、嫌な感情や緊張の整理をつけようと頑張っていると理解する必要があります。この段階で色々聞き出そうとしたり、ましてや「何で黙っているの!」と責めたりするのは逆効果です。
 
男性のあなたは、殻にこもることが必要だということを、パートナーの女性に予め伝えておくことで、相手に不要な不安を与えずにすみます。女性にとって無視されることは非常に不安で傷つくことですから、「決して無視しているわけじゃなく、僕には一人の時間が必要なだけ」ということを伝えておく必要があります。
 
黙り込む男性の心理が分からず、不安になってしまう女性が多いようですのでこのコラムを書きました。男と女、お互いの心理を理解し、より幸せな関係を築けるといいですね。
 
 

その他の参考記事

 
ケンカをきっかけに彼が黙り込むとしたら、心理分析よりケンカを防ぎましょう。
ケンカの一本道?喧嘩に至る道はワンパターン
 
彼の嫌がるメッセージを投げていませんか?
男性と賢くつきあうには、こういう知識が大事です。
男性は、非言語のメッセージに無自覚に反応する
男と女の違い?恋愛で活性化する脳の部位

“黙り込む男の心理” の続きを読む

彼の気持ちが分かりません、という人へ

 

私は職業柄「彼の気持ちが分かりません」という相談や質問を受けることが多いです。
 
きっと、彼の気持ちが分からなくて苦しいのでしょうね。
 
この質問は大きく分けて2つのパターンがあります。
ひとつめは、恋愛が始まっていないケース。気になる彼がいるんだけど、彼の気持ちが分かりません、というパターンです。ふたつめは、二人の関係が悪化して、どう接していいのか分からないというパターンです。
 
実は、「相手の気持ちが分からない」と感じるとき、本当は「自分の気持ちが分からない」あるいは、「自分の気持ちを表現していない」のです。
 
ひとつめの、恋愛が始まっていないケースの意図は、まあ大概「彼が私に気があることが確実ならアタックしてみたいけど、そうでないなら、ピエロになるのは嫌だからやめておく」というものです。表向きの質問は「彼の気持ちが分かりません」ですが・・・
 
このケースは要するに、ノックしていないからドアが開かない、ということです。
 
もしも目の前に外人ぽい人がいたとして、この人が日本語を話せるかどうか知りたかったらどうしますか?一番よいのは、『こんにちは』と話しかけてみることですね。自分が日本語を話してみることで、相手も話せれば日本語で返してくれるのです。
恋愛も同じです。自分が相手に「好きだという気持ち」を向けることで、相手もこちらに気持ちを向けてきてくれます。人間関係は合わせ鏡のようなものですから、こちらが好意を表現すれば相手も表現してくれます。こちらの気持ちは隠したままで、相手の気持ちだけ知ろうという考えは、損をしないように見えて、実は一番損をします。
もしその彼が、こちらから「好き」という気持ちを向ければ、「好き」を返してくれる人だったとしても、自分の気持ちを隠していたらチャンスを逃してしまいますから。
 
いきなり告白するという意味ではありません。「好きだ」ということをまず伝えればいいのです。精神的に成熟した大人同士の関係では、異性から「好きだ」と言われても「ありがとう。でもつき合っている人がいるからごめんなさい。ほんとうにありがとう。」ぐらいのことは言えるものです。それも抵抗があるなら相手が誇りを持っていたりこだわりを持っているところをよく観察してほめること。そうやって「あなたのことをいつも見ていますよ」という気持ちを伝えていくのです。
 
厳しいようですが、傷つかないことを選択してしまうと幸せになれないんです。
 
確かに、育った環境を聞いてみると、自分の気持ちを表現することが安全でない環境だったり、同情すべき状況もあります。恋愛がうまく行っている人に比べると乗り越えなければいけない課題が重かったりすることも多いのです。それは百も承知ですが、そこを本人が乗り越えていこうと思わなければ、ずっと同じところにとどまったまま、彼氏もできず、ただ年月だけが過ぎていくことになってしまいます。私は心から応援していますが、行動を起こすのは本人にしかできません。他人の人生を肩替わりすることはできないのです。
 
勇気を出して「自分の気持ちを表現する」ことが解決策になります。
相手の気持ちばかり知ろうとするのではなく、自分が心を開くことが突破口を作るのです。
 
 
 
さて、ふたつめの、恋愛が泥沼になっていて相手の気持ちが分からなくなっている、というケースも、やはり自分の気持ちと向き合うことが大切です。
 
彼が私に好きだとか優しい言葉とかをかけてくれなくなって、彼の気持ちが分かりません、みたいな質問を受けたとき、私は大抵「ちょっと厳しいかな」と思いながらも「彼はいっぱいいっぱいでつらいんですよきっと」と言います。その瞬間にはあまり納得しない方もいらっしゃいます。
 
相手を理解するときに必要なのは「共感の質問」です。
一度100%相手の立場に立ってみて、「この人は何が辛いのだろう?」「この人はどんな気持ちを感じているのだろう?」と感じてみるのです。愛情のある言動ができなくなっている人は大抵「愛情切れ」を起こしていて、救いを求めているのです。
 
恋愛がもつれて、「彼の気持ちが分からない」と感じたとき、愛を持って彼を理解しようとすれば、「苦しいのだな」と思えますが、「私が引き出して利用できる愛情はまだ残ってるかな」という依存心で彼を見たら、目が曇りますから、分からなくて当然だと思います。
 
彼の気持ちが分からないとため息をつく方もきっと辛いのだと思います。それでもあえて厳しいことを書いているのは、自分の問題だと気づかない限り、解決の道はないからです。
 
自分の価値が、彼の気持ち次第になってしまっているところに問題があります。
彼が自分のことを好きでいてくれたら、自分も自分を好きでいられるけれど、彼に嫌われてしまったら、こんな自分のことを自分で好きになるなんて無理。
自分の価値を自分で信じることができる気持ちのことを「自己肯定感」とか「自己評価」といいます。これが低いと、自分を好きでいられるかどうかが、相手次第になってしまいます。
 
