バジル研究ネタ」カテゴリーアーカイブ

掘り返してしまいました。

写真なしですいません。

せっかく種から育ててきたバジルですが、
(1)例年と比べ、どうも育ちが悪い(発芽はするが、その後育たない)
(2)例年と比べ、水をやったとき、水はけが悪い気がする
の観察事実に加え、
(3)バジルは根も呼吸が必要
(4)そういえば今年は土を混ぜた後、水をやったなぁ
という事前情報を合わせて考えると、

今回の、育ちが悪い理由は、
「土がぎちぎちに詰まっていて、根が呼吸できず、根が張るすき間もない。」
ではないか、という仮説に至りました。

いやー。初歩的なミスですな。

でもちゃんと土混ぜたはずだしなー・・・
そうは思うのですが、

土を混ぜて(要するに耕して)、空気を含ませるとき、土がある程度しめった状態でやると、その状態がそのまま維持されますが、土の水分が少ない状態で耕すと、ダメなんですね。

何でダメかというと、そのあと、水をやったときに、土の色々な成分は、水を吸って膨らむわけなんです。膨らんでも、土の上の線は変わらない(もりあがってくるわけじゃない)。したがって、膨らんだときに土中の空気が追い出されるわけ。

 

それで、少し悩んだんですが、
今回、まあそこそこ順調に育っている数本をそうっと残しつつ、残りの場所はもう一度土を混ぜてしまいました。その結果・・・

新しい土は(若干赤玉土を加えましたが)ほとんど足してないのに、1~2cm元の位置よりかさが増えました。つまりそれだけ、いままでは土が詰まっていたってこと。今度は空気が入りました。
水をやってみると、水はけは、ずいぶん改善しました。

これでよく育つといいのですが・・・

いやー結構、色々難しいですね・・・
土の詰まり具合は、数年前に一回失敗していて、
毎年、土によく水を含ませてから耕すことにしていたはずなのに・・・

うっかりしてました(汗)

ホーリーバジルのハダニ、追跡調査

先日、ホーリーバジルに、急にハダニが増えた話を書きました。

どうやら、眠っていた卵が、急に日光に当たったので、一斉に目覚めたのではないか、という推測をしましたが、そこで、目覚めはどの程度一斉なのか、という疑問が残りました。

ハダニが一斉に目覚めたときに、その時成虫がいる葉っぱを取ってしまえば、もう出てこなくなるのか、

それとも、

ハダニは、見えている数よりはるかに多く産卵していて、そのうち一部が孵化したに過ぎず、また刺激があれば次々と出てくるのか(つまり、あとは薬剤散布しかない)、

どっちなんだ、と。

で、結論が出ました。

その後、またお日様に当てた日、
ハダニが出てきました。
しかし、その数は、かなり少なく、

最初に駆除のために切った葉っぱは、約20枚程度だったと記憶していますが、
その後出てきたものは、3、4枚、そして日を追うごとに、1枚だけ、と、減っていきました。

つまり、比較的「一斉に」目覚める傾向があるようで、
目覚め立てのハダニを一斉に駆除すれば(もちろん、ハダニがいる葉っぱには卵もあると想定して、葉っぱごと取る)、ダニの数をどんどん減らしていける、ということが分かりました。

これは、ハダニ駆除の方法として、・・・はびこって、全体に卵が蔓延してしまったらもう手遅れですが、そうならないうちなら・・・有効な方法だと分かりました。

ハダニを見たら、葉っぱごと(つまりそこに付いているであろう卵ごと)切って駆除する。

ということです。

少なくとも、水で洗い流す、というような、実効性の怪しい方法よりは、よほど現実的でした。
毎日観察して、新たな卵がたくさん産まれないうちに、駆除していく必要はありますが、卵をほとんど駆除できない、「水洗い」よりは、効果があります。指でつぶす(まあ、なかなかつぶれないですけどね)という方法も、アブラムシとは違うので、あまり有効じゃないですし。

ハダニの場合は、葉っぱごと切って捨てるのが、薬剤を使わない方法としては、優秀ですね。

ま、それでもダメなときは薬剤散布もやむなし、と思ってますけどね。

では!

