ハイヤーセルフにつながる前に、自我を育てよう

ハイヤーセルフにつながろうという人がいます。最近はスピリチュアル流行りで、ハイヤーセルフという言葉を知っている人も随分増えたように思います。しかし、心理学的なワークやスピリチュアル系のワークなどに、結果的に依存してしまうのなら、逆効果。まずは、自我を育てることが大事だという主張をしたいと思います。

ハイヤーセルフ(ハイアーセルフ・ハイヤーマインド・ハイアーマインド)という言葉をご存じでしょうか?
 
ハイヤーセルフ(ハイアーセルフ)とは高次の知性を持った存在です。
仏性や神という捉え方をする人もいますし、あくまで科学的な見方をする人では「最高知の存在(トーマス・エジソン)」という言い方もあります。潜在意識の高度な働きと捉えても構わないと思います。ハイヤーセルフは過去から未来までを全て知って、私たちの存在を温かく見守ってくれています。
 
何日も考え抜いたあと、ある日突然ひらめきが降りてきた。
悩み抜いて、もう光が見えないのではないかというときに、気づきがあり悩みの解消に向かった。
 
このような経験をされた方もいらっしゃると思います。また催眠の中でハイヤーセルフとつながる経験をされた方もいらっしゃるかもしれません。
 
ハイヤーセルフとのつながり方には、いくつかあります。
新しいアイデアのひらめきがほしいときには、まず関連した情報を全部頭に入れること。やはり知らないことからはひらめきが生まれることはありません。情報の詰め込みは大切です。そして、ほしいアイデアについて考え続けること。大体ここまでで1?2週間ぐらいかかることが多いようです。
最後は、考えるのをやめて、リラックスすること。この段階では、意識は休んでいますが、潜在意識は働いています。そして、リラックスした状態こそ最高の叡智が得られる状態なのです。あくまで関連した情報がきちんと頭に入っていることが大前提です。始めの努力を怠る人にはひらめきは来ません。
 
悩みがハイヤーセルフの導きによって解決するときも同じような道をたどるようです。
悩んでいることを自分の力で出来るところまで考え抜きます。ただ、ここからは少し違います。人によってつながる道がそれぞれ用意されているのです。
 
ひとつ目は瞑想や黙想によってつながる方法。静かに心の声に耳を傾ける時間が必要です。催眠によってこの状態に入ることも出来ます。
 
ふたつ目は肉体を通じてつながる方法。この方法が向いている人もいます。ダンス・セックス・運動・食事・ヨガなどなど。体を動かすことによって大いなる存在とのつながりを実感できる人もいます。
 
みっつ目は奉仕によってつながる方法。他人の役に立つことです。こうして心を磨いていくうちに導きがあります。これは私見ですが、仕事を通じてつながることも出来ると思います。但しその場合の仕事とは、頂くお金以上の価値をお客さんに提供する、他者を豊かにする活動である必要があります。
 
よっつ目は他者との関わりの中でつながる方法。自分とは違うものの見方、考え方の他人と接しているうちに、今悩んでいることが小さな事のように感じ、大いなる存在とつながった感覚が得られることがあります。
 
いつつ目は芸術の中でつながることです。文学・絵画・音楽・演劇・映画などを見て癒された経験をお持ちの方は多いと思います。また、心の叫びを芸術として表現する中で、大いなる存在とつながることが出来る人もいます。
 
むっつ目は自然とつながる方法です。うつの治療に自然の中を散歩することが有効だと知られているように、自然に触れることは私たちの心を癒し、ハイヤーセルフとつながる助けになります。水辺が好きか、山が好きか、自分の好きな自然との関わりを見つけてください。
 
そして最後は、宗教的になりますが、文字通り神を信じ、神とつながる方法です。最後は神に身を委ねるという決意から、ハイヤーセルフとつながる道が見える場合があります。
 
 
さてここで、ハイヤーセルフにつながろうという方へひとつ注意を喚起しておきたいと思います。
最近はスピリチュアル流行りで、ハイヤーセルフにつながることを特別なこととして一生懸命そればかり目指す方がいらっしゃるようです。
 
私たちは「自我」と呼ばれる、物事を論理的に判断でき、批判力のある素晴らしい意識の働きを持っています。ハイヤーセルフからのメッセージも最終的には自我が受け取って初めて意識できるのです。潜在意識・ハイヤーセルフ(ハイアーセルフ)・大いなる存在・仏性・神とつながることばかりに躍起になって、生きるための基本的な知識や物事の判断といった自我の大切な役割の部分を育てないとしたら、危険なことです。
 
まず、自我をしっかり育てること。
そして、ハイヤーセルフとつながる方法を探すこと。
 
 
このコラムは、これまでの私の学びの中から得た知識と、感じたことに基づいて書いています。絶対に正しいと主張するつもりはありませんが、スピリチュアル流行りの昨今、批判力なくスピリチュアル系のセミナーに依存し、ハイヤーセルフとつながることを人生の目的のように勘違いしてしまうことを危惧しています。
 
あくまで意識(自我)と無意識(ハイヤーセルフ)の両方をバランス良く成長させることで幸せを目指す姿勢が大切だ、というのが私のセラピストとしての哲学です。

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魔性の女とハマる男の心理

魔性の女とハマる男の心理と題して、男を虜にし手玉に取る女性の心理について論じてみたいと思います。 魔性の女とか、小悪魔とかもてはやされる女性が、結局恋愛が長続きしないのはどうしてか考えたことがありますか?男を手玉に取れるということで、女性から憧れられて、本まで書いている方もいらっしゃいますが・・・

魔性の女とハマる男の心理と題して、男を虜にし手玉に取る女性とそれにはまってしまう男性の心理について論じてみたいと思います。
 
 
 女性向け雑誌の恋愛特集などを見ると、「小悪魔」や「魔性の女」という言葉がよく登場します。自分も「魔性の女」になるのは少し抵抗がある女性でも、その心を少しだけもらって、恋愛を優位に進めたいという願望があるということでしょう。
 
 男性を上手に誘惑して、その気にさせてあげるのは特に30代以降、単なる「溜まったから出す」式の性欲が減退してくる頃にはとても大切なことで、男性のためにもなっています。「性欲がなくなってきたからセックスしなくてOK」という考え方は、「食欲がなくなってきたから食べなくてOK」というのと同じでちょっと心配な状態です。セックスはしなくてもすぐに死んだりしませんが、統計的事実として死亡率は上がりますし、人生全体のやる気も減退します。ですから、誘惑したり、いつも女を忘れないという心がけそのものには私も大賛成です。小悪魔や魔性の女のエッセンスがそうやって二人の愛を長続きさせ、人生を豊かにするために上手に使われることを願ってやみません。
 
 ところが、もしかして誤解があるのではないかと思うことが結構あります。その手の記事を読んでいると、とにかく方向性が「自立」一辺倒なのです。「依存」の状態は、一人では生きていけないから、嫌なことも我慢して男に尽くす、みたいな様子ですね。そこから「自立」に向け一歩前に出たことは評価できます。一人の男に振り回されない力をつけよう。自分一人でも大丈夫という安心感を持とう。これは大事なことです。それがないと、恋愛に依存してしまい、振り回されてしまいますから。
 
 但し、「自立」は最終目的地ではありません。
 
 魔性の女とか、小悪魔とかもてはやされる女性が、結局恋愛が長続きしないのはどうしてか考えたことがありますか?男を手玉に取れるということで、女性から憧れられて、本まで書いている方もいらっしゃいますが・・・
 
 
 それは、自分の全てを相手に与えていないためだと、私は考えています。
 
 魅力や恋愛のテクニックを、相手をコントロールするために使うということは、自分は冷静でいなければなりません。自分は恋に落ちられないのです。自分は完全には心を開かず、相手だけ本気で惚れさせること、これが魔性の女、小悪魔の真実です。
 
 確かに、恋愛感情が続くうちはこれでコントロールしていけるかもしれません。恋愛感情は最長3年で冷めるといわれていますから、3年ぐらいは何とかなるかもしれません。そのあとは、安定したカップルになっていくためには恋愛感情から愛情に変化する必要があります。
 
 この愛情は「相互依存」の状態でこそ、一番感じられるものだと思います。
 
 あなたも私も、一人でも生きられる。
 でも、もしもあなたと私が一緒に生きるとしたら、
 温かくて安心な、素敵な愛を与えあえる。
 それはとても幸せなことです。
 
 こういう感覚が「相互依存」というものです。
 なかなか難しい概念なので、私なりに精一杯説明してみました。
 
 私たちは、安心して相手に愛情を与えるためには、相手から好かれているという実感が必要です。
 魔性の女に欠けているもの、それは男性が彼女に愛情を与えるための安心感です。
 男性の側は、魔性の女に愛情を注いでも、いつか去られてしまう不安をずっと抱えています。
 それは、魔性の女が本当の意味で心を開いていないからです。
 平たく言うと、「相手を本気で好きになっていないから」です。
 
 それでもね、依存症的な男性(愛に飢えている男性)は、引っかかるかもしれません。
 本当にいい男は、安心して愛情を注げる女性を探しますから、去っていきます。
 
 相手を支配するために誘惑したり、思わせぶりなそぶりをしつつ適度に突き放したり、そんな自立とコントロールのための策を練るよりも、相手と一緒に幸せになるために、自分も心を開いて相手のことを本気で好きになる。その上で、互いの幸せのために上手に誘惑してあげる、そんな相互依存的な(共に豊かになる)いい女を目指してみませんか?
 
