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私は「優しい嘘」は言いません。

あづまです。こんにちは。

ここ最近、小説を書いているので、こうした意見や考えをノベル・・・いや述べる記事は少なめでしたが、今日はちょっと書いてみます。

優しい嘘はつきません。

数日前に降ってきた言葉です。

私も、前職の研究者仲間も、現職のカウンセラー仲間も、真実に直面する、真実は何かをちゃんと見る、といった姿勢がきちんと出来ている人ばかりだと思います。これは、ありがたいことです。

ただ、世の中には、そういう、きちんと目の前の現実に直面して生きよう、ということの、できていない人、あるいは直面しない人ばかりの人間関係の中で生きている人、などが結構いるのですね。

私わりと、そっちの世界とは縁遠かったもので、あんまり分からなかったわけです。
(まあそれはそれで、幸せなことですが)

闇金ウシジマ君を読んでいると、現実と直面することを避けて、いかに優しい嘘の中に逃げ込んで生きるか、みたいになっている人々が描かれています。

私の記事をしっかり読んで、相談してくれる方の中には、優しい嘘を期待している、つまり現実と直面しないで済むような対応を望んでいる人は、基本、ほぼいないのですが、

私の記事を読んで、というルートではない、別のルートで相談を受けると、話が通じない人、たまにいらっしゃるんですよね。で、なんで通じないのかなぁ、と思っていたんですが、優しい嘘を言ってほしかったんだろうな、ということで腑に落ちたんです。

ですが、今後も、私は、優しい嘘は言いません!

真実と直面しなくていいように、優しい嘘をつくのが美徳、だと思っている人も世の中にはいるようなのですが、私は、そうは思いません。もちろん、状況次第だとは思いますが、何年かに一度、ここ一番というときに言う、という程度なら、まあそれもあるかな、と思いますが、年に何度もあるようだったら、現実と直面しない生き方そのものを、改めた方がいいと思います。

そして、私自身が、そういう、真実と分かっていることを、あえて言わない、というのが極めて苦手なものですから、ほんと、お願いだから、優しい嘘を言ってほしい人は、相談に来ないで下さいね。他を当たって下さい。

逆に、本当に問題になっていることは何なのか、本当に解決するための糸口は何なのか、そこを真剣に見つけて、解決に向かいたい、という方のお力には、なれると思います。

向き不向きがありますんで。

優しくてもね、嘘は苦手です。私はね。

では。

質問の仕方が人生を変える。初級編

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あづまです。こんにちは。

上手に質問してますかー?

質問の仕方が、人生を決める。
まあそういうことを言うコーチやセラピスト、結構多いですよね。

私も基本、そうかな、と思っている方なんですが、ただ、いつも気になることがあります。

それは、他人への質問です。

他人に質問するときの作法というか、他人に質問するときに、うまく行く方法というか、そのあたりを、あまり考えたことがない人が多いのかな、って。

たとえば、彼がコッソリ浮気していた。そして、居所について小さな「ウソ」をついていて、それがあとでバレた、という出来事があったとしますね。

この出来事自体はショックなことですし、気持ちも乱れるでしょう。
(それ自体は、おかしなことではありません)

で、よく、彼に投げかけられる質問が、
「なんでウソをついたの?」

みたいな。

はい、ここで、この質問の良し悪しについて考えてみましょう。

私は、質問を投げるということは、相手に「自由に答える権利を与えること」だと考えています。そのような質問こそが、よい質問だと考えています。

この場面で、彼は「自由に答える権利」をもらったのでしょうか。
おそらく、よほど度量があって、本当に彼について知ろうと思って質問をした女性(そんなにいないと思いますが)以外、

実は「地雷がいっぱい埋まった質問」です。

という可能性が高いですよね。

自由に答える権利を与えるというのは、どういうことかというと、
彼が何かを答えたら、
「そうなんだね」って言って、その答えをちゃんと受け取る、ということです。

「なんでウソをついたの?」
→「君を傷つけたくなかったから」
→「そうなんだね」

「なんでウソをついたの?」
→「いつかちゃんと言おうと思っていた」
→「そうなんだね」

・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・

って、言えないですよね!

そうなんですよ。

私たちは、質問をすべきでないときに、
質問をしていることがあるんです。

では、そういうとき、
本当はどうしたらいいのか。

これは、なかなか高度なコミュニケーションではありますし、私もそういう状況になったとき、急に出来るかといわれると、少々自信がない・・・気がしますが、まあひとつの理想形だと思って聞いて下さい。

大事なことのひとつ目は、
言うべき事があるときは、質問じゃなくて、ちゃんと主張する、ということです。

この場合で言えば、
「そうやって、ごまかされたことで、傷ついたんだよ!」
と、伝える、ということです。

大事なことのふたつ目は、
少し自分の内面で準備する必要があるのですが、
ひと言で言うなら「自問を終わらせる」ということです。

実は「何でウソをついたの?」というのは、自問の言葉なんです。

「なんでウソをつかれたのだろう?」という疑問が、自分の中で生まれて、そしてその問いを何とかしたいと思っている、そういう状態。

本来、自分の中で解決すべき問いを、そのまま相手に垂れ流すから、うまく行かないんですね。自分の中で解決すべき問いは、自分で解決しましょう。

それで、自分で解決するためのコツなのですが、実は、
一段高い視点に立って考えることが必須です。

「なんで嘘ついたんだろう」(と、私の中に疑問が湧いている)

という状況で、

「私にとって『なんで嘘ついたんだろう』という疑問が、なぜ重要なんだろう?」
と、疑問が湧いている状態自体を、さらに高い視点から、こうして問いにするんですね。

・・・なぜそこが重要なんでしょうね?