ホーリーバジルに、急にハダニが増えた理由(推測)

ホーリーバジルに、
今日見たら、ハダニがずいぶん増えていました。

昨日ほとんど見えているものは(葉ごと)取ったはずなので、
新しく生まれた、などの理由で増えたものと思われます。

ではなぜ、急に増えたのか。

私の仮説は、こうです。

実は今日ハダニがいた葉っぱは、
既に少し前から、ハダニの卵があった。
しかし、成虫はいなかったので、ハダニがいるかどうか、肉眼やルーペでは分からなかった。

そして、しばらく天気が悪かったので、部屋に置いて、植物育成用の蛍光灯を当てていたんですが、昨日は日光浴させました。気温も上がったし、光も多かったことで、それが刺激になって、休んでいた卵が孵化した。

ということかな、と。

ハダニは、アブラムシと違って、成虫をつぶしてもあまり効果がないんですね。
というのも、つぶす頃には既に卵を産んでいることが多いから。しばらくしたらまた孵化して増えてしまう。
アブラムシは、体から卵ではなく子供を産みますから、親をつぶせば、子供は生まれない。ハダニはそれとは違う。

ということで、この検証はどこへ続くのかというと、

日光の刺激でハダニの卵が孵化したとき、
そのときにハダニがいる葉っぱを取り除いたら、
それがハダニのほとんどであって、
一気にハダニを減らすことが出来るのか?

それとも、

ハダニの卵は、基本的に結構休眠するものであって、
日光の刺激でハダニの卵が孵化したときに、
そのときにハダニがいる葉っぱを取っても、
それはハダニのほんの一部であって、
結局残った卵が、いつか刺激で孵化する。

のか。

後者なら、ハダニを一度見かけたら、
いなくなったように見えても、
ハダニの卵に効くクスリ(バロックとか)を使う必要がある、
と、なりますが、

前者なら、ハダニをそうやって葉っぱごと取ることが出来れば、
薬剤を使わなくても、ダニを駆除できる、
と、なります。

ここ、結構重要なところなので、
注視していきたいと思います。

追記:後日、検証記事を書きました。
ホーリーバジルのハダニ、追跡調査

植物はなぜ、土壌の「酸性」「アルカリ性」が大事なのか?

園芸や農業をしていると、
土壌のpHを意識することになります。
あ、ちなみに今は普通、ピーエイチ、と英語読みします。

土が酸性になっているか、アルカリ性なのか。
細かく見る人は酸性度がpHで表してどの程度なのかまで、管理します。

ちなみにバジルは、
バジル 育て方 アルカリ
グーグル検索すると、「地中海生まれなのでアルカリ土壌を好む」とか、知ったようなことが書いてあります(たぶん、そういうサイトは、実際に育てたことのない人が書いたものだと思います)。

実際に土のpHを測定してみると、日本の園芸用土は弱酸性で、多少苦土石灰を入れたからといって、そんなに簡単にアルカリ性になるわけではなくて、多少酸性が弱くなる程度です。pHで言うと、6.0が、6.5になる、という程度です。
ちなみにpHは化学実験では0から14ぐらいまで数字としては出てきます。ど真ん中の中性が7.0。土のpHの場合は、日本だと5から6.5ぐらいまでの、弱酸性の範囲しか出てこないと思います。
つまり6.0が6.5になる、というのは、元々弱酸性だが、更に弱酸性になるって話。
消石灰とかを、ガンガン入れて、地中海地方の石灰岩質の土壌に近づけてみるぞー、ってやれば、変わるのかもしれませんが、まあ、土中の微生物だって酸性度に好みがあるだろうし、単にpHだけ変えたら解決、って話にはならないと思うんですよね。

それに、pH6.5なら、バジルは元気に育ちます。
自分でpHメーターで土を測定して、その土で育てましたから。
ちなみに「元気ないなー」って思ったときに測定するとpH6.0ってことはありまして、そこに苦土石灰を入れてpH6.5ぐらいまで戻すと、元気復活、ってことも起きました。バジルのこの変化がpHの変化によるものと断定はできませんが、少なくとも、バジルは、pH6.5なら元気に育つ、ということはハッキリしています。