 なお、このコラムは、長続きする愛情が良いものだという観点に基づいて書かれています。それ以外の価値観を否定するものではありませんが、これまでの経験から、私は長続きする愛情が一番だと感じていますので、このようなコラムになりました。
 パートナーシップに関する心理学を学んでいる方々の多くも、成書を読む限り同じ考えをされているようです。
 
 また、このコラムは「モテる男の心理(心の問題/回避依存症)」の男女逆のパターンです。あわせて読むと、理解が深まるのではないでしょうか。なお、心理的に振り回される側のことを恋愛依存症といいます。
 参考:心理学用語集「魔性の女

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モテる男の心理(心の問題/回避依存症)

私が、モテる男には心の問題(回避依存症)があると主張したら信じますか?典型的なパターンのひとつは、女性を徹底的に依存させるために、 ・元々依存傾向のある女性を選ぶ(愛されることに飢えている女性を選ぶ) ・始めは、とにかく優しいし、女性としての幸せを感じさせてあげる ・惚れさせたあとに、突然他の恋人の存在を打ち明けるなどのショックを与える(それでも奴隷のようについてくるのか、別れるのかという究極の選択) あなたが覚悟を決めて(回避依存症傾向のあるその男性と)ずっと一緒にいるのか、見切りをつけて別れるのかを決めることが大切です。

 こんにちは。あづまです。
 今日は「モテる男には心の問題がある」という切り口でコラムを書いてみたいと思います。
 
 仮に、登場人物を征雄(まさお)さんと名付けましょう。
 彼はトップセールスマンでした。その後部下を厳しく指導し優秀なセールスマンを多数育てた経験を買われ、営業部の管理職に。現在は少しぬるい雰囲気があり効率の悪い総務部に、業務の改革のために送り込まれ、辣腕をふるっています。とにかく「できる男」。この言葉がぴったりの男性です。
 実は征雄さんは、女性関係も華やかで、社内外に女性の友人はたくさんいます。女性には優しく、とてもモテるので、社内では色っぽい噂を立てられることはあっても、嫌われていたりセクハラの噂が立てられたりすることはありません。社内かどうかは分かりませんが、どうやら、奥さん以外にも、深くつき合っている女性が何人かいるようです。そして、恋人の入れ替わりも結構あるようで・・・
 
 「英雄色を好む」などと言いますので、こういうできる男はモテて、女性関係も華やかなのが当然と考える方もいらっしゃるでしょう。
 
 もしここで私が、こういう男性には心の問題(トラウマ)があると主張したら信じますか?
 
 ちょっとポイントを整理しますね。
 ・何人もの女性と常に交際していることが本人にとって「必要」
 ・常に自立していて立場が強い
 ・一見女性の扱いを心得ていて「モテる」男に見える
 ・「仕事ができる」は直接関係ないが、できるからといって心の問題がないとは言えない。
 
 そして、典型的なパターンのひとつは、女性を徹底的に依存させるために、
 ・元々依存傾向のある女性を選ぶ(愛されることに飢えている女性を選ぶ)
 ・始めは、とにかく優しいし、女性としての幸せを感じさせてあげる
 ・惚れさせたあとに、突然他の恋人の存在を打ち明けるなどのショックを与える
  (それでも奴隷のようについてくるのか、別れるのかという究極の選択)
 ・それでも、一緒にいるときだけはとても優しいので、女性は忘れられなくなる
 ・でも自分は決して女性にぞっこんにならない。常に追われる側になる
 
 こんなふうに、女性を支配していきます。
 比較的依存傾向の弱い女性は、あまりにひどい扱いに耐えかねて別れを選びます。
 依存傾向の強い女性は、苦しみ、憎みながらも別れられず、彼の元にとどまります。
 
 
 一般的にみれば、ひどい男であり、
 彼女になる前や彼女になった瞬間はその女性にとって素敵な王子様で、
 他の女性の存在を打ち明けられた瞬間は悪魔なのか天使なのか分からなくて、
 混乱して愛情がほしくて死にそうなときに電話してくれたときは救世主で・・・
 
 こういう男性の「評価」は色々あるでしょう。
 
 
 でも、このコラムでは他人からみた評価や断罪をするのではなく、本人の心の中に入っていって、どんな気持ちで過ごしているのか、少し理解してみたいと思います。
 
 実は、こういうタイプの男性(実は男女が逆のパターンもあります)は、表面的に親密さを怖れていて、心の底では逆に捨てられることを極度に怖れています。
 
 恋愛においては、自分が好きになった相手から好かれることが幸せの大切な条件です。このタイプの男性は、自分が心を開いて相手を好きになること自体を避けていますから、幸せになりにくい恋愛をしていると言えます。
 
 ではなぜ、たくさんの女性に囲まれている必要があるのでしょうか?
 
 それは、もう一つの怖れがあるからです。捨てられることが怖い。自分には愛される価値がないと感じることが怖いのです。依存傾向の弱い女性が意を決して彼の元を去っていくときには、彼は捨てられる恐怖におびえて、恐れおののいています。でも、そんな自分を認めることはプライドが許しませんから、そんな気持ちは抑え込んで感じないようにしています。
 でも、無理なんですねやっぱり。何股もかけたらそりゃ絶対怪しまれるし、もしばれなくても時間は誰にも平等に1日24時間しかないですから、デートの頻度だって低くなります。相手の女性から寂しがられてしまいます。こうやって永久にごまかすことなんてできません。いつか別れがやってきます。
 別れのダメージを受けないために、彼は自分が心を開いて相手を好きになることをますますしなくなります。そして、何人も同時に交際することで「ひとりぼっちになる恐怖」を味わわなくてすむように保険を掛けるわけです。弱い心と向き合わなくてすむようにするための必死の抵抗です。
 
 
 そして今日も、仕事ができてモテる男を演じ続けるわけです。
 
 
 本当は、何かがおかしいことに自分で気づき、自分自身の心と向き合うことが必要なのですが、こうして「なんとかなって」しまっていると、そのチャンスが中々やってきません。痛みから逃げ続けることができてしまうんです。実際のところ、仕事ができたり、かっこよかったりしてモテる要素はあるわけだから。
 
 こういう人が自分の心の問題に気づくのは残念ながら極めて難しいと言わざるを得ません。だから、こういう人に捕まらないように自己防衛するしかないというのが、現時点での私の見解です。
 
 ポイントは、
1.一方的に愛をもらおうとしないこと。逆説的ですが、愛情に飢えている人を狙ってきますから、
  一方的にもらおうとしていると、結局罠にはまりやすくなります。
2.安定した、穏やかな愛は、ゆっくり育つということを知っておくこと。実は「電撃的な恋」の多くが、
  回避依存症の男と恋愛依存症の女の間で起きると知っておくと身を守るために役立つでしょう。
3.日頃からネガティブな感情を上手に解消し、ため込まず、朗らかな心を育てること。
  辛い感情をため込むと、依存症的な恋愛にはまりやすくなります。心のメンテナンスは自分で!
 
 
※最後に、注意事項です。
 この内容を全て鵜呑みにしないでほしいのです。
 根拠のある話を書いていますし、なるべく誤解のないように表現を気をつけたつもりです。分かりやすいように単純化して書いたのですが、現実はそんなにすぱっと割り切れる話ばかりではありません。色々な要素が複合的に絡み合っていると思います。だから、「浮気男=回避依存症」と短絡的に判断することは避けてください。
 
 このコラムから読み取ってほしいことは、
 「モテる男」の中には、複数の女性に囲まれていないと心が苦しくて生きていけないような、心の問題を抱えている人がいるということ。そして、本人が(皆から愛想を尽かされるなどして)本気で苦しい、なんとかしたいと思わない限り性格の改善はとても難しいということ。
 あなたが一生その男の心の闇を背負って生きる覚悟があるのかどうか。相手を変えることは極めて難しいですから、まずはあなたが覚悟を決めてずっと一緒にいるのか、見切りをつけて別れるのかを決めることが大切です。
 また、回避依存症の男性には「恋愛依存症」あるいは「共依存症」と言われるタイプの女性が引き込まれることが多いようです。つまり、このタイプの男性に引き込まれるあなたも、心の問題を抱えているのかもしれないということです。上にポイントを書きましたが、一方的に愛情を与えてくれる人を探し求めていると、この罠に落ちやすいと思います。
 
 (自分の心も含めて)思い通りにならないことも多いと思いますが、それでもできるだけ「自分の人生の舵は自分で握っている」そう考え、自分で決めて自分で責任を持つ心構えでいることが、安心感のある人生を送るための大切なポイントだと思います。他人を責めたり他人のせいにするんじゃなくて!
 
