感情の90対10の法則

私たちが感じる強い感情は、子供時代に癒されなかった感情です。強い感情の90%分は子供時代の感情。残りの10%が大人として感じる分です。つまり「彼に侮辱されて頭に来た!」と感じたとしても、実際にはその怒りの10%が本来の感情。残りの90%が子供時代に親にほめられたかったり分かってほしかったけれど、満たされなかった想いの分です。どんな感情が出やすいかは人によって(=子供時代の経験によって)違います。

 恋愛を上手にするには、自分の感情に責任を持つ必要があります。
 

感情に責任を持つって?

 
 私たちは、誰かに嫌なことを言われたり、されたりしたとき、怒ったり悲しくなったりします。でも10歳頃を境に激しい感情は次第に感じなくなるものなのです。大人になってもコントロールできないほど強い感情を感じるとき、それは子供時代に癒されなかった感情が出てきています。
 
 強い感情の90%分は子供時代の感情。残りの10%が大人として感じる分です。つまり「彼に侮辱されて頭に来た!」と感じたとしても、実際にはその怒りの10%が本来の感情。残りの90%が子供時代に親にほめられたかったり分かってほしかったけれど、満たされなかった想いの分です。どんな感情が出やすいかは人によって(=子供時代の経験によって)違います。
 
 私たちが感じる強い感情の90%分が過去の感情だとすると、感じる感情の強さは、人それぞれ、特に過去の経験によって異なるわけです。
 
 つまり、小さい頃に親からいつも叱られ、けなされて、「認めてほしい」「分かってほしい」「寂しい」あるいは怒りの感情をため込んで成長した人は大人になってから、特に恋愛の時に相手に「認めてほしい」「分かってほしい」「寂しい」あるいは、相手に素っ気なくされたときに怒りや憤りを感じたりします。
 
 一方、小さい頃に親からほめられ、認められて、自分を大切にする気持ちを十分に育てることのできた人は、相手に素っ気なくされたとしても、もちろんちょっと寂しいと思ったりしますが、強い憤りを感じて相手を責めてしまったり、その後後悔して自己嫌悪するようなことはないわけです。
 
 恋愛がうまく行く人と、どうしても感情的になってしまって恋愛を壊してしまう人の違いは、過去にため込んだ感情にあると私は考えています。彼に笑顔で接するとか、相手を上手に持ち上げていい関係を作るとか、ありがとうを欠かさないとか、恋愛がうまく行くための法則は色々あります。ですが、感情が乱れたときに法則通りに行動できる人はほとんどいません。分かっていてもできない。こうなってしまいます。
 
 一方で、上手に恋愛し、幸せに生きている人もいます。ネガティブな感情の感じ方が10%つまり大人の分だけだから、感情に振り回されずにすんでいるのです。これはちょうど、骨折に似ています。子供の時の感情が癒されていない人は骨が折れている状態。相手がちょっとさわっただけで飛び上がるように痛いわけです。相手にしてみれば、ちょっとさわっただけなのにいきなり泣いたり怒ったりするわけですから、わけがわかりません。
 
 こんな風にして、子供時代の感情が恋愛に大きく影響するのです。
 
 

子供時代のどんな経験が、恋愛にまで影響するの?

 
 では、子供時代のどんな経験が恋愛に影響するのでしょうか。
 
 実は、影響の出方は親のキャラと本人キャラが複雑に相互作用しますから、この環境ならこうなる、と、一概に言えません。同じ環境で育った兄弟同士、姉妹同士が全く異なる恋愛傾向を持つことも珍しくありません。
 
 一番大きく響くのは、両親が不仲であるケース。恋愛や結婚生活に対して警戒心を抱くことになります。「結婚は人生の墓場」「結婚したら自由がなくなる」「私はまだ結婚しないで自由な恋愛をしていたい」こういう発言をする人の心理的な背景は「結婚すると自由がない」「結婚は息が詰まる」というもので、両親や身近な人の結婚生活が息苦しかったり、型にはまっていて、「正しい」けれど「楽しくない」ものになっていることが多いのです。
 
 あるいは、両親からいつも認めてもらえず、頑張って頑張って、ようやく叱られずにすむ、という環境で育ったケース。恋愛でも頑張って頑張ってようやくちょっとだけ幸せというご褒美を得ていい、みたいな辛い恋をしてしまうことがあります。
 
 暴力をふるわれたり、暴言をいつも受けていた場合、心の底に怒りを抱えてしまうことがあります。こうなるとちょっとしたことで「キレる」ことがあります。こういう相手を癒してあげるのは極めて難しいです。恋愛関係でない、友達として話を聞いてあげましょう。
 
 親がきちんとしていることは、悪いことではありませんが、几帳面で厳しい親の元で育つと、完璧でない自分をいつも意識させられて、恋愛においても素敵な人にアタックすることが怖くてできなかったり、運良く素敵な人と交際できても「素敵な彼とこんなダメな自分」を比較してしまい、自分らしくのびのびといられなくなってしまったり、自信のなさから嫉妬や束縛に至ってしまったり、あるいは相手のあら探しをして相手を心の中で自分に釣り合うダメな人間にしてしまい、結局自分で恋愛をつまらなくしてしまう、ということになることだってあります。
 
 また、親だけでなく、兄弟関係の葛藤の中で「いつも損をしていて嫌だ」とか「いつも勝てなくて情けない」みたいな感情を抱えることもあります。
 
 

子供時代の感情の問題はもう、取り返しがつかないの?