 

さらに脱線しますが、色々見ていると、「弱酸性」「弱アルカリ性」などの用語が、ブログによって使い方が違う気がしています。
「化学」の視点から言えば、植物が育つpHは弱酸性から弱アルカリ性までの範囲です。だってpH0から14を扱うのが化学だから。でも園芸や農業の視点から言えば、pH5から8ぐらいしか出てこないから、pH5を強酸性、pH8を強アルカリ性と呼びたくなる気持ちも分かります。なので、言葉に惑わされないよう、「このブログは、pHいくつのことを言っているんだろう?」って読み解く必要があります。

 

前置きが長くなりましたが、そもそも、なぜそんなことが大事なのか、という話。

これは既に、園芸の知識の範囲を若干超えて、植物生理学の領域になるような気がしますが、

まず、バジルの苦手な「酸性土壌」では、何が起きやすいのか、ということから書いていきますと、

色々あるようなのですが、最も考慮すべきなのは、アルミニウムの毒、のようです。植物にとって、アルミニウムイオンは細胞毒で、
しかし、アルミニウムなんて、地球上のどこにでも、たっぷり存在します。

ではなぜ、大丈夫な場合があるのか。

それは、酸性度が弱い土壌や、アルカリ性の土壌では、アルミニウムイオンの溶解度が小さいため、「そこにいるが、溶け出てこない」状態だからです。
一般に、アルミニウムイオンに限らず、金属イオンは、酸性で溶解度が高くなり、アルカリ性で溶解度が低くなります。(一部、酸素との結合が特に強い金属などで例外はありますが)

つまり、酸性土壌による問題というのは、
アルミニウムが溶出してきて、それを植物が吸収してしまう、ということです。
酸性土壌に強い植物は、根にアルミニウムの吸収を防ぐ機構を持っていたり、細胞内に入ってきたアルミニウムイオンをクエン酸やシュウ酸などでキレート化(包む)し無毒化する機構を持っているようです。ちなみにバジルは元々アルカリ土壌出身ですから、その機構を、ほとんど持っていないのでしょう。

酸性土壌による問題についての参考ページ:(論文や研究のページです)
酸性土壌で発現するアルミニウムストレスに植物はどう応答するか
酸性土壌とアルミニウムストレス
アルミニウムストレス
アルミニウム集積植物に関する研究

 

では今度は、アルカリ土壌では、何が起こるのでしょうか?

こちらも、色々あるようですが、アルカリ土壌の問題としてまず考慮すべきなのは、鉄欠乏です。

上に書きましたが、一般に、金属イオンはアルカリ性になるほど溶解度が低くなります。つまり、鉄が「そこにいるが、溶け出てこない」と、吸収も出来ないわけです。
鉄は、葉緑素を作るのに必要な微量元素だそうで、鉄がないと光合成ができないわけです。なお、葉緑素「クロロフィル」の中心には鉄ではなくマグネシウムが存在するので、おそらく鉄は、葉緑素を合成する途中の大事なステップで、酵素の活性中心などとして働いているのでしょう。

アルカリ土壌に強い植物は、鉄が溶解してこない条件でも、根に何らかの機構を持って、鉄を溶解させて吸収することができる、と考えられているようです。

アルカリ土壌による問題についての参考ページ:
微量要素欠乏対策
アルカリ性不良土壌の緑地化研究と鉄イオン吸収メカニズムの解明研究
鉄欠乏ストレス

まあとにかく、
酸性でないと育たない、とか
アルカリ性でないと育たない、とか

定性的に捉えるのではなくて、

植物によって、
酸性の害が出るpHが違う
アルカリ性の害が出るpHが違う
ということで、
育つのに適正なpHの範囲がある、

と、捉えるのが正しいと思います。

そして、バジルの場合、日本の土で、中和でアルカリ性にするのは難しいので、アルカリ側はどこまで耐えられるのか分かりませんが、少なくとも酸性側は、pH6.5だとOK、pH6.0あたりから微妙、ってしきい値が存在するように、経験的には感じています。

趣味のバジルの場合、
まあ、元気に育てばそれでいいや、とか、苦土石灰を入れて調整すればOK、とかって、軽く考えられますが、

植物生理学の研究室のホームページなどを見ていると、世界の土壌には、耕作に適さない土壌がたくさんあって、酸性すぎるとか、アルカリ性すぎるとか、なんですね。
そういう土壌をどう改良するのか、あるいは、そういう土壌でも育つ植物ってどういうものなのか、など、かなり社会的にも重要なテーマなのだと感じました。
研究者の皆さんには、頑張ってほしいです。

ではでは!