(2011.5.11追記)
参考記事として、以下の記事もご覧になってはいかがでしょうか。
 
モテる男の心理と、落ち着いた大人の男の心理の違い
 
魔性の女とハマる男の心理

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回避依存症【かいひいぞんしょう】

回避依存症とは、いわゆる「モテる男(女)」が抱えていることの多い心の問題で、相手にぞっこんに惚れさせて自分は心を開かないというパターンが典型的なもの。一見とても自立していて…子供っぽくて常に女性の気を引く言動を…これがなぜ心の問題かというと、

回避依存症【かいひいぞんしょう】
 
 回避依存症とは、いわゆる「モテる男(女)」が抱えていることの多い心の問題で、相手にぞっこんに惚れさせて自分は心を開かないというパターンが典型的なもの。一見とても自立していて、力にあふれているように見えるタイプの人もいるし、子供っぽくて常に女性の気を引く言動をしているように見えるタイプの人もいる。これがなぜ心の問題かというと、自分が自己開示(自分の弱さをさらけ出すこと)せずに、よそ行きの心だけを見せているために、永久に安心感が得られないからである。親密になるのが怖いという感情が表面にある。そして、回避依存症タイプと交際している相手は、「私のことを好きかどうか分からない」という感覚にずっと悩まされる(心を開いてもらえないので当然です)。すると、大抵の交際相手は辛くなって去っていく。こうなると、今度は心の根っこにある「捨てられることが怖い」という心が急に表面に出てくる。別れがちらつくと急に態度が変わることがあるのはこのためである。この、捨てられるのが怖いという感情から逃げるために、何人もの交際相手を同時に確保しておき、振られたときに自分が受けるダメージを少なくするという戦略を採ることがある。これがいわゆる「モテる男(女)」となる。ひどい男(女)と断罪することは簡単だが、相手の辛い気持ちを思いやる心の余裕もないぐらい、回避依存症者本人は捨てられる恐怖と闘っているわけで、このパターンを持っている人を善悪で裁くことはなんの解決にもならない。但し周囲が愛情を持って接したとしても、本人が自分の心の問題を自覚しない限り、変化を望むのは難しい。
 
関連記事
 回避依存症と回避性人格障害の違い
 回避依存症のタイプの男性には、恋愛依存症あるいは共依存症と言われるタイプの女性が引き寄せられることが多い。
 
 浮気男の心理も参照してください。

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好きなことをして幸せになれる人、罠にはまる人

やりたいことの中には、幸せにつながる「心から好きなこと」と、依存症につながる「自分自身から目をそらすための逃げ」とがあります。勇気を出して自分自身と向き合うことで辛い感情を癒し、穏やかな気持ちの毎日を手に入れましょう。

 よく、幸せになるためには「自分のやりたいことをやる」「自分の好きなことをする」という言い方を目にします。確かにそれは大事なことなんです。ただ、やりたいことをしても幸せに向かえない状態の人もいます。
 
 あなたは、次の例をお読みになっても、「やりたいことをやる」と「幸せになれる」と言えるでしょうか?
 
 ・浮気性の男が「やりたいことをやる」と二股三股はあたりまえの浮気をする。
 ・重要なプロジェクトを成功させるために一生懸命頑張っていたが、最近気力がなく、朝起きれない。
 ・彼氏はアルコール依存のダメンズだが、私なら更生させられると信じて一生懸命お世話をしている。
 ・彼氏はモテる人で浮気は仕方ないが、時々「お前だけだよ」と言ってくれる言葉を信じている。
 ・ビールで晩酌が好き。最近量が増えていて、肝臓の数値も悪いが、これだけはやめられない。
 ・峠道を攻める時だけ生きている感じがする。いつか事故って死ぬ気がするが、その時はその時。
 ・パチンコで勝ったときだけ生きている感じがする。先月は大負けしたが今月は絶対取り返す。
 ・風俗が趣味。先月はゆうなちゃんに会うため借金した。でも、これだけが生き甲斐なので・・・
 ・買い物が大好き。買い物しているときだけ自分が自分らしく感じる。いつも借金しているけど・・・
 
 読んでいると「他人に迷惑をかける行為はダメ」「健康を害するのはダメ」「命を大切にしなければダメ」みたいな、「正しさで相手の行動を縛る」言葉が浮かんできたりしませんか?私たちはこうやって道徳や社会規範みたいなもので自分の行動を縛って生きています。そしてそれを他人にもついつい押しつけようとしてしまいます。
 
 実はこれらの例は、「依存症」と言える症状の解説をしたものです。
 順番に「回避依存」「仕事依存→うつ」「共依存」「恋愛依存(共依存)」「アルコール依存」
 「危険行為依存」「ギャンブル依存」「セックス(風俗)依存」「買い物依存」です。
 
 本人もダメなことは頭では十分に分かっているのです。でも、それ以上に自分ではコントロールできない衝動のようなものに支配されて苦しみながら今の行動を続けているわけです。あるいは、既に苦しい感情を心の深いところに封印してしまって、意識的には分からなくなっているかもしれません。
 
 だから「分かってはいるけれど、苦しくてどうしてもその行動に出てしまう」という人に道徳を説いても「頭では分かるけれど、心や体がついてこない」から受け入れられないんです。
 
 私は心理学的見地からこのコラムを書いていますから、道徳的に正しいとか間違っているとか、そういう観点の議論をするつもりはありません。あくまで本人が幸せになれるかどうかという観点で考えています。
 
 
 ではここから本題に入ります。
 
 心理学的な知識を身につけ、カウンセリングを提供する経験を積んでいくにつれ、「やりたいこと」には2種類あるのではないかと考えるようになりました。
 
 ひとつは、純粋にやりたいこと、楽しいこと。
 テニスが好き。ゴルフが好き。お寿司が好き。恋愛で誰それが好き。ビールが好き。チョコレートが好き。今やっている仕事が好き。ドライブが好き。
 
 もうひとつは、ネガティブな感情(闇)から逃げるために、光(刺激)を求める「好き」。
 この場合、「好きなこと」をやってネガティブな感情から目をそらすのではなく、きちんとネガティブな感情と向き合う必要があります。ネガティブな感情から目をそらすために光を求めると、上で挙げたように極端な例では依存症になります。
 
 
 ・浮気性の男が「やりたいことをやる」と二股三股はあたりまえの浮気をする。
 →「子供時代に母親にいつも「捨てるぞ」と脅され続けた心の痛み」があるかもしれません。
  心理療法で子供時代の心を救うワークなどをして、「捨てられる恐怖」を癒すと共に、
  現在も、自分自身を見捨て続けている自分の心を修正して、自分を大切にする心を育てる。
  その結果、何人もの女性を「保険」にしなくても安心が得られるように心がしっかりする。
 
 ・重要なプロジェクトを成功させるために一生懸命頑張っていたが、最近気力がなく、朝起きれない。
 →仕事で認められないと自分の存在価値を感じられない「自己肯定感の欠如」が問題かもしれない。
  自分自身の感情を開き、楽しいことをしたい、休みたいなどのニーズを大切にして生きられるよう、
  考え方や物事の捉え方を変化させていく。
 
 ・彼氏はアルコール依存のダメンズだが、私なら更生させられると信じて一生懸命お世話をしている。
 →お世話をしている自分には価値があるが、そのままの自分には価値がないという気持ちを持って
  いる場合が多いです。
  自分には愛される価値がある、ということを心理療法を使ったり、アファメーションをして繰り返し
  自分の心に教えてゆく。次第に心が落ち着いてきて、問題を抱えた人にばかり引き込まれる
  状態を脱出することができる。
 
 ・彼氏はモテる人で浮気は仕方ないが、時々「お前だけだよ」と言ってくれる言葉を信じている。
 →子供時代に「父親に捨てられそう」だと感じる状況の中で生きてきた可能性があります。
  自分には愛される価値があるということを、自分の心に繰り返し教えてゆく。子供時代の出来事
  の中に捕らわれたままになっている心を救い出す心理療法のワークなどをして心の痛みを癒す。
  その中で実は自分も親密さを怖れていたことに気づけば、あなたを大切にしてくれる人と幸せな
  パートナーになれる道が開けます。
 
 ・ビールで晩酌が好き。最近量が増えていて、肝臓の数値も悪いが、これだけはやめられない。
 →どんな心の痛みがあるのか、きちんと自分自身と向き合うことが必要です。心の痛みをしっかり
  と感じきって癒せば、痛みから目をそらすための、ごまかしのアルコールは不要になります。
 
 ・峠道を攻める時だけ生きている感じがする。いつか事故って死ぬ気がするが、その時はその時。
 →これも、どんな心の痛みがあるのか、きちんと自分自身と向き合うことが必要です。感情を抑え
  込んで、心が麻痺したようになっていると、危険な行為をしたときのゾクゾク感を感じたときだけ
  生きている感じがしたりするものですが、それは依存症だということに気づいて下さい。
  抑え込んだ感情を、勇気を出して人に聞いてもらうなどして吐き出すことで、穏やかな心を取り
  戻すことができます。
 
 ・パチンコで勝ったときだけ生きている感じがする。先月は大負けしたが今月は絶対取り返す。
 →これも同じです。ギャンブルで買ったときの高揚感を感じたときだけ生きている感じがするとし
  たら、立派な依存症です。きちんと自分の抱え込んでいる辛い感情を開いて感じきることが、
  乗り越えるための大切なステップになります。共感的に話を聞いてくれる人を確保してこの
  プロセスを進めるべきです。セラピストを頼るのもよい選択です。
 