 
 では、こうして子供の頃の感情を心にため込んでしまったら最後、子供時代の感情に振り回される人生を送らなければいけないのでしょうか?
 
 答えはNo。
 
 実は、子供時代の感情に自分で気づき、心を整理していくことが可能なのです。感情のクセは、子供時代に生き延びるためについたもの。親が兄弟間の平等に無頓着で、兄弟関係で損をしがちだと思ったら、損しないようにすごく気を張って見るわけです。子供時代にはそれが有効に機能していました。
 
 大人になったら、それとは別のルール、自分の幸せは自分で作る、というものに切り替えなければいけないのですが、子供時代に感じた感情が強い場合、そこから抜け出すのが難しいことがあります。
 
 恋愛において強い感情が出てきて関係を壊しがちだと思ったら、子供時代の感情を癒すことを考えてみるといいと思います。
 
 恋愛で感情が乱れたとき、「これは私の感情、私の責任」とまず考えることが何より大切です。相手はちょっとさわっただけ。骨が折れているから痛いのを、相手のせいにしては人間関係を全部壊してしまうことになります。ここは、ちょっと忍耐が必要です。
 
 子供時代の経験は、言ってみれば親の責任。それを「私の責任」と捉えるのはなんだか頭に来るかもしれません。しかし、今さら親に責任を取らせるのは無理でしょうし、「私の責任」と考えないと、恋人に責任を押しつけて「(私はちょっとでも素っ気なくされると、普通の人の10倍も寂しく、悲しく、怒りを感じる子供時代の経験を持っているのに)何であんたは私に半日もメールを送ってこないの!」みたいな気持ちになってしまいます。これでは、相手は参ってしまいます。
 
 親の育て方の問題はあるのかもしれません。でもそれを自分の課題として学びに代え、恋愛の相手に責任転嫁しないのが幸せな恋愛に向かう、大人の姿勢と言えましょう。
 
 私がお勧めしたい、過去の感情の整理方法は、出さない手紙を書くことです。父親あるいは母親に向けて、まず「されて嫌だったこと」を書きます。できれば「どうしてほしかったのか」まで書きます。
 
 お父さん、私のことを厳しくしつけようという気持ちはありがたいけれど、おかげで私はいつも自信がなく、何をしてもダメな気がしてしまい、恋愛では素敵な相手に近づいていく勇気が持てません。本当はもっとほめて育ててほしかった。私に「○○ちゃんはそのままでかわいいよ。素敵だよ」って言ってほしかった。小学校の社会のテストの時は、私苦手だったから、本当に頑張って頑張って何とかいい点を取ろうとしたのに、お父さんに「こんな点しか取れないのか!」って言われて、消えてしまいたいと思った。こんな私なんて、いなくなればいいと思った。本当は、「精一杯やったね」って言ってほしかった。
 
 次に相手になりきって、手紙の返事を書いてみます。
 ○○ちゃんがそんなことを感じていたなんて、まったく分からなかった。ごめん。お父さんは、○○ちゃんが社会に出て困らないようにとにかくしっかりしつけたいという一心で厳しいことを随分言ったと思う。だから今、恥ずかしくない生き方が出来ているんだと思う。でも、自信がないという気持ちをずっと抱えてしまったのは、悪かった。【実は、育つ過程で抱えてしまう感情は親も抱えていることが多いので、自分と同じ気持ちを親も抱えていると思って手紙を書いてみるといいです】実はお父さんもずっと自信がなくて不安で、その気持ちを○○ちゃんに押しつけてきたのかもしれない。お父さんも完璧なんかじゃない、自信がなくて不安で、でも必死で生きている一人の人間なんだ。許してほしい。
 
 最後に、もう一度自分に戻って、感謝できる部分に感謝します。
 お父さん、不安な気持ちを抱えて仕事や子育てをしてくれてありがとう。さぞ大変だったと思います。私も今、色々心の課題を抱えているけれど、こうして一応社会で生きていけるように仕事や家のことをしてくれてありがとう。これからも、体を大切に。できれば楽しんで生きてください。
 
 
 この、出さない手紙を書くという方法は、心に抱えた問題を解決し、より幸せに楽に生きるための心理学的な手法(心理セラピー)の方法を自分でもできるようにアレンジしたものです。
 でも、抱え込んだ問題が大きい場合、一人で解決するのは難しいかもしれません。そんなときは専門家の力を借りてみるのも大切な選択肢です。
 「恋愛セラピー」では、恋愛でうまく行かないパターンを心理学的に分析し、解決方法をアドバイスしたり、過去の感情を整理する心理学的なワークを行ったりしています。
 対面のカウンセリング(場所は東京と小田原)が基本です。電話やスカイプでのご相談も承っております。
 
 (追記)現在、恋愛セラピーでは、幼少期の家族問題に関する自己分析に「家族彫刻」を使い、その解消には「ゆるしのワーク」を活用することが多くなっています(2011年5月現在)。

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恋愛心理学:男と女の違い?女と男の心理はどこに違いがあるか?