「苦土石灰」の粗悪品に注意されたし

バジルの育成にほぼ必須の「苦土石灰」。
土壌の酸性を弱め(アルカリ性にまでは、なかなかなりません)、
重要なミネラル分である「マグネシウム」を補う。

そんな大事な苦土石灰ですが。

先日、粗悪品を見かけてしまいました。

本来、苦土石灰というのは、
炭酸苦土石灰と言いまして、
炭酸カルシウム CaCO3 と、
炭酸マグネシウム MgCO3 との混合物。

一方、園芸用品のお店に売っている「石灰」と名のつく商品は色々あるんですが、その中で最もメジャーなものが、消石灰、です。これは、化学式でCa(OH)2 化学的に正式な名称は「水酸化カルシウム」です。

なお、ブログなので表現できていませんが、化学式内の数字は全部下付き文字で、本来は小さく、下の方に書くのが正式です。

それで、粗悪品を買っても、薬にもならないが、毒にもならないのなら、わざわざ記事にもしないんですが、

間違えて使うとまずいかもしれないので、
書いておくことにしました。

100円ショップにも、園芸用品のコーナーがありますよね?
そこをぶらぶら歩いていたとき、「苦土石灰」と書いてある袋を見つけました。
しかし、今までDIYショップ等で見かけた苦土石灰とは、見た目(粒状とか)がずいぶん違います。

変だなぁと思って、
これは、化学屋さんの習性ですね。
裏側の、成分のところを見てみました。

すると、袋の表には、堂々とデカイ字で「苦土石灰」と書いてあるにもかかわらず、袋の裏には「消石灰」と書いてあったんです。

おそらく、安い消石灰を主成分として、そこにマグネシウム分を含んだ何かを、ちょろっと混ぜて、苦土(=マグネシウム)を含んだ、石灰(この場合は消石灰)として売っていたんだと思います・・・・・が、

が・・・・!!!!!!!

これは許せない!

毒にも薬にもならないのなら、100円ショップだし、大目に見るんですが、

園芸上、消石灰と苦土石灰は、全然使い方が違うんですね。
消石灰は強アルカリ性。
苦土石灰は弱アルカリ性。
間違えて使うと、植物を枯らしてしまうことがあるんですね。

だから、混同するような「偽装」は、許されないと思うんです。

 

苦土石灰は、炭酸塩になっていますので、弱アルカリ性で、かつ、溶解度も低いので、少しずつ溶けて、効いていきます。
したがって、こいつを、バジルをもう育てている真っ最中に、鉢にパラパラとまいても、じんわりと効くので、安全です。

一方で、消石灰は、水酸化物(水酸化物イオン=アルカリそのもの)ですので、強アルカリ性で、かつ、溶解度も比較的高いので、即効性があります。強烈に効きます。
したがって、こいつを、植物の根っこの近くに撒いてしまうと、最悪植物を枯らしてしまうことになるんですね。だから普通は、土作りの段階で混ぜ込んで、混ぜてから二週間ぐらい置いて、それから目的の植物を植える、という段取りを踏みます。

このぐらい、使い方が違うものなんです。

ちなみに、プロの農家なら、劇的に効くが、値段も安い消石灰をうまく使いこなすのも、必要な技術だとは思いますが、趣味の園芸の場合、多少高くても(といっても大した値段じゃない)、酸性土壌の中和にも、マグネシウム補給にも、どっちも苦土石灰を使っておけば、間違いない、と思っています。
苦土石灰なら、間違えて、多少多めに入れてしまっても、弱アルカリ性なので、効果はマイルドで、それで植物が枯れることはまずないでしょうから。(消石灰はやりすぎるとやばい)。

 

で、このぐらい性質が違うものなので、
本来、取り違えのないように注意しなければいけないんですが、

こともあろうに、

弱アルカリの苦土石灰と、
強アルカリで使用に注意が必要な消石灰を、

わざわざ混同させるようなラベルをつけて販売するとは、

マジで、ひどい話です。

ちなみに、その100円ショップとは、
あの有名な、最大手の「ダ◎ソー」です。

安く上げようと思って、
100円ショップで苦土石灰を買おうとしている方は、
良くご注意くださいませ。
もちろん私は、そこでは買わずに、別の店に行って買いました。

ではでは!