きっと、「他人の評価に関係なく自分は自分を好きでいられる」という感覚がまだ分からないのでしょう。
でも、そういう感覚があるのだと言うこと、そしてそれが欠けていることが根本原因だということを知るところが解決の第一歩です。
 
自分の価値は自分の価値として、しっかり持っていれば、目の前の相手が「他人を愛せないほど辛い状態にある」ということを読み取るのは簡単です。だって、見るからに辛そうなわけだから。
「彼は今私を愛することができない」=「彼は辛い」
それだけです。
 
自分の価値が、彼が愛してくれるかどうかに依存していると、
「彼は今私を愛することができない」=「私には価値がない」
というように、判断がねじ曲がってしまいます。
これでは、彼のありのままの状態を理解することができません。
 
ここまでは、「依存」の罠にはまっていて恋愛がうまく行っていないパターンについて書きました。
ここからは、「自立」の罠にはまって恋愛がうまく行かないパターンについて書きます。
 
恋愛や結婚生活がうまく行かない心の持ち方に「損した」「ババ引いた」というものがあります。相手の嫌なところを見たり、問題が起きたときに、「損した」「ヘンな相手を選んでしまった」「ババ引いたかも」と思う心のことです。
 
依存の罠を抜け出して、自分の価値は自分で認めるのだと悟ると「自立」することができます。しかし本当に成長していない段階では、本当はまだ依存的な部分が残っているのです。本当は彼が愛してくれないと自信が持てないのです。でもそれを無理に我慢して抑え込んでいるわけです。
 
すると今度は、ケチになるのです。「私だってこんなに我慢しているのだから、あなたも我慢しなさい」というような気持ちが出てきます。あるいは「私は私のことをするから、あなたは勝手にあなたのことをしなさい」という感じです。
 
その先に進むには、問題が起きても、その解決に全力を尽くす、という心構えを持つことが大事です。少しぐらいの問題では動じない心を育てることが大事なのです。これを「コミットメント」と言ったりします(腹をくくる、という意味です)。「愛されないなら、私も愛さない」とか、「私だけ一生懸命になって、捨てられたらピエロになったみたいで情けなくて恥ずかしい」などの気持ちを乗り越えて、「相手の気持ちに関係なく、愛情の出し惜しみはしない」と決めることが必要なのです。人間関係は合わせ鏡。出し惜しみしない人には、(多少の紆余曲折はあるけれど)出し惜しみしない愛情が返ってくるのです。
 
これは、どんなことがあっても別れるな、という意味とは違います。「損した!」と相手のせいにする前に、問題解決に向けて全力を尽くしましょうと言っているのです。そして、全力を尽くしても解決できないほど重い問題であった場合(相手がメンタルな問題を持っていたりすると、そういうこともあります)、相手を責めたりせず「私は精一杯やりました。でも、今の私にはこれ以上どうしようもありません。ごめんなさい。」そう言って別れを選べばよいのです。やれるだけやって別れたのなら、学びもありますし、つらく悲しい中にもスッキリした気持ちがあるものです。少なくとも誰かを責める気持ちはないはずです。
 
 
 
「彼の気持ちが分からない」
 
こういう言葉が頭に浮かんできたあなたへ。
「傷つきたくない」という気持ちばかり強かったり、
「私が利用できる愛情はまだ残っているかな?」という気持ちだったりしませんか?
 
むしろ自分を省みる、いい機会だと思ってみてはいかがでしょう。

“彼の気持ちが分かりません、という人へ” の続きを読む

少子化とメンタルブロック

昨今、少子化の問題がクローズアップされています。多くの方が少子化問題にとり組んでいらっしゃいます。このコラムのポイントは、ネガティブイメージを変化させる、ということ。・子育てに対するネガティブイメージ・結婚生活に対するネガティブイメージ・恋愛に対するネガティブイメージ・異性に対するネガティブイメージ・人間不信

昨今、少子化の問題がクローズアップされています。
政府や他の機関、あるいは個人レベルで多くの方が少子化問題にとり組んでいらっしゃいます。
 
恋愛セラピストの立場からは、この問題に別の視点から切り込んでみたいと思います。
 
このコラムのポイントは、ネガティブイメージを変化させる、ということ。
・子育てに対するネガティブイメージ
・結婚生活に対するネガティブイメージ
・恋愛に対するネガティブイメージ
・異性に対するネガティブイメージ
・人間不信
 
私たちは、感情レベルで「何となく嫌だ、避けたい」と感じている行動は取らないものです。嫌な感情を感じたくないからそれを避けるわけですね。これが人間の行動原理の根っこの部分です。これを無視して制度で縛ろうとしてもうまくいきません。
 
よほど社会的な意義を中心に生きている人は別として、少子化問題を解決するために子供を産もう、とか、子供を産み育てることが義務だから(これは思いこみで、生むかどうかは自由です)産もう、みたいな理由で子供を産もうという人はあまりいないと思うのです。強いて言えば、親が望んでいることで、親に嫌われるのが怖いから、子供を産もうということでしょうか。
 
心理セラピストをしていて強く感じることは、人は感情によって動いている、ということです。
 
 
そういった観点に立つと、
・子育てに対するネガティブイメージ
・結婚生活に対するネガティブイメージ
・恋愛に対するネガティブイメージ
・異性に対するネガティブイメージ
・人間不信
 
このような、人間全般→異性→恋愛→結婚生活→子育てありの結婚生活、と、順に関係が親密になり、かつ負荷も増えてゆく(対応する能力がある人にとってはより幸せになれる)道を進むことに対してネガティブイメージつまり不安や嫌な気持ちを感じているとしたら、補助金とか保育施設の問題ではないと思うのです。
 
社会学的なことはあまり得意ではないですが、少子化の原因について書かれたどこかの記事で「結婚しているカップルは平均2人以上の子供をもうけている。一方生涯未婚の人が増えている。」という状況を知ったので、この見解を書いています。
 
未婚の人をほうっておいて、結婚した人にその分頑張ってもらって、3人、4人と子供を産んでもらう方針なら、補助金とか保育施設とか、結婚しているカップルを支援する部分を充実させればよいと思います。
但し、その方針では生涯未婚になる人(恋愛相談の経験からの推測ですが、上に書いたようなネガティブイメージを抱えている人ではないでしょうか)はそのままほったらかし、ということになってしまいます。
 