 男と女は肉体的にも違うが、心理的にはもっと大きな違いがあります。恋愛においては女と男の心理的な違いを理解することが互いの幸せにつながります。
 たとえば、男は悩んだとき一人で殻にこもり気持ちを処理するし、女は他人に気持ちを話すことで感情が整理できます。あるいは、男は女の役に立ったことが誇らしい気持ちになるし、その時に女からの賞賛を欲します。それに対して女は男から気にかけてもらえている(愛されている)と感じることが自信につながります。

 男と女は肉体的にも違うが、心理的にはもっと大きな違いがあります。恋愛においては男と女の心理的な違いを理解することが互いの幸せにつながります。
 たとえば、男は悩んだとき一人で殻にこもり気持ちを処理するし、女は他人に気持ちを話すことで感情が整理できます。あるいは、男は女の役に立ったことが誇らしい気持ちになるし、その時に女からの賞賛を欲します。それに対して女は男から気にかけてもらえている(愛されている)と感じることが自信につながります。
 私たちは、自分がされて嬉しいことは人にしましょう、自分がされて嫌なことは人にしてはいけません、と教わりました。確かに叩かれたら嫌だから相手を叩かない、みたいな単純なレベルでは役に立ちます。しかし事が男と女の間の恋愛になると、それだけでは不十分です。なぜなら、男と女では欲求が違い、自分がして欲しいことを相手にすると上手く行かないからです。
 
 男と女の間の良くある誤解とトラブル
 
1.女は悩んだとき話しかけて色々気遣って欲しい
  →男もそうだと勝手に解釈する
  →悩んでいる彼氏(旦那)に色々話しかけて「大丈夫?」とか心配する
 
 ?ところが、男同士の関係をみると分かるとおり、相手から相談を持ちかけられていないのに勝手に助けたりしません。男に「大丈夫?」と助け船を出すのは、「あなたには問題を解決する能力がないから、助けましょう」という(やや軽蔑を込めた)意味になります?
 
  →「うるさいな、ほっといてくれよ!」 男は、自尊心を傷つけられて怒ります。
  →そして、女は自分が拒絶されたことで傷つきます。
 
 自分と相手を同じだと思い込み、違いを理解していないから起きる男と女のトラブルです。
 男が悩んでからにこもっているときは、「そっとそばにいて信じてあげること」「余計な手助けはしないこと」が大切です。お茶でも出して、ニコニコしていましょう。
 
 
2.男は悩んだとき一人で黙って気持ちを整理する
  →女もそうだと勝手に解釈する
  →悩んでいる彼女(奥さん)に一人で解決する時間をあげるため、ほうっておく
 
 ?ところが、女同士の関係を見ると分かるとおり、女同士では相手に積極的に話しかけ、悩んでいる気持ちを共有することが仲間の証であり、親切です。ほうっておくのはとても冷たい姿勢です?
 
  →女は、無視されたと思い、ますます傷つくし、話す相手がいないと気持ちが整理できない。
 
 これも、自分と相手を同じだと思い込み、違いを理解していないから起きる男と女のトラブルです。
 女が悩んでいそうなときは、「どうしたの?」と声をかけ、解決策は提示しなくていいので「悩んでいる気持ち」を聴いてあげましょう。
 
 
3.男は自分の行動や、能力を賞賛してほしい
 
 男は自分が相手のためにした行動をほめてほしいものです。
 仕事、デートの計画、スポーツの試合の結果etc…
 とにかく「すごいね!」「ありがとう」
 そう言われるのが嬉しいものです。
 
 だからといって、女に対して同じようにすると、ちょっと上手く行かないことがあります。
 
4.女は自分の存在を受け入れてほしい
 
 女は自分の存在を受け入れてほしいものです。
 仕事、デートの計画、スポーツの試合の結果などを「すごいね」「ありがとう」と言われることももちろん嬉しいのですが、行動をほめられるばかりだと「いつも頑張っていなければいけない」ような気持ちになり、次第に心が干からびてきます。
 
 むしろ、「一緒にいてくれると気持ちがなごむ」「かわいいね」「一緒にいてくれてありがとう」など、存在を認め、受け入れる言葉を必要とします。
 
 女性は逆に、男に対して「行動を賞賛する」ということを忘れてしまいがちです。すると、男が自力で運命を切り開いていくという、男性らしい力強さを育てられません。
 
 
5.男は「この女性とセックスしたいかどうか」がすぐに分かる
 
 男は見た瞬間に相手の女性とsexしたいかどうか、すぐ分かります。
 (この習性には、良い悪いはありません。そういうものなのです。)
 
6.女は相手を信頼したあとにセックスの準備ができる
 
 それに対して女は、相手を信頼することでsexの準備ができます。
 すぐには受け入れられないのです。
 
 
相手の心理が分からなくて悩んでしまう場合、大抵その相手は「承認不足」を持っています。
参考:「親が離婚すると子も離婚する!?ー不幸の世代間連鎖の本質
    「恋愛依存は寂しかった子供時代のやり直し。でも…
 
 
男と女のちがい(特に心理的なちがい)について書いてみました。
 
これをお読みになって、色々な感情が湧いてくる方もいらっしゃると思います。
その感情は、あなた自身の課題だと言うことに気づいてほしいと思います。
 
例:「男が仕事などを賞賛してほしい」→女だって賞賛してほしい!!!!
遠因1:幼少時にほめられた経験が少ない
遠因2:母親が主婦で不幸なので、「お母さんみたいにはなりたくない!」
自分に自信がなかったり、自分の中の女性性を否定していると、このコラムを読んで嫌な感情が湧いてくることがあると思います。どうか、その感情を大切にして、あなたの本当の望みを探っていってほしいと思います。
 
これらの「トラウマ」とは無縁、あるいは癒しきったけれど、やはり自分は(女だけれど)男性的だ、あるいは(男だけれど)女性的だという場合、それはあなたの個性だと思います。その個性を十分に発揮すればよいと思います。
 