ハダニの産卵の瞬間を見てしまいました。

いま、ホーリーバジルが元気に育っているんですが、

今日、ふと見たら、ホーリーバジルに、ハダニがいました。
「あちゃー。また出たかー。」

また薬を撒いて駆除するのも、色々(残留農薬とかを考えちゃうので)面倒だし、
と、考えていて、

せっかくなので、
久しぶりにハダニの写真を撮ってみようと思いました。

写真を撮れば、肉眼では見えない卵も見えるし。
ハダニのいた葉っぱを三枚摘み取り、写真を撮りました。

まず一枚目。

NEX-5R 006trim

ハダニは一匹でしたが、すでに卵がみっつ。
油断も隙もありませんね。

そして、次の葉っぱを観察しようとファインダーをのぞいたとき、かなり決定的な瞬間を見てしまったようなのです。

まずは、これ。
NEX-5R 007trim
明らかにハダニですが、なにか白くて丸いものがついているように見えます。

そして、しばらくダニが歩き回ったあと、同じ場所の写真を撮ったのがこちら。

NEX-5R 014trim
コントラストを上げて、見やすくした関係で、色がちょっと変になっています。

そう、なななんと、さっきの写真は、ハダニの産卵の瞬間だったようなんです。

見たくないもの見ちゃったーーーーーー。

 

そしてさらに、三枚目を見たとき、
もっとがっくり来るものを見てしまいました(まだそれ以上があるのか?って? それが、あるんですよ)

NEX-5R 016trim

↑この赤で囲った部分に、白いカスみたいなものがついていて、なんとなく、卵に感じが似ているけれど、なんか、中身がなくなっているみたい。割れてるし。

で、

NEX-5R 019trim

肉眼ではとても見えないぐらいの、形はハダニ(というか蜘蛛みたい)である極小サイズの虫が、歩き回っていました。

ふ化したてのハダニだorz

というわけで、
ハダニのふ化(瞬間ではないが)も見てしまいました。

ま、あまり気分が良いものではありませんでしたが、
これで、ハダニの成虫だけ指でつぶしたりして、駆除したつもりになっても、あとからあとからハダニが湧いてくる理由が、よく分かりました。

葉っぱにハダニが一匹いたら、
その葉には、卵とか幼虫も、見えないけれどいるに違いない、
そう考えて、葉っぱごと切って捨てるか、
あるいは、卵にも効く薬剤で駆除するか、
そういう話になるのだな、と結論が出ました。

いろいろなウェブサイトを見ていると、
ハダニの駆除法として、上から水をよくかけるとか、
まあ、いい加減なことが書いてありますが、
それはやっぱり、無責任発言だと思いました。

肉眼で見えない、卵までちゃんと駆除できる方法じゃないと、意味がないですからね。それが改めて確認できたのが、今回の観察の、一番の収穫でした。

いろいろ、バジルのキレイな写真なども撮りましたが、
やはり、害虫の生態に迫った、という「有用性」を評価して、
ハダニの産卵の瞬間の写真を、

誠に勝手ながら、今年の、
「バジル育成フォト・オブ・ザ・イヤー」に認定します!!!!

(要するにこのブログの写真の中で、今年一番って意味ですけどね)

ではまた!