 ・風俗が趣味。先月はゆうなちゃんに会うため借金した。でも、これだけが生き甲斐なので・・・
 →冷静に考えれば、風俗につぎ込むお金があれば、ものすごくたくさんのデートができるわけで、
  苦しい感情を抑え込んで依存症的になっている部分と、女性から相手にされないかもという
  自信のなさと、両方を抱えているのかもしれません。
  女性のセラピストに辛い感情を聴いてもらうと楽になるかもしれません。同時に、小さな事を
  達成し、それを喜ぶ(自分をほめる)というプロセスを繰り返すことで男性としての自信もついて
  いきます(すぐ自分を否定したり酷評するクセがないですか?)。
 
 ・買い物が大好き。買い物しているときだけ自分が自分らしく感じる。いつも借金しているけど・・・
 →買い物依存は、買い物をしているときだけちやほやしてもらえるという感覚から陥ることの多い
  依存症です。抱え込んでいる辛い感情をただ聴いてもらうことだけでも、ずいぶん楽になると思
  います。同時に、自分で自分を愛することを学んでいく必要があります(自分のことを嫌ったり
  粗末に扱うクセがないですか?)。
 
 
 今感じる「やりたいこと」の中には、幸せにつながる「心から好きなこと」と、依存症を悪化させてゆく「自分自身から目をそらすための逃げ」とがあります。
 
 ぜひ、勇気を出して自分自身と向き合うことを選択してほしいと思います。辛い感情を癒しきったあとには、穏やかな気持ちの毎日が待っています。辛さを紛らわすための強い刺激はもういらないのです。
 
 
 あなたの人生に安心と自信と自由がありますように☆
 
 恋愛セラピスト あづまでした。

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中絶からの心の回復 体験談集

 

メルマガ 女と男の「心のヘルス」?癒しの心理学で取り上げた中絶からの心の回復のテーマ。
 
(このサイトの記事「中絶経験のあるあなたに」をご参照ください)
 
とても反響がありました。
言いにくいことだったと思いますが、勇気を出し、声を上げて、コメントを寄せてくださった皆さまに感謝の意を表したいと思います。
 
こちらが、中絶からの心の回復 体験談集です。
 
かなり回復された方、回復途上にある方、まだ痛みが生々しい方・・・
それぞれの歩みの早さで、課題に取り組まれています。
 
https://www.556health.com/voicemessage/recovery_from_abortion.pdf
 
右クリックして「対象をファイルに保存」「名前をつけてリンク先を保存」などとすると保存できます。
 
 
ダウンロード後、ひとつだけ、お願いがあります。
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中絶経験のあるあなたに

中絶は女性の心にとって極めて重い出来事です。お断りしておきますが、中絶の是非を問うつもりはありません。誰にも言えなかったかもしれません。心の中に辛い気持ちを抱えて、一人で耐えてきたかもしれません。人は、心に抱えた辛い気持ちを吐き出すことで楽になります。

中絶と心の痛み 第1回

 
 こんにちは。あづまです。
 
 今日のテーマは、「中絶と心の痛み」です。
 
 
 最近の恋愛セラピーの相談内容や、寄せられる質問メールに、
 中絶(および流産)の話が増えているので、
 
 今日はその話を書きます。
 
 
 重いテーマですので、読む自信のない方は閉じてください。
 
 
 色々な人が読んでいるココヘルでこんな重い話やめればいいのに、
 でも今日はなぜか、書くことが必要な気がするので書きます。
 
 私もまだ、不完全な知識の中で書いています。
 
 読んでいるあなたを傷つけないように、最大限注意して書いてい
 ますが、きっと不完全なところがあるでしょう。
 
 ですので、読む自信のない方はここで閉じてください。
 
 
 
 大丈夫ですか?
 
 
 では行きますよ。
 
 
 
 
 まず始めに、一冊の本をご紹介します。
 
 癒しのカウンセリング―中絶からの心の回復
 キャンダス・デュ・ビュイ デイナ・ドヴィチ 著 平凡社
 
 この本は中絶で傷ついた心を回復させることに絞った本です。
 こういう本を探していたのですが、やっと見つけました。
 
 読んだだけで実践できる人はそう多くはないかもしれません。
 でも少なくとも解決の方向性は理解できそうです。
 
 興味のある方は読んでみてはいかがでしょう。
 
 
 
◆◆
◆  大人になっても、大きな痛みを伴う出来事
 
 身近な人の死や大きな事故など、命に関わることは、とても大き
 な出来事です。
 
 
 その中でも、中絶は女性の心にとって極めて重い出来事です。
 
 
 お断りしておきますが、中絶の是非を問うつもりはありません。
 
 それに、セラピストの視点から言うと、物事に良い、悪いはない
 のです。本人にとって楽しい、辛い、があるだけです。
 
 
 話を戻します。
 
 
 この記事は主にかつて中絶を経験された方に向けて書いています。
 
 また、そういった経験がないというあなたも、将来直面する可能
 性がありますので、その時に【自分を責めずにすむために】知っ
 ておいて損はない話だと思います。
 
 
◆◆
◆  言えない苦しみ
 
 
 中絶を経験されたあなたへ
 
 誰にも言えなかったかもしれません。
 心の中に辛い気持ちを抱えて、一人で耐えてきたかもしれません。
 
 今では、中絶そのものより、
 一人で耐える心のクセの方が辛いかもしれませんね。
 
 
 人は、心に抱えた辛い気持ちを吐き出すことで楽になります。
 但し、聞いてくれた人が、批判・否定しないで聞いてくれた場合
 です。
 
 中絶の話が出ると、ついつい良い悪いの話になってしまうことも
 あると思います。
 
 だから、言いにくい。
 
 特に、不倫の子を妊娠したなど、あまり格好良くないケースでは、
 外面を気にする人にとっては消したい事実でしょう。
 
 苦しい気持ちを分かってもらって、自分を肯定してもらえれば、
 気持ちは楽になるのです。でも、それが難しいと感じることも多
 いでしょう。
 
 
 辛かったですね。
 
 
 必ず誰かいるはずです。
 
 共感を持って、悲しみに寄り添って話を聞いてくれる人が。
 
 どうしても友人知人の中にみつからなかったら、セラピストを頼
 るのも良い方法です。
 
 
 
◆◆
◆  あづまからのメッセージ
 
 中絶を経験されたあなたへ
 
 辛い経験をされましたね。
 
 もしかして、自分を責めてしまっているかもしれません。
 自分を責めて生きることもまた、辛かったですね。
 
 もう責めなくていいんですよ。
 
 私には、あなたが精一杯生きてきたことが分かります。
 
 
 簡単に心の整理がつくような簡単な課題ではありませんでした。
 人生のとても大きな課題を与えられました。
 
 
 その中で精一杯生きてきましたね。
 
 よく頑張りました。
 
 
 
 新しい命を生み出す奇跡は起こせなかったけれど、
 皆から祝福される妊娠・出産には至らなかったけれど、
 
 
 その中で命の大切さを誰よりも感じたかもしれません。
 
 あるいは、
 
 「自分自身を大切にする」ということの意味が、
 誰よりもよく分かったかもしれません。
 
 
 学びとしては、とても痛かったけれど、
 大切なことを学びました。
 
 
 
◆◆
◆  本当に学ぶべきこと
 
 辛い経験も、上手に学びに代えれば、その後の人生が豊かになり
 ます。逆に学び方がずれてしまうと、長いこと引きずることにな
 りかねません。
 
 そこで今日は、何をどう学んだらよいかをお伝えします。
 
 
 妊娠の段階では、もうせっぱ詰まっていて、
 【生むのか堕ろすのか、どうするんだ!】みたいな
 究極の選択になってしまっていたと思います。
 
 だから、その段階での選択について考えても、やはり同じ結論し
 か出せないのではないかと思います。
 
 
 そんなときは、もう少しさかのぼってみると解決の糸口が見える
 ことがあります。私の恋愛セラピーでもよくやっている方法です。
 
 
 ☆?もうすこしさかのぼってみる?
 
 
 妊娠の前までさかのぼると、あのときに避妊していればとか、
 不倫関係の中でセックスしなければとか、色々後悔することが
 出てくると思います。
 
 
 これは確かに、貴重な学びかもしれません。
 
 
 軽率な行動だったと、反省することは必要です。
 
 
 でも、それだけだと恋愛そのものを避けて孤独になってしまうか
 もしれません。本当にほしいのは幸せな恋愛・結婚ができること
 ですよね?
 
 
 ☆?さらにもっとさかのぼってみる?
 