 
他のコラムも参考にしてみて下さい。
うまくいくカップルには、ちゃんとパターンがあるのです。
うまく行くカップルの特徴
 
最近は、恋愛における男女の違いが、脳科学的に分かってきました。
男と女の違い?恋愛で活性化する脳の部位

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心理療法を受けて変化できる人、できない人

 

 同じ本を読んだり、同じ経験をしたり、同じセミナーを受けたり、同じ心理療法を受けても、その効果が現れる人とあまり現れない人がいます。心に抱えた重荷(トラウマ)の深さなども関係するのでしょうが、少なくとも表面的にはこう考えることができると思っています。
 
 「分かる」の4段階
 「分かる」には4段階あるのです。
 
 1段階目 知っている
 2段階目 分かっている
 3段階目 できる
 4段階目 習慣化
 
 
 たとえば「物事のよい面を見るようにしましょう」ということを例にとって説明します。
 
 ??1段階目の人は、誰かが言っているのを聞いたら「それ知ってるよ」と言えます。
 
 「物事のいい面を見ることが大事なんだって。」
 「ポジティブシンキングでしょ?知ってるよ!」
 
 ??ところが、こう聞かれると困ってしまいます。
 
 「何で物事のいい面を見るのが大事なんだろう?」
 「・・・・え、なんか良いことあるからじゃない?(苦笑)」
 
 
 ??2段階目の人は、人に教えられます。
 
 「何で物事のいい面を見るのが大事なんだろう?」
 「悪い面を見る習慣を持っていると、心が悪いことに向いているんだ。
  すると、心が向いているものを引き寄せるので、ますます悪いことを
  身の回りに引き寄せてしまう。悪いことが起こらないように、と願う
  のもダメ。結局悪いことに意識を向けているので。
  潜在意識は否定文を理解できないんだ。イメージしたものをそのまま
  引き寄せてしまう。
  だから、よい面に意識を向ける習慣を持っているとよいことを引き寄
  せるというわけなんだよ。」
 
 
 ??ところが、分かっているのと「できる」のはまた違うのです。
 
 「あいつ、待ち合わせに来ないな?遅いな?。あ、雨が降ってきた。」Aさん
 「何でこんな時に雨なんだよ?もうひどいな?折角のカッコイイ服が
  最悪だよ・・・」Bさん
 
 「あんた、良い面を見るのが大事っていったじゃないの。」Aさん
 「え、そんなこと言ったって、頭来るじゃんか!この雨!
  だいたいあいつが早く来ないのが悪いんだよ。イライライラ・・・」Bさん
 
 「お、悪い悪い。遅くなっちゃった!!」Cさん
 (険悪な雰囲気で)「やあ」Bさん
 
 ・・・このあと、あまり楽しくない集まりになったのは想像に難くありません。
 
 
 ??3段階目の人は、実践できるんです。
 
 「あいつ、待ち合わせに来ないな?遅いな?。あ、雨が降ってきた。」
 「何でこんな時に雨なんだよ?もうひどいな?折角のカッコイイ服が
  最悪だよ・・・はっイカンイカン。良い面に目を向けなきゃ!
  ・・・今日は暑かったけれど、雨が降って涼しくなるかもな?」
 
 「お、悪い悪い。遅くなっちゃった!!」
 「ちょうど汗が引いたところだよ」
 
 ・・・これなら、そのあと楽しいことがありそうですよね。
 
 
 ??4段階目の人は、習慣になっています。達人なんです。
 
 「待ち合わせに来ないな?。今の時間をどう楽しもうかな♪ そうだ!
  ○○しよう♪♪ あれ?雨が降ってきたな?。涼しくていいね?。
  そうだ!どうせ暇なんだから、あそこでお店の商品を雨にあたらない
  ようにあわてて片付けているあのひとを手伝ってみようかな♪
  お手伝いしま?す♪」
 
 「え!?ど、どうもありがとう。」
 
 「お、悪い悪い。ってお前なにやってんの?」
 「あ、待ってて暇だから、手伝ってたんよ。」
 「・・・・よくやるな。」
 
 「あの、助かりました。お礼にジュースでもどうぞ。」
 「ラッキー」
 
 私は、新しいことを学んだらメルマガに書いたりこのサイトに書いたりしています。書くと中途半端に覚えている部分がはっきりして、しっかり記憶が定着します。人に教えたり伝えたりすることで自分のレベルが「知っている」から「分かっている」に上がるわけです。さらに、できるだけすぐ実践するように心がけています。つまり「できる」レベルまで引き上げるわけです。そして、よかったことは続けて習慣にします。
 これは、結構大事なことなんです。
 
 色々なことを知っても、ちっとも人生が変わらない人と、変化できる人の違い。
 
 それは、この「分かる」のレベルの違いで説明できます。
 
 
 あなたは、「できる」「習慣化」まで持っていく努力をしていますか?