私は恋愛セラピストとして、異性や恋愛、結婚生活、子供などに対するネガティブイメージを持っていて、でもそれを乗り越えたいという想いを持っている方々の相談に乗っています。
 
相談を受けた経験からいえば、子供時代の経験が大きな原因になっている場合が多いです。子供時代両親が幸せそうじゃなかった。これで、結婚生活は苦しくて嫌なものというネガティブイメージが形成されます。両親の子育て(つまり自分が育った環境)がイヤイヤやっている感じだったり、暴力、暴言、愚痴聞き係など、自分が幸せな子供時代を過ごしていなかった場合は、子供を育てること(私の中では「自分の受け取ってきた幸せを分けること」だと感じています)にも積極的になれなかったり。
 
もうひとつ大きな要因があります。どうも日本では、社会的に立派なことをしている人のみを持ち上げる傾向があるようです。子育てカップルがのんびり子育てできるような仕組み作りをするよりも、子供は託児所に預けて仕事をしなさい、みたいな風潮のことです。
 
制度として託児所があること自体は良いことだと思いますし、仕事を続けたい女性が仕事を続けられる(あるいは長期休暇後に復職できる)ことはとても大切なことだと思います。
 
その一方で、心理・感情面のことを言えば、女性の恋愛感情や性欲はリラックスしてゆとりがあるときに開くものです。仕事で忙しいばかりでは女性が「女」でいづらくなってしまうんですね。ここは男女の差があるところです。これは私見ですが、恋愛感情や性欲は人類が生殖をして子孫を残すための大切な感情ですから、ゆとりがあり、従って安全に妊娠・出産して、生まれてきた赤ん坊が生き延びられる可能性が高いときにスイッチが入るように神様が作ってくださった(あるいは進化したと考えても良いです)のだと思います。セックスの負担はその後の妊娠・出産を考えれば女性の方が大きいわけですから、これぐらい、恋愛感情・性欲にブレーキがあることはとても自然なことだと思います。
 
だから、仕事をしたい女性にチャンスを与えることはもちろん大事なのですが、女性を仕事に追い立てるような風潮は、少なくとも恋愛感情にブレーキをかける方向ですから、少子化にはマイナスに働いていると思います。
 
また、このような社会環境にあると、女性自身も自分が幸せのために仕事がしたいのか、それとも主婦をしていると何だか社会から取り残され、評価されない感じがして「仕事をしていないと不安」なだけなのか、分からなくなってしまいます。
 
それぞれの人が、自分らしく生きられることが豊かな社会だと思います。
 
話を少子化とメンタルブロックの話に戻しますと、恋愛感情が開けない人に対して、ネガティブな観念を外すための手助けをすることと、女性がリラックスして仕事・生活できる労働環境を整えること。これが恋愛心理から見た少子化問題解消の方針ではないかと思います。
 
具体的な政策に落とし込むレベルでは全くないですが、問題意識を持ったのでコラムとして残しておきます。このコラムは私見であり、仮説を含んでいますので、絶対に正しいと主張するものではないことを最後に付け加えておきます。

“少子化とメンタルブロック” の続きを読む

いじられキャラの心理分析

 

身の回りに、いじられキャラの人っていませんか?
こういう人が一人いると場が和んで、雰囲気が柔らかくなります。とってもありがたい存在ですね。
 
でも、このいじられキャラ、心の問題(トラウマ)を抱えていることがあるって言ったら信じますか?
本人は、決して楽しんでやっているとは限らないと言ったら、信じますか?
 
機能不全家族といって、親が喧嘩ばかりしていたり、暴力的な雰囲気だったり、無視・世話の放棄みたいなことや、あるいは不機嫌さが満ちていたり親が子供を愚痴聞き係にしてしまうような家庭で育った子供は、身を守るすべを身につけます。決して喜んでするわけではないのですが、必死で生き延びようとするのです。こうして生き延びてきたけれど、心がうまく育っていない大人のことをアダルトチルドレン(AC)と呼ぶこともあります。
 
そのために身につける役割としては、いじられキャラ以外にもいくつかあり、
ヒーロー:ひどい家庭なのに、とても立派に育つ。本人は絶望を感じたくないから、必死で頑張ります。
      但し、心は穏やかではありません。マイナスを打ち消すことで必死です。
殉教者:家族の他のメンバーに被害が及ばないよう、自ら犠牲になります。ひどいケースでは性的
      虐待の被害者になったりするのも、この役割の子です。
スケープゴート:英語で「いけにえ」の意味ですが、「目をそらさせるもの」というニュアンスがあります。
      外で悪さをする悪い子ですが、家の中の問題から必死で目をそらさせようとしているのです。
迷子:自分なんかいなくなった方がいい、という観念を持っている子です。居ても存在感がない、
      あるいは本当に居なくなったりします。
マスコット:場が緊張すると、面白いことを言ったり、愛想を振りまいたりして和ませようとします。
      心の底から楽しんでやっているというよりは、場の緊張が怖くて必死なのです。
 
さて、いじられキャラというのは、上の5つの役割で言うと、「マスコット」にあたります。
 
友達にいじられキャラがいたら、家庭内での緊張を和らげようと必死で身につけた、生きるための方法をいまだにやっているのかもしれません。やや無理やりな冗談とかボケ、天然キャラといわれているけれどどこか必死さや悲壮感が漂っているとしたら、家族の問題を解決しようと必死に生きた子供時代の心のクセがいまだに抜けていないのかもしれません。
 
バカにしたり、利用したりせず、その心の苦しさにそっと寄り添ってあげて、そして、彼(彼女)は場の緊張が何より怖いはずですから、あなたも、場を和ませるように心を配ってあげることが愛情のある対応といえます。
 
愛すべきいじられキャラ。
でも、本人の心の中は、怖さで一杯かもしれない。(直接問いただしたりしないこと!)
優しく受け止めてあげると、いじられキャラ君の心も救われることでしょう。
 
愛情のある対応を、ぜひお願いします。

“いじられキャラの心理分析” の続きを読む

電話・skype恋愛セラピーってどういうもの?