 
 なぜ避妊しなかったのかということを考えていくと、男性がコン
 ドームをつけるのを嫌がったから、拒否できなかった、嫌と言え
 なかったという理由があるのかもしれません。
 
 【心理学的には誰かを責めても解決しないと強調しておきます】
 
 確かに相手の男性も思いやりがないですが、
 ここできっぱりと嫌といえない女性の側にも心の問題があります。
 
 繰り返しますが、責めているわけではありません。
 
 
 たとえば小さい頃に親に「言うことを聞きなさい」と言われて育
 てられ、極端なケースでは言うことを聞かないと食事を抜かれた
 りみたいな、支配を受けてしまった場合、
 
 大人になっても、嫌と言うのが本当に怖かったりするものです。
 
 
 ここまでさかのぼると、解決策が見えてきます。
 
 
 「私は、嫌と言うのがとても怖くて辛い」
 「人生の山道を歩くのに、人より重い荷物を背負っているんだ」
 「この荷物(怖い感情)を軽くしたい」
 
 
 すると、解決策としてこういう方法が見えてきます(一例です)
 ・子供時代と今は違い「嫌と言っていい」ことを自分に許可する。
 ・ひとりで難しいときは、心理療法を受けて怖さを癒す。
 ・そして、次からはちゃんと「嫌」と言えるような関係を作る。
 
 これが、豊かな人生につながる学びです。
 
 
 
 ☆?別の理由もあるかもしれません?
 
 
 あるいは、不倫をしなければよかったと後悔するかもしれません。
 確かに行動が軽率だったことは反省すべきです。
 
 但し、
 上手に恋愛して幸せな結婚をしている人が立派で自制も利き、
 不倫してしまう人が、我慢や自制が足りないのかというと、
 
 
 そうとも言い切れません。
 
 
 両親が不仲だったり、複雑な家庭で育った子が大人になってから
 不倫をすることが確かにあります。
 
 不倫するクセは、幸せな結婚生活への希望の持てない環境で育っ
 たことと無関係ではありません。
 
 
 幸せな結婚生活という山に登るのに、
 始めから余計な荷物を背負わされているようなものなのです。
 
 
 辛かったでしょう。
 よく頑張ってきましたね。
 
 
 ここまでさかのぼると解決策が見えてきます。
 
 両親から受けたネガティブな心のクセを大人の目でもう一度検証
 し、結婚生活=何となく息苦しいものというイメージを変えると
 決意する。
 
 幸せな結婚生活をしているお手本カップルを見つけて、お互いの
 距離感とか仕草、口癖などを真似して自分の行動パターンに取り
 入れる。
 
 こうやって、心のクセそのものを変化させていく。
 
 不倫に向かう心を我慢するのじゃなくて、
 自然に結婚に向かう心を育てるというわけです。
 
 
 言葉を替えると、
 結婚生活に対してネガティブな想いを持っていること自体が、
 恋愛・結婚・出産に関して、自分を大切にしていないことだと
 気づくことでもあります。
 
 
 これが、豊かな人生につながる学びなのです。
 
 
 
◆◆
◆  あづまからのメッセージ
 
 辛い経験でしたね。
 
 その経験を通じてあなたが、本当に学ぶべきことを一言で言うと、
 
 「自分を大切にする心」
 
 だと思います。
 
 
 きっとどこかで、幸せに対してあきらめがあったり、
 自分の全部を愛せずに、嫌っている部分があったりするのでは
 ないでしょうか。
 
 その気持ちを癒し、自分を愛することを学ぶことが
 あなたの大事な課題です。
 
 本文に書いたように、
 
 あなたは少し他の方よりも重い荷物を背負っているのかもしれま
 せん。ぜひ、自分を苦しめる荷物は手放すと決めて下さい。
 
 
 
◆◆
◆  今日のまとめ
 
 中絶は心の負担の大きい、とても大きな出来事。
 
 人に言えないことが、さらに負担を増しています。
 信頼できる人を見つけて話すと楽になります。
 
 人生をさかのぼっていくと、
 ・嫌といえない自分のキャラが生まれたルーツ
 ・幸せな結婚がイマイチ信じられない自分が生まれたルーツ
 などが分かるかもしれません。
 
 そして、解決の糸口が見えるかもしれません。
 
 大切なのは、自分が背負っている荷物に気づくこと。
 そして、不要な荷物なら、捨てると決めること。
 
 
 ※捨て方が自分では分からないという方は、
  恋愛セラピーにぜひ来て下さいね。
 
 

中絶と心の痛み 第2回

 
 こんにちは。あづまです。
 
 前回もご紹介しましたが、一冊の本を再度ご紹介します。
 
 「癒しのカウンセリング」 中絶からの心の回復
 キャンダス・デュ・ビュイ デイナ・ドヴィチ 著 平凡社
 
 この本は中絶で傷ついた心を回復させることに絞った本です。
 こういう本を探していたのですが、やっと見つけました。
 
 読んだだけで実践できる人はそう多くはないかもしれません。
 でも少なくとも解決の方向性は理解できそうです。
 
 必要だと思われる方は読んでみてはいかがでしょう。
 
 
 
◆◆
◆  やり場のない怒りが、自分に向かう
 
 
 中絶は、心の負担のとても大きな出来事です。
 
 辛い気持ちをどこにも持っていけないと、怒りが湧いてくるかも
 しれません。
 
 何に対して怒りを感じるかは、様々です。
 新しい命を生み出す奇跡を起こせなかった、状況に対して怒りを
 感じるかもしれませんし、自分のふがいなさに対して感じるかも
 しれません。
 
 あるいは、急に態度を変えた恋人に対して怒りを感じるかもしれ
 ませんし、幸せな妊娠が難しい恋愛をしてしまった自分に対して
 怒りを感じるかもしれません。
 
 これは、癒しのプロセスとしては、自然なものです。
 
 怒りをしっかりと感じきる(誰かに共感して聴いてもらうとこの
 プロセスは進めやすいです)と同時に、みな精一杯に生きている
 中での選択をしたと受け入れていくことが大切です。
 
 
 また、誰かを攻撃したり、自分を攻撃する形で怒りを表現するの
 ではなく、今すぐ道は見えなくても「次は絶対に幸せをつかむ!」
 というように決意する原動力につなげましょう。
 
 
 
◆◆
◆  癒しのプロセス
 
 喪失と向き合い、受容していくプロセスでは、感情を整理するこ
 とがとても大切です。
 
 多くの場合、怒り、寂しさ(残念)、不安(恐怖)、悲しみの順
 で感情を感じることが多いようです。
 
 太陽のように温かいあなたの愛情を、
 雨雲のように何層にもなって覆い隠している辛い感情。
 
 これを一枚ずつはがしていくと、再び愛情を感じられる自分が現
 れてきます。
 
 
 
◆◆
◆  感情の詰まり
 
 中絶が心にとってとても大きな負担になることは誰でも直感的に
 は理解できると思います。
 
 ところが研究例の中には中絶が心理的な問題の原因とは言い切れ
 ないとするものもあるようです。
 
 中絶以前から心の問題を抱えていた可能性を除外できないという
 のがその理由のようです。
 
 結論は専門家の研究に任せますが、この見解はとても重要な視点
 を提供してくれています。
 
 
 
 心の浄化能力の違い。
 
 
 
 人の心は辛い感情を感じて、心の澱を涙と共に流す浄化能力を持っ
 ています。
 
 ですが、感情を自由に感じることを制限されて育った子の場合、
 ?アダルトチルドレン(AC)などど言われますが?自分の感情
 を抑え込むことしかできない場合があります。
 
 特に女性は普通に育っても怒りを表現することを抑制されがちで
 すので、怒りを表現できず、癒しが進まないことがあります。
 
 
 詰まっている感情を、意識的に感じるようにすると
 癒しのプロセスが進みます。
 
 
 ほかに、寂しさ・不安・悲しみを感じることも大切です。
 
 怒り・寂しさ・不安・悲しみのうち、苦手な感情がないか、
 詰まっている感情がないか自分でチェックしてみてください。
 
 
 
◆◆
◆  読者さんからのメールご紹介
 
 さて、前回のココヘルに対して実際に中絶を経験された方からの
 メールが届いていますのでご紹介します。
 
 
 ★「許してもいいんだ」という気持ちになりました
  A子さんより
 
>はじめてメールさせていただきます。
>いつも楽しくメルマガ読ませていただいております。
>A子と申します。
 
 はい、いつもありがとうございます!
 
 
>今回の中絶のお話
>涙があふれて止まりませんでした。
>ご迷惑かと思いながら長い文章を書いています。
>お礼を言いたかったので、書かずにはいられませんでした。
>本当にありがとうございました。
 
 そうでしたか。
 私も精一杯書きましたので、こういうメールを頂けて本当にほっ
 としました。メルマガに書くだけでも、結構勇気がいったんです。
 
 
>つい2?3日前のこと、
>仕事のことで、やりたかった仕事なのになぜか楽しくない・・
>と思う自分に気づき、私はこの仕事をして何を得られると考えて
>いたのだろう?と考えたんです。
>でも、解らず・・
 
 なぜか楽しくない。なんだか楽しい気持ちが感じられないという
 ときは、嫌な感情を抑えていることが原因のことがあります。
 感情の鈍麻と言うんです。
 
 
>何かヒントがもらえるかも・・とセルフ・セラピーカードを引い
>てみました。
 
 あづま注
 セルフセラピーカードというのは、これのことなのですが、
 http://s-url.jp/?4915
 タロット占いみたいにしてカードを引いて、そこからアドバイス
 を得るというものです。カード自体が心理学に基づいて作られて
 いるので、怖いぐらい痛いところを突かれる感じなんです。
 私も近いうちに恋愛セラピーに取り入れようと勉強中です。
 
 
>出てきたカードは、「罪悪感」
>このカードについて考えたところ、中絶のことが浮かび、その後
>はもう自分を責めることしか出てきませんでした。
>なんとも思ってないと自分で思っていたんです。
 
>そして癒しのカードから2枚目を引くと、「許し」やっぱりと思
>いました。
>3枚目のギフトのカードからは「愛」でした。
 
>自分を許そうと思ったけれど、出来なかったので、昨日、ハイアー
>マインドに許すことを手伝ってくださいと頼んだところ
 
>今朝、メールを開いたら、
>東さんが、このことを書いてくださっていたので、
>「え?!」と思い、読まないうちから涙が出てきました。
>絶対、見えない力が働いているような気がします。
>ご紹介してくださっていた、本も早速、頼みました。
 
>「許してもいいんだ!」という気持ちになりました。
>本当にありがとうございました。
>あずま様のご活躍、これからも応援しています!
 