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別れた彼が憎くて忘れられない(失恋後の心のケア)

 

失恋し、別れた彼に対して憎しみの気持ちが忘れられない状態になってしまうことはあります。好きであればあるほど、失恋と同時に裏切られた気持ちや、怒りの気持ちが湧いてくるでしょう。同時に湧いてくる寂しさや悲しみも、混乱した気持ちをますます強くするかもしれません。
 
それだけ、あなたは彼のことを好きだったのです。まずは、そこまで心を開いて人を好きになれた自分をほめてあげてください。
 
ただ、憎しみの気持ちから、彼に復讐したいと思うとしたら、それは愛に反する道です。自分の魂を傷つける行為ですから、何とかして止めなければなりません。もしかすると彼にひどいことをされたのかもしれません。許せないという思いがあるのは、彼の側にも原因があるのでしょう。
 
それでも、許さない、復讐したい、憎み続けたい、このような気持ちを持ち続けることはあなた自身にとっての心の毒です。毎日憎しみ続けるということは、毎日病気になる毒を飲み続けるのと変わりません。
 
 
そこで、あなたが彼に対する憎しみを少しでも手放して、愛の道を歩めるよう、憎しみを手放し、失恋を乗り越えるためのヒントを書いてみたいと思います。
 
まず、あなたの幸せの責任者はあなた自身であるということ。彼はそばにいてくれましたが、彼にはあなたの幸せの面倒を見る義務はないのです。あるいは、あなたの寂しい心の穴を埋める義務はないのです。あなたの寂しい気持ちが強いとしたら、その気持ちの面倒を見る責任はあなた自身にあります。
 
今一度、自分の幸せを相手に依存していなかったかどうか反省してください。
 
自分を愛せないと、寂しい気持ちが暴れたり、不安になったりします。本当の原因は子供時代に経験した出来事(お母さんに認められたくて、分かってほしかったけれど、その想いはついに満たされなかった、など)が心の中で未処理になっているものなのですが、私たちはつい目の前の相手に満たしてもらおうと考えがちです。
 
私はこんなに寂しいんだから、あなた、私の心の穴を埋めて!!!みたいな感じです。恋愛初期には強い恋愛感情がありますから、相手も何とかあなたの(やや理不尽かもしれない)要求を満たすことができました。
 
でも今度は、こんな自分に合わせてくれている彼がすごく素敵で、それにひきかえ、こんな情けない、ちっぽけな私では釣り合わないような気がしてきた・・・すると、彼のことを考える時間を長くするなど、彼に関わる時間を増やすことで至らない自分を埋め合わせようとする心の働きが出てきます。
 
こうして、自分を愛せないことが大もとの原因なのですが、寝ても覚めても彼のことを考え続けることで、ダメな自分の埋め合わせをするパターンが出来上がります(これはちょうど、自信のない男性が、必死で残業をしたり、有給休暇をとらなかったり、休日返上するなどしてハードワークする傾向があるのと似ています)。彼にとってみたら、会っていない時間にあなたが何を考えようとあまり関係ないでしょうが、あなたは一方的に「私はこんなにあなたのことを思っているのに!」という気持ちになっているかもしれません。
 
あるいは、あなたは自分で寂しさを振りかざしてしまうくせに既に気づき、あなたが我慢することで恋愛を維持していたかもしれません。このパターンでも同じように、彼に振られないためにあなたが彼に心の中でものすごく尽くしているわけです。我慢することで。それが彼のためになっているかどうかとは関係なく。
 
 
自分を愛せない
→彼に愛してもらって、心の穴を埋めた
→彼を失いたくない
→心の中で彼に尽くした(自己満足)
→私はこんなにあなたのことを考えている。損をしている。
→あげた愛を返して!
 
こうなっていないか、あなたの心をチェックしてください。
愛の道は、相手のことを大事に思うこと。相手の幸せを願うこと。
あげた愛を返してもらおうとか、一方的にひどいことをされたから復讐するとかではありません。
 
憎しみ、復讐、相手に愛を返してもらいたい気持ち。
こんな気持ちがあるとしたら、あなたは彼に愛を与えていたのではなく、彼から愛をもらおう、もらおうとしていたのです。あなたが本当に尽くしていたとしても、相手からの見返りを期待してやっていたとすれば、それは愛ではありません。あなたの中の欠乏感、自分ばかり愛してほしいと思う気持ちです。
 
そこに気づくことができれば、彼を憎むことがいかに筋違いであったか、分かるのではないでしょうか。
 
もちろん、辛い気持ちは十分に吐き出すことが大切です。友人やカウンセラーに辛くて悲しい気持ちを話すのは心の毒を出すために有効です。一人で泣いてスッキリするなら、それもよい方法です。
 
でも、彼を憎むことでは、あなたの人生は前に進まないのです。
どうか、別れた彼の幸せを祈ってあげてください。
 
そして、あなた自身も、今度は自分で責任を持って、幸せに向かってください。
幸せな気持ちで満たされ、心から新しい相手を愛せるようになったとき、彼に対する憎しみの気持ちは既に無くなり、失恋という人生のスパイスを与えてくれたこと、成長のきっかけを与えてくれたことに感謝の気持ちすら持てるようになるでしょう。
 
だから、あなた自身が幸せに向かう道を選んでください。
 
 
なお、関連記事として、
失恋した元彼との復縁方法を探しているあなたに辛口アドバイスも参考にしてみてください。

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共依存症に悩むアダルトチルドレンのための恋愛と結婚の気づき本

共依存症に悩むアダルトチルドレンのための恋愛と結婚の気づき本。共依存症と呼ばれる、男女間の不幸競争にはまりがちな人に向けた本です。アダルトチルドレンの共依存症の解決の方向性が見える本です。

共依存症に悩むアダルトチルドレンのための恋愛と結婚の気づき本はこの本です。
 

 
共依存症と呼ばれる、男女間の不幸競争にはまりがちな人に向けた本です。
恋愛がうまく行くコツをひと言で言えば、
『自分が幸せで楽しい人になる』
『幸せで楽しい人には、たくさんの人が寄ってくる』
『寄ってきた人の中から一緒にいて楽しい人を選ぶ』
ということなのですが、アダルトチルドレンと呼ばれる、子供時代に十分に子供らしくのびのびと生きられなかった、両親から存在を十分に肯定されなかった人の場合、幸せで楽しいというのがどういうことなのか分からなかったりします。心の健康度が高い人の男心、女心も分からないかもしれません。
 