好気性細菌と、嫌気性細菌

ちょっと専門的な話なので、別記事にして書いておきます。

好気性細菌と嫌気性細菌。

細菌(バクテリア)には、その性質で分けて、
「好気性細菌」と「嫌気性細菌」がいます。

嫌気性細菌は、典型的にはヘドロの多い下水や、よどんだ沼など、酸素が少なく、有機物などの栄養が多い場所を好む細菌たちの総称です。言葉通り、空気(厳密には酸素)が嫌いな細菌です。「腐敗」というのは基本的に嫌気性細菌がはびこった状態のことです。

嫌気性細菌がはびこると、硫化水素、アンモニア、メタンなどの、還元的なガスが出てきます。こいつらは、基本的に火をつけたら燃えるようなものばかりです、つまり燃料というか、有機物ばかり多くて酸素が少ないから、こういう物質が残るわけです。

一方、好気性細菌は、有機物が少なく、比較的酸素の多い場所で生きる細菌たちです。割とキレイな場所、匂いの少ない場所にいることが多いです。
こいつらも別に、より偉いわけではなく、単に生きるために酸素を利用しているだけです。但し、二酸化炭素と水に分解してくれるので、人間にとっては毒になったり嫌な匂いになったりすることが少ないです。

バジルは、嫌気性細菌がはびこるような土の環境が非常に苦手です。

イネとか、クレソンとか、根っこがびちょびちょでも全然平気な植物は、空気のない環境に強いわけですが、バジルはだめですね。

wikipedia:「好気性生物」「嫌気性生物

シソにハダニ再来です!しかも卵も発見orz

バジルは先日のコガネムシの襲来など、ほのぼのしたイベントはありましたが、それ以外特に問題なく育っています。

問題なのが、シソです。
再び、葉っぱが白く抜けたようになっているあとが見つかりました。
先日のアザミウマの食害のあととは、ちょっと違うようで・・・

ハダニによって白く抜けたシソの葉

裏をめくってみたら、やっぱりいました!ハダニの再来です(怒)

シソの葉裏のハダニ

パッと見たときには、肉眼ではもちろんよく分からなかったのですが、
撮影した写真をよくよく眺めていたら、卵らしきものを発見。

写真を拡大してみたのがこちらです。解説を書き込んであります。

シソの葉裏のハダニ、卵、気孔

「ハダニ 卵」でgoogle画像検索してみると、色々出てきます。
その中でも、BOUJO.netの「ハダニ類」のページの写真が分かりやすいと思いました。

いやー、目で見て分かる、赤いハダニの成虫のそばには、
既に大量の卵があるわけですね。ガクブル・・・
こうして、写真を撮ってみてよく観察してみるとハダニ駆除の難しさがよく分かりますね。

・・・にしても、ああいうサイトに載っているハダニの写真は相当鮮明に写ってますが、いったいどんな機材を使っているのか・・・知りたいところではあります。

今回どんな駆除方法を採ったのか、それは次の記事(今回のハダニ駆除方法は?)で。

苦土石灰を追加しました

今日は、バジルのプランターに苦土石灰をまきました。
この時期、本当にマグネシウム(苦土)不足になっているのか、それは、実は何も確証がないのですが、

経験的には、7月頃に、苦土石灰をまいてみると葉っぱがぐんと緑色になることが多いように感じています。マグネシウムは葉緑素の中心金属イオンですから、これが不足すると葉緑素が作れなくなってしまいます。かるく一握りぐらい補給してあげると、バジルも元気になる・・・気がします。しばらく観察していきます。

なお、うんちゃら石灰、と名の付く肥料が、園芸店やホームセンターに行くと複数売っているのですが、どれが何の役割なのか、分からなくなりやすいですよね。

Yahoo知恵袋のこの記事が正確です。
消石灰と苦土石灰の違いを教えてください。

あと、石灰窒素とか、別のものも含めて回答しているのがこちら。
苦土石灰編ーまちのみどりと園芸の相談Q&A

バジルの葉っぱの緑色が全体的に、少し黄色っぽく、というか薄くなってきて、栄養切れかな、と感じたら、窒素肥料切れか、マグネシウム切れか、そのあたりを疑ってみるといいでしょう。

マグネシウム切れの場合苦土石灰を足し、窒素肥料切れの場合は窒素分の多い肥料を足します・・・が、どっちが不足しているかは、どっちを撒いてみて元気になったかでしか判定できないです。少なくとも趣味の園芸に関していえば。