 ありがとうございます。
 お役に立てて嬉しいです。
 
 ハイヤーマインドという言葉を初めて聞く方のために解説してお
 くと、自分の中の「自分」と思っている部分のことを「エゴ」と
 いいます。もちろん大切な部分なのですがこれまでの経験に縛ら
 れて発想してしまったり、能力の限界が結構あるんです。
 
 それに対して、ハイヤーマインドというのは、より高い次元のも
 のの見方、解決策の発見ができる部分のことです。
 
 まず自力でやってみて、できないときには、
 ・解決したいという意思だけは自分でしっかり持ち、
 ・現在の自分の力では解決できないことを認め、
 ・ハイヤーマインドに委ねる
  (きっとどこかに解決策があるはずだと信じて待つということ)
 
 こういう姿勢が大切なんです。
 
 
 A子さんは、問題解決に対して、いい姿勢をお持ちです。
 
 
 前回のココヘルは、中絶に対して、誰にも話せず、一人で罪悪感
 を抱えたままになっている女性の方が救いを求める声を上げる
 きっかけになればと思って書きました。
 
 ここまで変化がある方ばかりじゃないと思いますが、まずは自分
 が苦しいということを表明することから解決のプロセスが始まり
 ます。
 
 抱え込まずに、救いを求める声を上げてください。
 
 
 
◆◆
◆  読者さんからのメールご紹介その2
 
 
 一方、残念ながら前回のメルマガの私の声が届かないほど、
 苦しんでいる方もいらっしゃいました。
 
 掲載するのを一瞬ためらいましたが、むしろ応援メッセージを
 送ってもらおうと思い、掲載することにしました。
 
 
 【痛々しい感情がむき出しになった表現があります。
  読んでいて辛くなることもありますので、心が弱っていると
  思われる方は、この先を読まない方がいいと思います】
 
 
 大丈夫ですか?
 
 では、行きます。
 
 
 ★毎日自分を責め続けています
  Sさんより
 
 
>はじめまして。
>ずばりの題名にドキッとして心して読みました。
 
>私は5年前中絶しました。今年30歳になりました。
>その時の相手とは、結婚の約束があったにもかかわらず、昨年末、
>突如音信不通になり逃げられました。
 
 逃げられたのは辛かったですね。
 
 
>中絶後の私は、子供を殺しておきながら親の自分が生きている事
>が恥ずかしく、自分を責め続け、また彼の事も責め続けました。
>毎日泣いていました。
>人と接する事もおっくうになり、親や兄弟に顔向けも出来なく、
>孤独に生きています。
 
 もしかすると、身の回りの誰も、「辛かったね」と言って話を
 聴いてくれなかったのかもしれませんね。
 生きるのが辛かったでしょう。
 中絶そのものよりも、孤独の方が辛かったかもしれませんね。
 
 
>彼だけが世界で唯一そばにいてくれて、会話をし、支え合ってい
>る、そしてそれが続いて行くと信じていました。
 
 あなたが責め続けたにもかかわらず、耐えきれなくなってそっと
 去るまでの間、一緒にいてくれたんですね。ありがたい彼でした。
 
 
>現在、一日誰とも会話する事なく、メールをすることもなく、
>出かける事も無く、死ぬ方法ばかり考えています。
>人と接すると決まって非常に傷付きます。
 
>姿勢がよく、早歩きが癖の私はもうどこにもいません。
>「あどけない顔だね」とどこでも言われていた私も、笑ってばか
>りだった私も、テンポの良い会話が好きだった私も、強気だった
>私も、恋愛に積極的だった私も、
>・・・もう、探してもどこにもいません。
 
>気付くと、背中を丸め足元を見つめとぼとぼ歩き、コンビニの店
>員との対応でさえも恐怖です。
 
 今、この言葉があなたの心に届くかどうかは分かりませんが、
 人生は、いかに許すかという挑戦の連続なのです。
 
 少し厳しいことを言いますが、あなたは許す挑戦を既にあきらめ
 てしまっています。
 
 愛すること、受け入れること、許すこと。
 
 
 人は死ぬ間際に、臨死の質問を受けるそうです。
 (私は科学的にものを考える方なので、脳が自分の人生を瞬間的
  に振り返る仕組みを持っているのだと解釈していますが)
 
 
 その質問とは、
 
 「あなたは愛することを学ぶために、何をしましたか?」
 
 です。
 
 
 もうすぐ死を迎える瞬間に問われるのです。
 やり直しはききません。
 この質問をされたときに後悔しても遅いのです。
 
 
 私からの、心からのお願いです。
 
 死を考えてもいいですから。
 死に方を考えてもいいですから。
 
 その死に際して、臨死の質問を受けますから、せめて後悔しない
 ように、今からでも許すこと、愛することを学んでください。
 
 
>童話「マッチ売りの少女」が、雪が降り積もっている寒い外から、
>暖炉と明るい灯りと温かな笑顔のあふれる親子のいる家庭の窓を
>じっと見つめているシーンがありましたが、その少女の気持ちが
>生きて来て今初めて分かりました。
>パートナーや子供や温かい生活とは一切無縁になってしまった私
>は、ちょうど昨夜、そのようにオレンジ色に輝く温かそうな家庭
>の窓を見上げて立ち尽くしてしまいました。
 
 このシーンを素直に「うらやましい」と言えるようになると、
 あなたもこちらの世界に入れる可能性が出てきます。
 
 
>どこで、間違えたんだろう。
>そう考えると、立ち直れずに自分も彼の事も責めてばかりだった
>自分が結局悪いのです。
 
 あなた自身が悪いと感じているのですね。それも辛いですね。
 まずは、ご自分を許すことから始めてみてください。
 
 
>体も傷付きました。精神状態もおかしくなりました。
>しかし、その後大人になって我慢が必要だったんだ。心に閉まっ
>て一人だけで泣いていたら良かったんだ。
>そうしたら心の孤独にはなっていたでしょうが、本当に天涯孤独
>の身の上にはならなかっただろうと、悲しく思います。
 
>誰にも気遣いのできなくなった状態の私が、自分でも存在してい
>るのかも分からないほど孤独になるのは当然の結果なのでしょう。
 
>精神的孤独なんていうのは、パートナーがいても皆持っているの
>ではないか・・・と私は思っています。自分の心の100をパー
>トナーが100解るわけではありませんので。
 
>どこか共有出来ていたり、持ち合わせていなくとも倍に楽しめた
>り、考えられたりする関係の人が周りにいることが当然のように
>思っていました。
>しかしながら、精神的にも、肉体的にも、実質的にも世界で本当
>の一人になるなんてことは考えもしませんでした。
 
 孤独になったんですね。辛かったですね。
 どのくらいの孤独なのか想像するのみですが、
 自分のことを分かってくれる味方がいないことほど辛いことは
 ないですね。
 
 ★ここから先を読まれる方へ
  Sさんは少し混乱されています。そのまま解釈すると、読むの
  が辛くなると思いますので、読むコツをお伝えします。
 
  話を「堕胎した女」「女性」「男性」と一般化していますが、
  これは「投影」という心の働きです。
 
  「堕胎した女・女性」=Sさん
  「男性」=Sさんの彼
 
  というふうに置き換えて読んでください。
  Sさんも気づいていない、心の底にある痛みが見えるはずです。
 
  そして、Sさんがどんなに辛いとしても、それはSさんの人生
  の課題であって、他人が代わってあげることはできません。
  冷たいと言われようが、できないものはできないのです。
 
  できるのは、応援すること、見守ることだけです。
 
  敬意を持って課題と闘っているSさんを見守ってください。
 
  ★引きずり込まれないこと!
 