共依存症は子供の頃からの心の生活習慣なので、この本でアダルトチルドレンの共依存症が一発解決ということはないと思いますが、自分にどのようなアダルトチルドレン的要素があるかを知ることができ、少なくとも解決に向けた方向性は見えてくると思います。
 
恋愛がうまく行かない、いつも無理をしている感じがするあなたは一度読んでみるとよい、良書です。

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名言セラピーはこう生かせ・・・

名言セラピーは、心理学的には「リフレーミング」の本です。まさに名言セラピー。この名言セラピーを読むと、今まで幸せになることに抵抗していた自分に気づきます。恋愛セラピーが少し質・量共に弱い感じがしますが、この名言セラピー、全体的にはすごく面白くてオススメです。

名言セラピーは、心理学的には「リフレーミング」の本です。物事を捉え方を変えポジティブに受け止めようという考え方です。数々の名言に、著者のひすいこたろうさん(私の知人ですが)の軽妙なコメントがついて、生き生きと迫ってきます。まさに名言セラピー。この名言セラピーを読むと今まで幸せになることに抵抗していた自分に気づき、幸せになっちゃおっかな?♪て気分になれます。恋愛セラピーをやっている立場から言うと、恋愛セラピーの部分が少し質・量共に弱い感じがしますが、この名言セラピー、全体的にはすごく面白くてオススメです。
 
名言セラピーは、アマゾンで購入できます。

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恋愛初期にこそ、心のウミ出しを

 

 私のところには色々な悩みで相談に来る方がいらっしゃいますが、心の問題をずっと放置して、感情が固く固まってしまってから相談にいらっしゃる方や、恋愛が問題だらけになって、もう別れるしかないかも、という段階になってから相談にいらっしゃる方を見ると、
 
 「もっと早い段階で相談に来ればよかったのに」
 
 そう思うこともしばしばです。
 
 最近思うのですが、恋愛の初期には心のエネルギーがすごくたくさんあり、少しぐらいの過去のトラウマがあっても癒すパワーがあるのです。その時期に、心理セラピーを受けたらすごい効果が出るのになぁ、といつも思います。
 恋愛初期には、すごくときめきがあり、期待があり、世界が一気に明るくなるような感覚があります。ところが少し経つと相手の嫌な面が見えてきたり、自分のダメなところが意識させられたりしてものすごくイライラしたり、不快な気持ちになったりします。あるいは、「どうして私の寂しさを分かってくれないの!」みたいに、相手にそんな義務はないのに、勝手に期待する気持ちが湧き上がってきます。
 
 実は、相手に期待する気持ちが強いのは、依存なのです。十分に心が自立していないということなのです(あなたが悪いという意味ではありません)。そこに気づいてください。
 大人同士の関係では、自分の幸せや自分の欲求を満たすのは、自分の責任です。相手に押しつけるのは自分勝手な行動なのです。相手に頼んではいけないという意味ではありません。相手にお願いし、やってくれたら感謝する、やってくれなくても、相手には断る権利があるわけだからふて腐れたりしない。これが大人としての頼み方なのです。
 それがうまくできないのは、心の中に「満たされなかった想い」があるからです。多くの場合、親からもらえなかった愛情を恋人に押しつけるようです。
 
 ・お父さんがいつも仕事で忙しく、「寂しい。一緒にいてほしい。」が言えなかった。
 ・お母さんが教育ママで厳しく、「優しく受け入れてほしい。」が言えなかった。
 ・お母さんが身を粉にして働いていて、「楽しいことしよう」が言えなかった。
 ・お父さんが苦行のように仕事をしていて、「楽しいことしよう」が言えなかった。
(親をイメージして、「言いたかったけど言えなかったこと」を思い出してみましょう)
 
 恋愛初期にネガティブな感情が出てくると、私たちはつい「相手が悪い」「自分が悪い」と攻撃してしまいます。しかし、恋愛をして感情が開くときには過去に抑え込んでいたネガティブな感情がどどど?っと出てくるものなのです。
 少し脱線しますが、二人が親密になって初めてのセックスの後に急に取り乱したり説教したりする男性の話を聞いたことありませんか?これは、男性はセックスによって感情が開くので、それまでため込んでいたネガティブな感情すなわち、怒り・寂しさ・不安・悲しみ・罪悪感・無力感などがどどど?っと出てくるのです。あくまで出てきたのは過去の感情なのですが、今まで抑え込むことで感情をコントロールしてきた本人にとっては、慌てふためく事態です。
 
 とにかく、恋愛初期には感情が揺れ動き、過去に蓄積したネガティブなものがどわーっと出るのだということを知っていれば、あわてずに済みます。反省することがあるとすれば、今までネガティブな感情を抑え込んできたことです。この機会に感じきってしまいましょう。
 一番いい方法は、今交際している相手に対して感じている感情を、過去にも感じたことがなかったかどうか心を探ることです。過去の交際相手に対しても感じたかもしれないし、いつも感じているのであれば根っこは子供時代にあると思われます。
 泣けるなら、十分に涙を流すのがいいし、怒りが出てきたら、その怒りは自分の感情であることを十分に分かった上で、怒りを感じてください。怒りは被害の感情です。どんな被害を自分が受けたのか、そして本当はどうあってほしかったのか、自分をよく見つめてください。寂しい気持ちだったら、自分で自分を抱きしめてあげる気持ちを持つといいかもしれません(実際に自分の体を抱きしめてみるのもいいでしょう)。
 