 

 
対面のカウンセリングと違って、電話やskypeでは音声だけが頼りですから、本当に恋愛セラピーができるのかどうかご心配なさるのも当然だと思います。結論から申し上げますと、実際に試してみた結果、対面の恋愛セラピーとほぼ同じことができることがわかりました。
 
対面のセラピーでは、恋愛セラピーとは?のページで解説しましたとおり、
1.カウンセリング(あなたに気持ちを話していただく方法)
2.アドバイス・知識(恋愛心理にもとづいた実践的アドバイス)
3.状況の判断(問題点を専門家として判断)
4.潜在意識の活用(催眠・NLP・フォーカシングなど)
以上4つを柱として問題解決を図っています。このうち1?3は、会話さえできればほぼ問題なくできることがご理解頂けると思います。
 
4の潜在意識の活用ですが、NLPや催眠といった心理療法的なワークも、これまで何度も電話を通じて行ってきました。相談者の方にとって若干やりにくいと感じることもあるようです。逆に、いつもリラックスして過ごす自分の部屋から相談できますから、却って楽にできることもあるようです。(このようなワークにおいてはリラックスは一番大切なことですから!)
 
顔が見えない分、声に集中することでよい結果が生まれることもありました。これまでも、電話による恋愛セラピーの中で、その後私が多用することになるワークが生み出されたりしています。
 
また対面ですと、あなたが緊張した顔をしていると、私も始めのうち少し緊張した顔をしてしまうこともあります。そうすると始めのうちはなかなか本音が話せないこともあると思います。緊張をほぐすために私が心がけていることは、温かく柔らかい調子で話すこと。セラピストとしてこだわりを持って、柔らかく話すトレーニングを積んでいます。skype恋愛セラピーでは、顔は見えず、声だけが聞こえますから、むしろ非常に早く緊張がほぐれていくことがあるのです。
 
 
なお、対面では(メインではありませんが)希望があったときにセルフセラピーカードによるカードリーディングを行うことがあります。また、レイキヒーリングを行うことがあります。これら2つは電話による恋愛セラピーでは現在行っておりませんので、ご了解下さい(両者とも、原理的には電話でも可能ですが、現在の私の技量ではサービスの質が保証できないため)。
 
電話・skype恋愛セラピーお申込はこちらのページよりお願いいたします。
 
 
 
skypeって何? インストール・事前準備関係
電話・skype恋愛セラピーQ&A
電話・skype恋愛セラピー お客様の声

“電話・skype恋愛セラピーってどういうもの?” の続きを読む

恋愛セラピーの流れ

 

 105分のカウンセリングです。以下は、あくまで参考例です。
 初回は、カウンセリングの時間が長めになります。
 
  ?20:雑談?軽い悩み相談
      この時点では、緊張を解くために世間話から、軽い悩みの打ち明け話程度までを
      していただきます。初対面で、重いテーマを切り出すには少し助走が必要ですよね。
      私も、たとえ話をしたり、軽い自己催眠のワークをしたりして、あなたがリラックス
      して本題に入れるようにご協力いたします。
 
  ?45:本格的な相談
      道徳とか常識にとらわれないことが心理療法では大切です。とにかく本音では
      どう感じたのか。私は否定せずにその本音を聴きます。
 
  ?90:私からの質問、心理療法
      初回はまず、深刻に考えないことを信条にしています。
      「解決志向」というのは「トラウマ」とか「共依存症」みたいな、
      「気が滅入って病気が悪くなるようなレッテル張り」をしないことを大切にする方法です。
      うまく行かなかったことの中にも、ちょっとだけうまく行ったことがあるはずです。
      それを見つけて、やってみる。
      あるいは、「どうなりたいのか」という目標を明確にする。
      ダメな理由ではなく、「うまく行く方法」に焦点を合わせることを主眼に置きます。
 
      私からの働きかけとしては、
      あなたのよいところを見つけて教えてあげます。←意外とこれは重要
      ちょっとだけでもうまく行った方法を見つけるための質問をします。
      どうなったら幸せなのか、それが分かるための質問をします。
      現在から、幸せな未来に向かう始めの一歩が分かる質問をします。
 
      私が質問をして、それによって人生の新たな選択肢を、ご自分で作って頂きます。
      フォーカシングやNLPなど潜在意識に働きかけて癒しや変化をもたらす手法は
      必要に応じてこの段階で使います。
 
 ?終了:宿題を出す
      宿題が出ます。それは、帰宅後自分でも出来る簡単なワークで、これによりあなたは
      「自分の力で解決した」という自信を持つことが出来ます。
      心理療法の目標は、あなた自身が「自分で解決できる」という自信を持てるように
      援助することですから。
 
 ※2回目以降について
      1回目は、行動を変化させて様子を見るという方針を基本にしています。
      (もちろん、臨機応変に対応していますので、違うこともあります)
      しかし、行動(例として「ご主人をほめる」という行動)をしてみると、
      「主人をほめるように努力していますが、『何で私ばかり』と怒りが出てきました!」
      みたいな感情に気づくことがあります。
      これは、
      相手をほめる→自分がほめられ足りないことを認識→不満・怒りが出る
      という心のパターンがあったとして、
      今までは愛情を出さないことで、怒りが出るのを防いできたわけです。
      愛情のある行動をしてみたことで、自分の中にある痛い本音に気づいたわけです。
 
      一旦本音に気づけば、自分で自分をほめて認めるためのワークをする(インナーチャ
      イルドヒーリングなど)などの、心に栄養を与えるための方法を試してゆけばよいので
      解決に向けて大きく進んでいきます。
 
      だからこそ、何か行動をしてみて、その時の気持ちを感じることが大切なのです。
 
      ※行動できないほどいっぱいいっぱいで心が苦しい状態の方には課題は出しません。
      まずは、お話を否定せずにお聴きします。少し時間はかかるかもしれませんが、感情
      を否定せずに感じきっていくと、心が楽になってしっかりしてきます<癒し>。
      それから、行動をしてみて、状況を改善させる道を作りましょう。
 