 
>堕胎した女が、恋愛する事も、結婚することも、妊娠・出産する
>ことも絶対に許されない事です。
>殺したときの気持ちや後悔や悲しみが昇華することはないですし、
>昇華したらそれは、より罪だと思います。
>一人で強く生きて行くことが出来ない場合は、自分で命を断つし
>かないのでしょうね。
>子殺しをして生きていた方が、おかしかったのです。
 
 Sさんは自分が恋愛することも結婚することも、妊娠・出産する
 ことも禁止してしまったのですね。
 
 Sさんは、自分が苦しむ人生を歩むことで彼に復讐しようとして
 いませんか?もしそうなら、それは、呪いのわら人形です。
 
 
 人を呪わば穴ふたつ
 
 
 呪いが成就して、相手が死んでも、自分も墓穴に入る。
 そういう意味です。
 
 何だか、とても残念な生き方です。
 
 
 
>男性は、自分の体を切り刻まれていません。
>術前、術後の膣や子宮の激痛も知りません。
>5年経った今も、その激痛に襲われることを知りません。
 
 激痛には、本当に同情します。
 継続的に痛いことは、心にとっても最大のストレスです。
 そんな中、よく頑張って生きてきましたね。
 
 痛いのだけは、心の毒です、本当に。
 気休めでもいいから、時には痛みを抑える治療が必要でしょう。
 
 5年経っても痛いというのは、
 何かとても重大なことを抱えていらっしゃるのかもしれません。
 
 幸せな妊娠・出産に対しての希望を失うような・・・
 
 
 安易に「大変でしたね」なんて言えないような気がします。
 
 
 でも、辛いからこそ、
 誰かに分かってもらう必要があるんじゃないですか?
 
 
 
>妊娠初期の体の変化で、お腹の中に確かに新しい命がここにある
>のだと感じる事もできません。
>そんな男性達は、自分の子を堕胎により殺した場合、どんな気持
>ちで生きていくのでしょう。
>無かったこと、悲しかったこと、残念だったこと、そんな言葉で
>片付けることができるのでしょうか。
 
 なんだか、すごく恨みがあるようです。
 ことの詳細は分かりませんが、とても辛かったのですね。
 
 男性でも思いやりがある人は、自分の好きな女性が堕胎で傷つく
 のは「痛い」と感じると思います。少なくとも私は体がぞっとし
 ます。
 
 
>子殺しで傷付いて、引きずって、苦悩しているのはいつも女性だ
>けですね。
>メルマガを書かれている方は男性の上、パートナーとの堕胎の経
>験はございませんか?
>しかも、最後の方に赤ちゃんのお話があったかと思います。
>その部分は不快なので読み飛ばしてしまい詳細は分かりません。
 
>男性は慈しみの心は持ち合わせられない性質なのでしょうか?
>ケアが必要なのは女性だけですよね?
 
 中絶の後心のケアが必要なのはほとんど女性のみだと思います。
 ですが、Sさんの場合、ケアすら拒絶しているように見えます。
 
 許しの道を本人が歩むと決めなければ、周りは本人の心の中に手
 を突っ込んで変化させることはできないですから、助けようがあ
 りません。
 
 「今は許せない気持ちで一杯だけれど、許しの道を行きたい」
 そう助けを求める声を上げさえすれば、周りの人も助けようがあ
 るのです。
 
 
>CMで赤ちゃんが出て来るだけで、反射的に涙がこぼれます。全身
>の力が抜けてしまいます。
>街で赤ちゃんや幼児を見かけるだけで、憎しみの気持ちがあふれ
>ます。
 
>情報を提供する側も街を歩く方々も、皆自分のことだけですね。
>それは当然ですが、そちら側の方が中絶を話題にするのはとても
>苦痛です。
>一向にかさぶたにならない傷口に粗塩を擦り込まれているようです。
>自分でも四六時中傷口を広げているのに、さらに深く、広げられ
>ているようなものです。
 
>最後の方に赤ちゃんの話題を出したのは、究極のイヤミでしょう
>か?
 
 赤ちゃんの話題は、人によって全く受け取り方が違うようです。
 中絶を経験された方の中にも、自分を許し、堕胎した胎児に謝罪
 し、次は新しい命として会おうね、という気持ちになっている方
 もいらっしゃいます。
 
 その場合、赤ちゃんの話題は【希望】です。
 
 Sさんの場合、イヤミとしか思えなかったのですね。
 私としては何だか残念ですが、それだけ辛い気持ちで生きている
 ということなのですね。
 
 
>そんなこと書かなくても、十分自分を責めていますよ。まだ足り
>ないっていうことなんですよね?
>悲しみは止まりません。
 
>S
 
 この一文が、私には一番残念でした。
 あれだけ「自分を責めなくていいんですよ」って書いたのに、
 全く読んでいなくて、
 
 逆の意味に取っている。
 
 本当に残念です。
 
 
 辛い気持ちを抱えて、混乱されているのでしょうから、
 私の言葉は届かなかったのかもしれません。
 
 でも、再度言います。
 
 
 ご自分を責めるのはもうやめましょうよ。
 
 一歩でもいいから、許す方へ進みませんか?
 
 
 
◆◆
◆  Sさんへの応援メッセージをお願いします。
 
 正直に言うと、私自身、Sさんの辛い気持ちを少しでも助けられ
 るかどうか、全く自信がありません。
 
 ですので、こんな時ばかり頼ってしまってすみませんが、
 
 Sさんへの応援メッセージを送っていただけるとありがたいです。
 
 
 特に、「私は中絶のあとの辛さから立ち直った」という方からの
 メッセージが頂けたら本当に救いになると思います。
 
 
 
(2007/08/29追記)
 Sさんへの温かいメッセージをたくさん頂きました。
 こちらのページに掲載いたしましたので、ご自由に閲覧されてください。
 中絶からの心の回復 体験談集
 
 

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愛の永久磁石になる方法【無料メール講座】

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2007.8.25渋谷にて恋愛心理学講座を開催いたしました。
大変好評のうちに終了いたしました。感謝。

講師ご紹介

恋愛セラピスト顔写真

 阿妻靖史(あづまやすし)  恋愛セラピスト

 東京大学卒。工学博士。元々化学系の研究に従事していたが、自身の離婚を機に、男女の心理の探求を始める。心の問題が男女関係に悪影響を与えているケースがあることを知り、その解決のために矢野惣一氏(後述)の元で心理療法を学ぶ。現在は、彼氏ができない、不倫ぐせを治したい、別れた相手が忘れられない、夫婦喧嘩、夫婦の冷戦などの恋愛問題を始めとして、心の問題の相談を受けている。
 執筆しているメールマガジン『女と男の「心のヘルス」?癒しの心理学』は16000部を超す人気メルマガ。2006年のまぐまぐ大賞では生活部門賞1位を獲得。自称「日本一濃い内容。」

 この講座では、「男女の心理の違い」「効果的なコミュニケーション法」「男女がうまくいく考え方のコツ」などの講義と、過去から引きずっている感情や禁止を手放して、幸せな恋愛のための行動が無理なくできるようになる心理ワークを担当。


天才セラピスト顔写真

 矢野惣一(やのそういち)  心理セラピスト・講師

 早稲田大学卒。米国NLP協会認定NLPマスタープラクティショナー。日本催眠臨床学会会員。日本催眠学会会員。バイオの研究者、営業マンを経て現在心理療法家。催眠療法と出会い、子供の頃からの自己評価の低さ、自己嫌悪、理由の分からない生き辛さから解放された経験を持つ。同じように生き辛さを抱えている人々のためにセラピストに転身。感動的で芸術的なセラピーの技術は天才といわれた。現在はセラピストの養成に尽力。主宰する「解決志向セラピスト養成講座」は催眠療法、NLP、フォーカシング、解決志向ブリーフセラピーなど、効果の高いセラピーの手法を学べる大人気の講座。
 執筆しているメールマガジン『頑張らないで幸せになる無意識の使い方』は9000部を超し、有名人も結構読んでいる人気メルマガ。精神世界を平易な語り口で明快に解説。
 著書に『幸せの流れにのる方法』(徳間書店)、『自分をあきらめないで。絶対上手くいく!』(三笠書房)があり、自分でできる心のケアの本として評判が高い。

 この講座では「恋と愛の違い」「愛の目的」など、人間のスピリチュアルな面に関する講義と、心の中に素敵な恋愛・結婚生活という未来への希望が宿り自然と恋愛が成就する行動ができるようになる心理ワークを担当。

クローバーこの講座の目指す心の変化
 あなたがこの講座を受講すると、次のような変化を期待できます。
(すべての人の変化をお約束するものではありません)

point「こんな私、ダメな私」だから、せめて必死に頑張って相手に合わせなきゃ!
>>>自分を大切に扱うことで恋愛も幸せにうまくいく!自分の心を優しく抱きしめよう!
≫≫≫あなたが自分を大切にすると、あなたを大切にしてくれる人を引き寄せます♪

point嫌な彼氏だけど、捨てられたら私なんて誰からも相手にされないから我慢しなきゃ。
>>>私は彼氏以外にも、多くの人から支えられて生きてきたんだ・・・(感謝の涙)
    彼氏にしがみつくばっかりだった自分とサヨナラしよう!!
≫≫≫寂しさを埋める恋愛を卒業し、互いを高め合い、幸せを生み出す恋愛ができます♪

point男の人にいつも幻滅。うんざりする。逆に私が憧れる人には全然相手にされない、はぁ。
>>>本当に好きな人じゃなく、嫌いな父親と正反対の人を選ぼうと無理していた。
    意地を張るのではなく、素直に寂しい気持ちを表現できるようになろう・・・
≫≫≫素直になると、愛情の受け取り上手になり、身近ないい男を再発見できます。

pointいつもケンカばかり。どうしてこんなに男運が悪いのだろう?まったく!
>>>男性の不安や自信のなさが初めて分かった。随分彼を傷つけたかもしれない(反省)
    今日学んだ新しいコミュニケーション法を試してみよう!
≫≫≫コミュニケーションがいいと、普通の男がいい男に成長していきます。

point夫婦関係がマンネリ(というより冷戦か?)。セックスレスだし。逃げ出したい。
>>>あぁ、私も言葉の暴力で主人を傷つけていた・・・まず私から素直になろう。
≫≫≫お互い素直に謝れると夫婦関係は改善していきます。

point私は彼氏なんていらないし、結婚もしない!(けど何となく不安だ・・・)
>>>恋愛や結婚に対するネガティブなイメージを持ち続けていた!
    両親の関係からすごく悪影響を受けていたんだ!なんと驚き!
    今日のワークで、結婚生活に希望が持てた♪ 彼氏作ってみようかな♪
≫≫≫希望が持てると、自然に恋愛にアクセルを踏む行動が出ます!
    このパターンで彼氏ができた人を、あづまは何人も目にしています!