 まとめると、恋愛初期のエネルギーはすごく強くて、その時に過去にため込んできたネガティブな感情を吐き出すチャンスがやってくる。でも本人にとっては今まで抑え込んでコントロールできた感情が急に暴れ始めたように思えて慌てるかもしれない。癒しの一過程だと分かっていれば慌てずに済む。ということです。
 ネガティブな感情が強い場合、恋愛セラピーを受けてみるのもいい心がけです。二人の関係が破滅に向かってからじゃなくて、これからの希望がたっぷりあり、心のエネルギーもたっぷりある恋愛初期に、心にため込んだネガティブな感情を感じきって吐き出してしまう。
 
 すると、穏やかな愛情が続く恋愛がしやすくなります。

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不倫解消に向けた4ステップ(不倫相手編)

 

不倫しているけれど、苦しい。
自分の気持ちにしたがって恋愛した結果が不倫。
 
不倫解消に向けて、以下の4ステップ(不倫解消の4ステッププログラム)を
実践するといいでしょう。
 
1.自分の中の「怖れ」と向き合う
 人は誰でも何か「とても嫌」だったり「とても怖い」と思っていることがあるもの
 です。不倫しているあなたの場合、1対1で向き合う、結婚前提の交際に対
 してなにか怖れを持っている可能性があります。
 
 大抵過去の記憶が元になっています。
 ・病気:子供の頃、楽しいことの前に必ず喘息の発作が起きたなどの原因で、
  「幸せが近づくとどん底に落とされる」という心理パターンを持っている。
  →幸せを怖れている → 「幸せになって良い」という許可を出す。
 
 ・両親の不仲:母親が父親に服従するような夫婦生活をしていたので、
  結婚生活に対して漠然とした、嫌な、怖い感じを持っている。
  →異性を怖れている → 両親との関係をリセットする。
 
 ・満たされていない依存心:親が極度に自立を求めるしつけをした結果、
  自分は他人から大切にされない存在だと感じてしまう。
  →他人に頼ることを怖れている → 助けてくれた人を想い、感謝する。
  ※不倫関係だと、相手は「浮気」という負い目があるため、甘えやすい。
 
 
2.過去の感情を吐き出す
 ここは、セラピストを頼る方が早いかもしれません。過去に無念だったこと、
 悔しかったこと、憤りを感じたこと。これを十分に吐き出すことが大事です。
 一人でやる場合は、紙に書いていくといいです。
 
 その時大事なことは、たとえ母親が身を粉にして尽くしてくれたとしても、
 「ありがたいけれど・・・」「私はこんなに迷惑した(自立できない心になった)」
 「不倫の道しか進めない心になった」など、自分の被害を認識すること。
 親は、ありがた迷惑なことをするものなので、遠慮無く感情を吐き出すこと。
 
 自分の感情や欲求を自分で認めてあげることがこのステップの目的です。
 抵抗なく「嫌が言える」ようになると、不倫なんてバカバカしくなります。
 
 
3.同性、異性の友人を作る
 不倫など、不幸な恋愛に陥る人の多くに、「友だちが少ない」という傾向が
 あります。日常の軽い悩みや、仕事の不満などを全てパートナーに聞いて
 もらったら相手も重くなります。だから、気軽に話が出来る友人を確保すると
 いいでしょう。特に異性の友人は10人を目標に作りましょう。
 
 
4.幸せな恋愛・結婚生活をしている人をモデルにする
 お手本がいないというのも、恋愛がうまく行かないパターンのひとつです。
 お手本は、
 ×立派な人をお手本にする ←これはダメです
 ○手抜き上手で、幸せそうな人をお手本にする
 
 自分の幸せを何より大事にしていて、その結果周りの人ともうまく行ってい
 る人をお手本に選んでください。
 そして、真似するのはその人の行動じゃありません。
 しぐさ、口癖、言葉の抑揚(アクセント)、表情など、「感情や無意識に
 関わる部分」をよく観察して、しっかり真似してください。
 ※恋愛がいつもうまく行かない人は、ここがずれている場合があります!
 
私は不倫相手になってしまう方からの相談を受けることが多いですが、
不倫解消に向けたアドバイスは、大体こんな感じです。
ご活用下さい。

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プライドが高い 【ぷらいどがたかい】

 

プライドが高い 【プライドが高い】 (proud / neediness)
 
 プライドが高い男性の心理を教えてほしい。そんな恋愛相談を受けることがあります。
 恋愛において、プライドが高いことがケンカの原因になったりコミュニケーション上の問題を引き起こしたりすることがあります。でも、この言葉、ちょっと変です。プライドの本来の意味は「誇り。」人間として誇り高く生きることは大事なことです。弱い立場の人にいたわりと思いやりを持つ。力に任せて横暴に振る舞うようなことを控える。他人に媚びへつらったりしない。そんな、人間として誇り高く生きることは大事なことです。
 しかし、一般に言われる「プライドが高い」ってちょっとそれとは違いますよね?
 
 私の用語に翻訳すると「ほめてほしい」ってことなんです。
 プライドが高い男性=ほめてほしい男性
 
 分かりやすいでしょ?
 自分に自信がなくて、他者の評価を常に求めているってことです。
 なんだかちょっと、可哀想で情けない感じの本質が見えてきました。
 
参考:プライドが高い(心の化学反応式)

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不倫の子を妊娠?中絶or出産?認知は?