 
 ひとりで悩むより、早めに相談!恋愛セラピーお申込はこちらから。

“恋愛セラピーの流れ” の続きを読む

NLP(神経言語プログラミング):罪悪感を癒し、自分の能力に気づく

 

C子さん(女性)

罪悪感を癒し、自分の能力に気づく?C子さんの事例
 
 
【1回目】
 
C子さんは、スレンダーで明るく、快活なイメージの方でした。
彼氏が出来ず悩んでいるとのこと。理由として本人が挙げたのが、
 
小学校の頃、少し知能が遅れていた感じのMちゃんのお世話をする係を先生から任命されて、
それが嫌だったとのこと。
 
朝起きたときなどに、Mちゃんの姿がいまだに出てくるという話でした。確かに大人になってか
らも、いつもある映像が出てくるとしたらそこに何か未解決の問題があるんです。
 
あづま:(以下あ)目の前にMちゃんをイメージしてください。
C子さん:(以下C)はい。
 
あ:Mちゃんを見ていると、どんな気持ちがしますか?
C:なんか、嫌な気持ちです。
 
私は「嫌な気持ち」そのものに問題があるのか(本当は親に対して感じている気持ちが「投影」
されているケースなど)、それとも、Mちゃんとの出来事が根っこにあって、Mちゃんに意識が向
いているのか、ちょっと知りたいと思いました。そこで・・・
 
あ:目の前にMちゃんをイメージしながら、出てくる気持ちを感じていてください。その気持ちは
  体のどの辺にありますか?
 
C:胸のあたりです。
 
あ:では、Mちゃんと胸にある感じの両方を意識してください。
 
(1分ぐらい経過)
 
あ:今意識は胸にある感じと、Mちゃんとどっちに行ってますか?
 
C:Mちゃんです。
 
つまり彼女は、感情そのものよりもMちゃんを強く意識していたということになります。感情その
ものならフォーカシングという方法、相手に意識が行っている場合ポジションチェンジ(ゲシュタル
ト療法)に誘導するのが自然です。
 
そこで・・・
 
あ:今Mちゃんに対して感じている気持ちはどんなものですか?
 
C:嫌な感じです。
 
あ:では、それをMちゃんに伝えてみてください。私は、あなたを見ていて、嫌な感じがするって。
 
C:Mちゃんを見ていると、嫌な感じがします。
 
あ:今度はどうですか?
 
C:Mちゃんも私を嫌っているような気がします。
 
あ:そうですか。では今度は、心だけ抜け出して、Mちゃんの中に入ったとイメージしてください。
  Mちゃんになって、目の前にC子さんがいるとイメージします。
 
C(Mちゃんになった気持ち。以下M):はい。
 
あ:Mちゃん、目の前にC子さんがいます。C子さんは、Mちゃんに嫌われていると感じていたみ
  たいですよ。Mちゃんは、どう思っていたの?
 
M:(好きではないけど)色々面倒を見てくれたので、嬉しかった。
 
(中略)
 
あ:では、元に戻ってください。C子さん、Mちゃんに対する気持ちはどうですか?
 
C:あ!なんかすごく軽くなりました!ありがとうございました。
 
 
ちょっと解説すると、自分が相手のことを嫌だと思っていると、相手も自分を嫌っているように感じ
るものなんです。これを「投影」と言います。
 
チェンジしてみると、あれ?それって思いこみだったのかな?なんて思うことがあります。
 
このワークは、私も一人ではなかなかうまくできません。セラピストの誘導があった方がうまくで
きると思います。
 
 
 
【2回目】
 
2回目の相談は、Mちゃんが登場しなくなったという良い報告から始まりました。今回は、どうも
自分が「○○しなければならない」という考えに捕らわれてしまうところがポイントだということが、
話を聞いているうちに伝わってきました。
 
彼女は先生のような、指導する仕事をしている関係上、どうしても日頃から指示・命令調の言い
方が多くなっていました。
 
自分が他人に言う言葉は、自分が一番始めに聞いているのです。
 
そこで、少しリラックスしてもらうために「チャクラの瞑想」という催眠のワークをしてから、話をして
いきました。
 
成長期には頑張ることも大事だけれど、大人になったら力を抜いて幸せを受け取る感性が大事な
んだって話をしました。
 
自分の言葉で自分を縛ってしまうのは、先生がよく陥りがちな罠だってことも。成長期の生徒と
大人の自分は分けて考えなきゃ。
 
指導するときに、命令だけするんじゃなくて、きちんと行動することが将来の「幸せ」につながるん
だってことを言葉や気持ちで伝えること。それが自分に幸せを許可することにつながるってこと。
 
 
【3回目】
 
3回目の相談は、既に解決したはずのMちゃんが再度登場するというショッキングな話から始ま
りました。
 
あ:またMちゃん出ちゃった?戻っちゃった?
 
C:はい。何か楽しいことをしようとすると、Mちゃんが浮かんで、罪悪感のような気持ちが出てきて・・・
 
あ:あれ?それって、戻ってないですよね?
  確か最初の相談では、Mちゃんに対しては「嫌な気持ち」を感じてましたね?
 
C:あれ?そうですね?
 
あ:良く覚えているでしょ?
 
C:(笑)良く覚えてますね。
 
あ:私は話の細かい内容は忘れてしまうんですが、どんな感情を感じていたかは大事な部分なん
  で、結構覚えているんです。
 
あ:あのね、感情って折り重なっていて、根っこにあるのが罪悪感だとするでしょ?罪悪感をしょっ
  て生きるのは辛いので、それを怒りとか相手が悪いという気持ちで覆い隠すんです。前々回
  それがはがれたので、下から罪悪感が出てきたのかも。
  だとしたら、戻ったんじゃなくて、変化が進んでいるんです。
 
あ:じゃあ、ちょっとMちゃんを思い浮かべてください。
  Mちゃんにはどうなってほしいですか?一緒にいたい?それとも、お別れしたい?
 