クローバーこの講座の内容です   ★印:心理療法的なワーク
 ※より良い内容にするために、予告なく変更することがあります。

第1部 講師:あづまやすし

 point緊張をほぐし、円滑なコミュニケーションをする方法★

 point男女の心理の違い
   男性のほしいもの、女性のほしいもの。男性への禁句、女性への禁句。

 pointコミュニケーションスキル
   アイメッセージとアクショントーク。「これは禁句」という言い方。

 pointコミュニケーションスキルが通用しないケースの考え方1
   相手が不平不満愚痴タイプの場合:心のエネルギーを高める方法。

 pointコミュニケーションスキルが通用しないケースの考え方2
   自分が「正しさ」を主張している場合:心を開き、温かいコミュニケーションをする方法。

 point過去の経験から来る恨みや禁止を手放し、楽に生きるためのワーク★
   (インナーチャイルドヒーリングの応用版です)

第2部 講師:矢野惣一

 point恋と愛の違い

 point愛の目的

 point理想の結婚相手と理想の結婚を知るワーク★
   矢野惣一の真骨頂、光と影の統合のワークの応用版です。

 point愛と癒し ?その表現方法?

 point愛と健康と豊かさを手に入れるワーク★
   新作初披露。未来への希望がストンと心の腑に落ちるワークです。

第3部 質疑応答



 

シダックスホール地図

 恋愛心理学講座 お申込のご案内

 幸せな★恋愛☆結婚☆人間関係★を引き寄せる
      《愛の永久磁石》になる方法
 頑張らないで愛し続けられる 言葉の魔力 心の磁力

 日時:2007年8月25日(土)13:40?16:10
      (終了時刻は多少前後します)
 場所:渋谷シダックスホール(渋谷駅 徒歩6分)
 料金:5000円
 定員:180名(定員に達し次第締め切ります)
 申込方法:フォームより申込
 払込方法:銀行振込(事前振込)
  (当日飛び入りもOKにしました!但し座席は予約者優先です)

      お友達も誘ってきてくださいね♪
    【このセミナーは終了しました】
    心理学講座:幸せな★恋愛☆結婚☆人間関係★を引き寄せる《愛の永久磁石》になる方法頑張らないで愛し続けられる 言葉の魔力 心の磁力 申込(終了)

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 本来セミナー受講者のために事前準備講座として制作したものですが、無料で一般公開することにしました。(上記の赤いボタンからセミナーに申し込まれますと、このメールミニ講座にも登録になりますので、二度手間は必要ありません)

 無料講座の内容(若干変更になることもあります)

 point1.頑張っても報われない恋愛の抜け出し方

 point2.なぜ夫は妻の言うことを聞かないのか?

 point3.恋愛はあきらめたが、子供だけ欲しい、について

 point4.いつも激しいケンカをしてしまうケースの対処法

 point5.以前の恋人が忘れられない場合の対処法

 point?.サプライズでおまけがあるかも・・・

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今回コラボした講師であり私の師匠の矢野先生のサイトです。

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目力アップー目の美容、目をうつくしく
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セルライトを脱ぎ捨てよう
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相手が変わってくれないと嘆く前に

 

 あづまです。こんにちは。
 
 「主人に『ホメる』『ねぎらう』『感謝する』のコミュニケーションを取ってますし、『アイメッセージ』もしています。でも、全然優しくならないし、変わらないんです。」
 
 こういう相談を受けることがあります。
 そうでしょうね。
 長年、積もりに積もったものがあるわけですから、そんな1週間や2週間でがらっと変わったりしないと思います。私は、目安として3ヶ月やってみることを勧めます。但し、その途中でも何の変化もしないことは、通常ありません。必ず何らかの変化が見られるはずです。
 
 上記のような嘆きをする背景には、いくつかの原因があります。
 
 ★ひとつ目は心の変化に時間がかかることを理解していない、ということ。
 これは、生活習慣病の治療みたいに考えればいいと思います。栄養や生活習慣が悪かった、だから今日から運動も心がけて、野菜もちゃんと食べよう。さて、どれぐらい続けたら効果が出ますか?やっぱり最低でも1ヶ月。普通は半年ぐらいはかけて改善することを計画するんじゃないでしょうか。
 心の生活習慣も、同じように考えてください。
 
 ★ふたつ目は完璧を求めていること。
 相手が優しくない、という【裁く】ものの見方をしているとき、私たちは相手が不器用ながら示そうとしている愛情すら受け取っていません。優しい言葉は苦手な男性が、生活面で苦労させまいと仕事を一生懸命やることで愛情を示していたとします。裁くものの見方では、「私がほしいのは優しい言葉や愛情で、仕事ばかりするのは、冷たい!」みたいになるわけです。考えてみると「私のほしいものを、私の思い通りに差し出してくれないなら、受け取らない!」という姿勢なので結構わがままです。この発想をしている限り、相手の愛情に気づかず、自分が損をしているわけです。
 念のため付け加えておくと、これは相手に100%合わせなさいという意味ではなく、相手の心をくみ取って感謝しましょうという意味です。
 
 ★みっつ目は、ひとつ目やふたつ目と重なりますが、過去の感情に縛られていること。
 私たちは、過去の感情に縛られて生きています。父親が頼りなかった、高圧的だった、立派だけど優しさに欠けていた、暴力的だった、そしてそれがとてもイヤだった。だから、男の人は「お父さんみたいになっては絶対にいけない!」みたいに思うことがあるはずです。
 すると、普通なら許せるような小さな頼りなさ、ちょい威張り、学歴とか仕事の成績を自慢する、なんかあるときちょっと激しく怒った、こんな出来事が「あぁ!!この人もお父さんみたいだ!許せない!ひどい!幻滅した!」という感覚を呼び起こします。
 でも、お父さんとの関係が良好だった人なら、さらっと流して許しています。つまりこれは、あなたの心の中に蓄積した怒りが彼の行動をきっかけに出てきたに過ぎないんです。もっと言えば、お父さんに対する怒りを彼にぶつけたということ。感情の借金を彼に肩代わりさせた、みたいなことです。
 ※お父さん以外の人に対する怒りの場合もありますが、多くのケースでお父さんです。
 ※感情の90対10の法則も参考にしてください。
 
 
 こうして、少し忍耐強く『ホメる』『ねぎらう』『感謝する』コミュニケーションを続けていると次第に相手の気持ちがほぐれてきます。この途中で辛くなるかもしれません。その時は相手にカウンセリングを受けさせるのではなく(大抵嫌がるので)、あなた自身がカウンセラーに支えてもらいながらこのプロセスを続けていく方がよいと思います。
 
 ★よっつ目の原因としては、これはもう、別れるしかないということなのですが、
 やはり、あなたの忍耐力と愛情の限界を超えるほど、相手の心の傷、心の問題が深い場合です。この場合、やはり別れを選択するしかないでしょう。別れることは悪いことではありません。できる限りのことをしたけれど、やはり自分には支えきれない、そう思ったときには別れを選択することも大切なことです。
 その時には、別れる相手のことを「ひどい人、悪い人、ダメな人」と捉えるのではなく、「私が支えきれないほど、心に重荷を抱えている人」と思ってあげてほしいと思います。
 心理の深い理解によれば、暴力、浮気、浪費、ギャンブル、アルコール、危険行為、風俗(依存的に)などは全て心の重荷から来るものです。
 本当は専門のセラピストが付いて、数年かけて解決するような問題のこともあります。
 あなたが支えきれなくて、本人も専門家の助けを求める気がない。そうしたら、もうできることはありません。どうか身も心もボロボロになる前に、勇気を出して別れを選択してください。
 
 
 まとめますと、
 まずは、『ホメる』『ねぎらう』『感謝する』のコミュニケーションをとることを、3ヶ月ぐらいを目安に続けてみてください。そして、小さな変化を喜ぶこと。あなた自身が過去から引きずってきた感情が、相手を傷つけているかもしれないということにも目を向けてください。
 そして、どうしてもダメなときは、「私には限界です。この人を心の重荷から救えませんでした。」こう考えて、別れを選択するのも、人生の大事な選択です。
 
 どうか、裁く気持ちを癒して、ご自分にも、相手の方にも愛情を持って接してください。

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