 

 不倫の子を妊娠してしまった。中絶するか、出産するか。そして、認知してもらうのか?
 あなたが不倫相手の女性であることを想定してこの記事「不倫の子を妊娠?中絶or出産?」を書いています。
 
 

不倫の子の妊娠の事実を消したい?中絶への道

 
 不倫の子を妊娠してしまったとき、多くの女性がこの道を考えるんじゃないかと思います。確かに現在の日本は子育ての手当てが厚いとは言えず、不倫の子供を一人で育てるのは大変です。不倫の彼には妻子がおり、養育費をもらえる当てはないかもしれない。だから、中絶という選択肢を選ぼうと考えているかもしれません。でも、ちょっと待ってください。
 
 私は、心理セラピストとして、中絶の罪悪感から、「私はもう幸せになってはいけない」という心の縛りを抱えて苦しんでいる方の相談を受けることがあります。「私が中絶してその子を殺してしまった」って感じて生きているんです。中絶しても心の中の妊娠の事実は消せないですし、場合によっては罪の意識が重くなる場合があります。中絶の心の重荷から抑うつ症状が出る人もいます。
 
 辛い感情を共感的に聴くと共に心理的なワークも行っています。罪悪感を癒すには「その子の冥福を祈る(あの世での幸せを祈る)」ことが大切だと考えています。その子をイメージしてください。その子があの世で幸せになっているところをイメージしてください。暖かい光の繭でその子を包んでください。こういうワークを行うケースが多いです。
 
 また、私は宗教家ではないですが、供養を勧めることが多いです。「供養というのは、亡くなった人が心配しない生き方をすることなんです」って伝えています。あなたが幸せになることが、水子の供養になるんです。って。繰り返し手を合わせているうちに、「もう十分」と感じるときが来る場合が多いようです。
供養は義務でやるものではなく、ご自身の心の癒しのために行うものだと、私は考えています。
 
デビッド・C・リアドン医学博士による中絶に関わる主な精神的影響のリストによれば、
中絶後8週間しか経過していない中絶後の患者の研究で、研究者は、44%の人が神経障害を訴え、36%の人が睡眠障害をきたしていて、31%の人が自分の決定を後悔していて、11%の人がかかりつけの医師に精神安定剤を処方してもらっていたことがわかりました。
とのことです。この結果だけを鵜呑みにすることはできませんが、確かに心の負担が大きいと言ってもいいと思います。
 
 中絶はこれだけ心理的な負担が大きいもの。もし相手の男性が、奥さんにばれたくないとか、世間体とか、そんなことを考えて中絶を要求してくるとしたら、心や体の負担について軽く見過ぎていると思います。そして女性のあなたへ。あなたの気持ちはとても大切で尊いもの。あきらめる前に、ご自分の気持ちをよく確認してみてください。
 
 やむにやまれず、中絶の道を選ぶこともあると思います。充分考え、悩んだ末に自分で出した結論なら、後悔もまだ少ないと思います。そして、中絶の後は体を十分にいたわり(=十分に静養して)、心をいたわって(=十分に供養して)ください。心理セラピストとしては、心の問題を第一に考えてほしいと願うばかりです。
 
 
 

不倫の子を出産したい?シングルマザーへの道

 
 一方、不倫の子を出産し、一人で育てるという道もまた、険しいのです。
 
 まず経済的な問題。出産費用を始めとして元々子育ては手のかかるもの。母子家庭は仕事がままならず、母親が仕事・家事・子育て全部背負い込むことになりがちです。母子家庭の母親だと勤め口が見つかりにくいという問題。養育費も離婚と違い不倫の子は「認知(=二人の子であるという法的証拠)」という壁があります。認知が得られなければ、養育費はもらえません。
 
 不倫の子を認知してもらっても、まだ壁があります。本妻からの慰謝料請求です。認知すると男性の戸籍に認知した事実が記載されますから、本妻が見る可能性があります(パスポート申請時など)。不倫は不法行為ですから、不倫相手の女性は本妻から慰謝料請求される可能性があるのです。母子家庭の生活でさらに慰謝料請求では、あまりに過酷な現実です。
 
 もう一つ心の痛む問題が子供の将来です。不倫の子は、日本ではまだ「隠し子」という意識が強く、子供が結婚するときなどに苦労する可能性があります。また、親戚から差別的な扱いを受けることがないとは言えません。理解のある親戚ならありがたいのですが・・・日本は少子化対策で苦慮していますから、これが不倫の子の肯定まで踏み込んだ内容になり、将来この認識がかわることも考えられますが、子供の将来をこんな不確定な願望に賭けてみたい親はいないでしょう。
 
 私は法律の専門家ではありませんので、より詳しくは以下の書籍を参考にするといいです。
シングルマザーのための認知・養育費・慰謝料 表紙画像
シングルマザーのための認知・養育費・慰謝料

 
 また、不倫にかかわらず、シングルマザーが経済的に自立して生きていくためのメンタルな面を応援したいと思い、以下のような無料小冊子(PDF)を制作しました。こちらも参考にしていただければ幸いです。
 
 頑張れ!シングルマザー
 
 この記事は、恋愛セラピストという立場で、過去の中絶の罪の意識にさいなまれて苦しんでいる女性からの相談を多数受けて思ったことを書いています。あくまで私の見方であることを、最後にお断りしておきます。

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