C:お別れしたいです。
 
あ:では、お別れのワークをしましょう(今思いついたやつ)。
 
  Mちゃんを思い浮かべてください。
  そして、向こうを向いてもらってください。
 
  今から、Mちゃんとお別れするワークをします。
 
  Mちゃんの足元から地平線まで、一本の道が続いています。
 
  その道の向こうには、Mちゃんの幸せの世界があります。
 
  空の色を、幸せの色で塗ってください。
 
C:夕焼けのようなオレンジ色です。
 
あ:では、今からMちゃんが、Mちゃんなりの幸せの道を歩んでい
  きます。一歩一歩その道を進むにつれて、背中が小さくなって
  いきます。
 
  「Mちゃん、幸せになってね。」
 
  そう、心の中で言ってあげてください。
 
  一歩、一歩、Mちゃんが幸せの道を踏みしめるたびに、その姿
  が、小さく小さくなっていきます。
 
  Mちゃん、私は私の幸せの道を行きます。あなたはあなたの幸
  せの道を行ってください。
 
  一歩、一歩、Mちゃんが幸せの道を踏みしめるたびに、その姿
  が、小さく小さくなっていきます。
 
  見えなくなるまで見送ってください。
 
 
C:はい。
 
あ:どうですか?
 
C:なんか、すごいすっきりしました!
 
 
ちょっと解説ですが、罪悪感があるとき、私たちは自分を含めて誰かを幸せにできなかったという
やり残しの気持ちを持っているものです。そこで、イメージの中で相手の幸せを祈るワークをする
ことに意味があるのです。
 
同じように、身近な人が亡くなると、私たちはもっと何かしてあげられたのではないかと罪悪感を
感じることが多いのです。その際には故人のあの世での幸せを祈ってあげるのです。冥福を祈る
というのはとても理にかなった言葉です(脱線しました)。
 
 
私はC子さんはもう(明るい笑顔も出るようになっているし)、セラピーは必要ないだろうと思ってい
ました。経験上、ここまで来たらいつの間にか彼氏ができて、みたいなことが多いんです。
 
ところが、C子さんは再度訪れたのです。
 
 
【4回目】
 
あ:こんにちは。C子さんはもうセラピーは必要ないかと思ってましたけど・・・あの状態なら、彼氏
  とかできてもおかしくないって思ってたんですけどね・・・
 
C:はい。・・・実は、彼氏ができたんですけど(*^^*)
 
あ:あ!おめでとうございます♪(やっぱりナ!!)
 
あ:それを報告に来たんですね?おめでとうございます♪
 
C:え、はい。ありがとうございます(*^^*)
 
あ:でも、相談に来たってことは、何か気になることがあるんですね?どうしました?
 
 
C子さんは、彼との関係の中で、自分のダメな部分を意識したり、彼の態度で気になったりしたこと
を色々話しはじめました。
 
あ:そうそう。大事なことをひとつ言っておきますね。実は、恋愛で幸せになると、これまで抱えてき
  たネガティブな感情が癒しを求めて「どわ??っ」と出てくるんです。
 
  だから、自分とか、今の彼とかに対して色々感じているように思うけれど、これまでネガティブな
  思いを我慢してきたツケが今出てきているだけです。しばらくやり過ごせば落ち着きます。
 
C:え!?そうなんですか?
 
あ:そうなんです。
 
ちょっと解説ですが、恋愛初期にはこうしてそれまでため込んできたネガティブな感情がどどど?っ
と出てくることがあります。具体的には、急に相手の嫌な部分が見えてきたり、自分の至らない
部分が気になって不安になったりするのですが、感情を我慢してきた分だけこのネガティブな感情
の波が大きくなります。我慢せずに感じきってしまうと、憑き物が落ちたように楽になりますので、
彼女のようにこの段階でセラピーを受けるのはとても積極的でよい心がけだと言えます。逆にその
重い感情を相手にぶつける習慣がある人は反省してほしいと思います。それでは、せっかく始まっ
た恋がみんな死んでしまいます。
 
この回のセッションは、私にとって忘れられないものになりました。
 
このあと彼女は、彼に上手に気持ちを伝えられないという悩みを打ち明けてきました。彼女自身、
どう表現したらいいか分からなかったようなのです。
 
 
私は、ひとつの事実に気づいていました。
 
彼女はVAK※でいうとK(体感覚)が突出していることに。3回もセラピーをやったのに、恋愛の話
とか、両親の話とか、ほとんどしてないんです。ワーク、とくに瞑想とかフォーカシングみたいな身体
を使うワークが得意でした。趣味としても、ダンスとかヨガ(だったかな)、そして料理が好き。
 
身体で表現するのが得意だったんです。
逆に、言葉で説明するのはあまり得意じゃありませんでした。
 
知らないうちに、私も彼女の能力に導かれていつものパターンでなく、身体を使う瞑想系のワーク
中心になっていました。
 
※VAK
 人には得意な学習のチャンネルがあり、
 V:Visual(視覚)
 A:Auditory(聴覚)
 K:Kinesthetics(体感覚)
 に、大きくは分けられるのです。
 
 
あ:C子さんは、フォーカシングとか瞑想とか、身体を使ったワークがとてもお上手ですね。あとダン
  スをされているとか。とにかく、身体の感覚が突出して優れているんだと思います。
 
  このタイプの人は、本を読んで勉強するのが苦手だったりして、学校の成績で言うと劣等感を
  持ちやすいんですけど、大事なことは、他人にはないユニークな表現能力を持っていることに気
  づくことなんです。
 
  たぶんね、他の人は、C子さんみたいにダンスとか、料理とか身体でものを表現するのって、
  全然できないと思うんですよ。
 
  それって、スゴイ能力なんですよ!!
 
C:え!?そうなんですか(笑)
 
 
そこで、変なワークを考えついてしまいました。イヒヒ。
 
 
あ:彼の前でのC子さんの気持ちを身体の動きで表現すると、どん
  な感じですか?(我ながら、変な質問)
 
C:(少し考えて)こんな感じです。
 
あ:「気を付け」ですか。そりゃ、堅苦しい感じですね。
  では、どうなりたいですか?
 
C:(からだをぐにゃぐにゃ動かして)こうなりたいです。
 
あ:あはははは。
 
C:あはははは。
 
あ:なるほど、とにかく気持ちは良く伝わってきました。リラックスして自然体でいたいってことですね。
 
C:・・・そうです。
 
 
このあと、彼がどんな感じなのか。そして、その彼にどうなってほしいのかについても、身体で表現
してもらい、楽しく二人で笑いました。
 
自分の中にあった気持ちを、言葉だとうまく表現できないけれど、身体で表現すると、本当にうまく
表現できることが分かりました。C子さん自身も、表現したことで改めて自分の気持ちに気づいたよ
うでした。
 
そこでさらに、こう付け加えました。
 
 
あ:彼に、今みたいにして伝えてみてはどうですか?
  ふつう、相手にこうしてほしいって要求すると険悪になったりするけれど、踊りながら伝える今の
  やりかただと、絶対険悪になりようがないですよね?
 
  彼も笑うかもしれないけど、言いたいことは絶対伝わるし。
 
C:(恥ずかしそうに)はい、やってみます(笑)
 

 
 
彼女は、ココヘルのファンだったこともあり、とても積極的で熱心にとり組んでくれました。
誰でも必ず、両親との関係とか、育ち方とかそういった部分で身についた心のクセが関係して
問題が起こるものですが、あまり掘り返さずにセッションを進めました。
 
大事なことは解決に向けた自分なりの方法を見つけること。
そして、自分の中の素敵な部分をひとつでもいいから発見することです。
 
 ひとりで悩むより、早めに相談!恋愛セラピーお申込はこちらから。
 
※事例は個別のケースです。効果が出るようセラピストとして最大限努力していますが、
 効果には個人差がありますことをご理解下さい。

“NLP(神経言語プログラミング):罪悪感を癒し、自分の能力に気づく” の続きを読む

解決志向ブリーフセラピー:望みの人生が得られた「ミラクルクエスチョン」

 

ミラクルクエスチョン(の変形)という、未来をイメージする技法を経験しました。
 
私がかつて仕事を辞めるかどうかで相談をしたときの経験談です。
(ここではあづまが相談者。セラピストは矢野惣一先生です。)
 
色々話をしたのですが、結構忘れましたので・・・
よく覚えているポイントだけ書きます。
話は簡略化してあります。
 

 
矢野(以下矢):では、会社を辞めて独立して、一番うまく行ったらどうなりますか?
あづま(以下あ):カウンセラーとして独立して、恋愛相談を受けています。売れっ子になってる。
 
矢:では、会社を辞めて独立して、一番うまく行かなかったらどうなりますか?
あ:結局お客さんが集まらなくて、もう一度どこかの会社に就職するかな・・・
 
矢:では、一番ありそうな結果はどうですか?
あ:一応商売にはなっている。恋愛相談を受けて、なんとか生活しています。
 
 
矢:今度は、会社に残ったとして、一番うまく行ったらどうなりますか?
あ:今の上司が替わって、別の人になっています。職場の雰囲気もよく、楽しく仕事しています。
 
矢:では、会社に残ったとして、一番うまく行かなかったらどうなりますか?
あ:上司も今のまま。仕事が面白くない。今副業でやっているメルマガなどがばれて会社に居づらい
  雰囲気になっています。毎日が暗くて最悪。
 
矢:では、一番ありそうな結果はどうですか?
あ:上司は替わらない。仕事も現状維持で、いまのあまり面白くない状況のままです。
 
 
あと、ほめられたのを覚えています。
メルマガ(ココヘル)が創刊したばっかりだったのですが、
「既に道はできてるじゃないですか!」
と言われて、なんだか背中を押してもらったように思いました。
 
 
それから2年。
一体どうなったと思いますか?
会社を辞めた?カウンセラーに・・・
まあそうなんですが・・・
 
 
実は、会社を辞める直前は会社の仕事も面白かったんです。
そして、あのときに私が言った、
「今の上司が替わって、別の人になっています。職場の雰囲気もよく、楽しく仕事しています。」
が、見事に実現していました。
 
一方、会社を辞めたらどうなるかという仮定の中の一番うまく行ったケース。
「カウンセラーとして独立して、恋愛相談を受けています。売れっ子になってる。」
こちらも、100点満点じゃないかもしれないけど、予約はいつも満席ですし、実現しました。
 
 
つまりね、当時の私はどっちかの選択肢で、「いちばんありそう」な結果が実現すると思っていたん
ですけど、ぼちぼちのカウンセラーか、現状維持の会社員か。
 
でも、2年経って振り返ってみると、
 
両方の選択肢の、
一番うまく行ったときの結果が、
両方とも実現していた。
 
ということが分かりました。
 
最近(2007/09/19)このことに気づきました。
でも、潜在意識は当時からこうなることを知っていたのかもしれません。
 
この技法は解決志向ブリーフセラピーの「ミラクルクエスチョン」の応用です。
色々な場合を分けて考えていますけど・・・基本は一緒です。
 
こうなったらいいな、と心から思える未来をイメージすることで、
その通りの未来が実現するというワークです。
 
まさか、2つに場合分けしたのに、両方実現するとは思いもよりませんでした。
 
潜在意識の力、本当に恐るべき威力です。
 
 

 
ひとりで悩むより、早めに相談!恋愛セラピーお申込はこちらから。
 
※この事例は私個人の体験です。すべての人に同レベルの効果が出るわけではありません。

“解決志向ブリーフセラピー:望みの人生が得られた「ミラクルクエスチョン」” の続きを読む

親からもらった一番悪い癖とは【自分の幸せのために努力しないこと】

 

 これは先日ココヘル(メルマガ)に書いた話ですが、とても大事なことなのでこちらにも書いておきます。親との関係が悪いとその後の人間関係や恋愛に悪影響があるという話はあらゆるところで語られていますのであなたもご存じかもしれません。
 
 今日は一般に知られている話とは少し違った観点で親から受け継いだもの・受け継げなかったものについて書いてみたいと思います。
 
 実は、最近感じていることですが、親に愛情をもらえなかったから、とか、母親が不幸な人生を歩んでいて、自分もネガティブな心のクセがついたとか、そういう【トラウマ】的な解釈では問題が解決しないと思っています。(もちろん、過去の辛い経験を軽視するわけではありません)
 
 でも、それより何より、一番大事なポイントは・・・
 
 それが今日のテーマです。
 
 
◆◆
◆  人は苦しければ必ず学び出す
 
 
 斉藤一人さんの言葉に、こんなのがあります。
 
 
  もっと悩んで、もっとガマン出来ないところまで行ったら、人は必ず 学びだすんだ。
 
  学びがハンパだから苦しんでるんだ。
 
  で、何が苦しいんですかっていうと、ハタから見てるほど苦しくないからなんだ。
 
 
 なかなか厳しい。
 
 不幸そうな感じで、不平不満を言っている人がいても、
 自分で学んで前に進もうとしないってことは、
 
 ハタから見てるほど苦しくないってこと。
 
 
 厳しいね。
 
 でもね。
 
 やっぱり自分で前に進もうとしないと、人生は前に進まないように出来ているんです。
 
 そういう意味では、
 
 本当のことを言ってくれて、優しいね。
 
 
 そしてもうひとつ。
 
 私は常々、我慢強いってことは、不幸が好きってことだよ。そう言っています。だって、問題が小さいうちに行動を起こして対処する人は、不幸が嫌いなんです。我慢ではなく工夫が好きなんです。問題が大きくなるまで行動しない人は、不幸が好きなんです。我慢が好きで、工夫や行動は嫌いなんです。
 
 
 あなたは、幸せに向かうための工夫が好きですか?
 それとも、不幸を我慢するのが好きですか?
 
 
◆◆
◆  あなたが親から受けた一番の悪影響
 
 親から学んでしまった一番の悪い習慣は、【自分の幸せのために、自分で努力する】ことの【欠如】ではありませんか?
 
 あなたのご両親は、もしかすると自分の問題を他人のせいにしていたかもしれません。よい夫婦は、たとえ夫が起こした問題であっても、二人の問題として解決に当たります。
 
 これを、夫が起こした問題だから、妻は知らんぷり。とか、逆に、夫が起こした問題を、妻が尻ぬぐい。とか。こういうのはよい夫婦とはいいません。
 
 夫が起こした問題だから70%は夫が始末をつける。でも、たとえ浮気でも、妻の側の冷たい態度とか、何か原因があるかもしれないから、妻の側も30%は自分の問題と捉える。
 
 男女が逆でも同じ。妻がセックスに応じなくて、しかも買い物依存で借金した。買い物で借金したら、70%は妻が責任を取るのが筋です。でも、夫の優しい言葉がなかったとか、何か原因があるかもしれないから、夫の側も30%は自分の問題と捉える。
 
 相手の起こした問題を100%尻ぬぐいするのもおかしいし、
 相手の起こした問題を100%知らんぷりするのも冷たいですね。
 
 このサイトの記事「うまく行くカップルの特徴」の中に、相手が起こした問題であっても二人で解決に当たるという項目がありましたが、そういうことなんです。
 
 他にも、色々見習うべきでないことがあったかもしれません。
 
 親が子供を愚痴聞き係にするのもおかしいです。
 
 親が、「子供のために離婚できない」なんて口が裂けても言うもんじゃありません。子供を口実にするなんて、自分が自立できない問題をこともあろうに子供のせいにしているわけです。
 
 いい大人になっても、自分の感情に自分で責任を持てずに、妻に怒鳴り散らしたり、泣いて夫を責めてみたり。
 
 気分で言うことが変わって、考え方が一貫していないのは、日頃から考え抜いていない証拠です。自分の言動に責任を持つという大人としての基本的な態度が欠けています。
 
 子供が楽しそうにしていると、その幸せを吸い取ろうと寄ってきて、愚痴をこぼす親がいたら、子供は幸せに対して恐怖心を抱いてしまいます。不幸ぐせがつきますね。
 
 共通しているのは、
 「自分の幸せのために、自分で努力する」という姿勢がないこと。
 「他人に何とかしてもらおうとしている」こと。
 
 
 うまく行く人はね、今日よりちょっぴり良い明日のために、ちょっとだけ努力する。
 その積み重ねが、良い人生を作る。それを地道にやってるんです。
 
 よくある困った親のパターンを書いてみました。ひょっとして、あなたを育ててくれた親御さんは、「自分の幸せのために、自分で努力する」ことが出来ない人だったかもしれませんね。
 
 自分が不幸であることをアピールして相手を責める、みたいな。嫌なら自分で何とかすればいいのに、周りのせいにする。このクセ、親から受け継ぐと一番しんどいんだよね。自力で生きる力がつかないから。
 
 大変でしたね。そんな中でよく頑張って育ってきましたね。
 
 
◆◆
◆  幸せって・・・
 
 問題がないことが幸せではない。
 問題があっても、それを解決できる力があることが幸せである。
 
 
 人生って、思い通りに進まないことが多いものです。特に、自分の思いこみが激しいうちはそうです。
 
 小学校の時に漢字の書き取りの練習をしたでしょ?初めのうちは下手くそでも、何度も書いて、少しずつ思い通りに手が動くようになり、字が書けるようになっていきます。それと同じです。人生も練習が必要なんです。
 
 理想を思い描いて、実践して、違ったら自分の中の思いこみを修正して現実を理解する。
 
 これを繰り返しているうちに、次第に心の中の思いと目の前の現実がピタリと合ってきます。
 そして、思い通りに物事が運ぶようになっていきます。
 
 親がしっかりしていた人は、親に叱られ励まされながら、こうやって自分で自分の問題を解決する努力をしてきたんです。こういう、自分の幸せのための地道な努力を積み重ねる習慣が身についていないのなら、それこそが、親から受け取り損ねた最大の課題だと思います。大変でしたね。
 
 
 まとめます。
 親との関係がうまく行かなかったから、トラウマを抱えていて、私の人生はうまく行かない。確かにそれも一部かもしれません。
 
 でも、一番の問題は、あなたの親御さんが「自分の幸せのために自分で努力する」という人生の大原則を身をもって教えてくれなかったことじゃない?
 
 今からでも、「自分の幸せのために自分で努力する」というその原則を覚えることが最大の解決策ですよ。

“親からもらった一番悪い癖とは【自分の幸せのために努力しないこと】” の続きを読む