(人によって多少違いはあるでしょうが、大抵の場合、)それは、彼が私のことを「適当にごまかしておけばいい相手」と思っていたら、言い換えると、彼が私を軽く扱っていい存在と考えていたら、とてもショックだからです。

人によっては、これに似た、少し違う理由が出てくるかもしれません。いずれにしても、何か自分の中に自動的に湧いてくる「疑問」「質問」がある場合、「私にとって、なぜその質問が大事なのだろう?」と、少し高い視点から俯瞰してみると、ぐっと本質に近づきます。

今の例で言えば、私は彼から「適当にあしらっていい相手」「適当にごまかしていい相手」「軽く扱っていい相手」と思われることを、とても怖れていて、だから、「そうじゃないよね?」「そうじゃないよね?」と確認したくなって、

「なんでウソをついたの?」と聞きたくなるわけです。
と、ここまで分かったら、解決策は見えてきましたね。

まず、彼があなたのことをどう思っていようとも、
「私は、自分のことを、決して軽く扱ったりしない」
と、自分で自分を大切にすることを、ちゃんと決めること。
この、自分の中の、心の土台がしっかりしていれば、相手の一挙一動に振り回されにくくなります。

そして、彼に、疑問を投げかけるときも、もっと率直に、
「ウソをつかれるとね、「適当にごまかしておけばいい相手だ」って思われているような気がして、すごく嫌な気分になる。まさかそんなことはないと思うけど、なんでウソをついたの?」

と、言うことが出来ます。

「なんでウソをついたの」みたいな質問が地雷だってことは、なんとなく分かる人は多いと思うんですが、どうしてそれが地雷なのか、ではどうしたらいいのか、については、あまり説明されているのを見たことないですね。

だから、多くの人は、訊くことをやめて、心の中にしまってフタをしてしまう。
まあそれで、その場は荒れないで済むと思います。

でも、ちゃんと、自分にとって大事なポイントはココ(例では自分が適当にあしらっていい相手と思われているか否か)っていうことを、率直に伝えれば、実は、

「なんでウソをついたの?」ってほぼそのまま訊くことだってできるんです。
私を、適当にあしらっていい相手だと思っているのか、大事にしたい相手だと思っているのか、というニュアンスの質問に変わっていますけどね。(もちろん、良い変わり方です)

これでもし彼が「ホントの事なんて別に言う必要ないじゃん」とか「言ったら怒るでしょ?」とか、ちゃんと質問のポイントに対して答えない人だったら、かなりがっかりですが(まあしかし、別れる覚悟は決まるかもしれません)。

 

質問の仕方、初級編と書いた割には難しかったですね。失礼しました。

まあいきなり全部覚えてほしい、という意味ではないので。

私たちって、無自覚に相手に質問していることがあるよね、というお話。
今日はまず、そこに気づくことができれば、一歩前進で、OKです。

ではまた!

私が急ぎのご相談をお断りしている理由。

あづまです。

ときどき、急ぎで「今すぐお願いします」的なご相談の依頼があるのですが、私はそのようなご依頼を、原則お断りしています。

相談の受け方には、色々な考え方がありますから、私のようなやり方が絶対正義だと言うつもりはもちろんありませんが、しかし、大事な意味を込めています。

「苦しいので今すぐ」という気持ちは、分からなくもありません。

但し、私の得意としている問題解決は、現状をしっかりと真っ直ぐに見つめ、本当に変えるべきポイントについて、一度決めたらじっくりと取り組んでいく、

そのような、落ち着いた、長期的な取り組みに関するものです。
夫の浮気が発覚!
なんとかしてほしい!
たすけて!

そういう状況のご相談を、断るのは、一見冷たく見えるかもしれません。
実際、そういう面もあるのかな、とは思います。

但し、私の考えをハッキリ申し上げますと、
そのような状態では、「どうしたいのか?」という基本的な方向すら、自分で言えない状態になります。

「浮気を何とか解決したいのです!」
「夫さんの、浮気を止めさせたいんですね?そこを何とかしたいんですね?」
「はい。お願いします!」

という会話が、成立したとしますね。
実際、よくあると思うんですね。
私のところ以外でも、占い師さんとか、他のカウンセラーさんとか、
こういう会話、よく成立すると思うんです。

でも、実際に取り組んでいくと・・・
夫さんにも、色々メンタルな課題があったりすると、
そこをサポートする側に、妻(つまり相談者)が回ることになります。
すると、相談者は、さらに辛い道を行くことになります。

実はそれは、目的と手段を取り違えているんです。
本当は、
「私が少しでも楽になりたい」←目的
そのために、
「夫の浮気が止んだらいいのではないか?」←手段

となっているんですが、その「手段」が実現するまであまりに長くて辛い道のりなら、違う手段をまず取った方がいいわけです。

ということで、
ほとんどのカウンセラーさんは、なんかアドバイスもどきのことをいいながら、話を聞くだけで終わり、にするんじゃないかな。

一部、叱咤激励系のカウンセラーさんや占い師さんだと、つらいけど前を向け、やるべきことをやれ、的な感じで、夫の浮気を止めるための行動を指導するかもしれない。
(まあ、イバラの道ですね・・・しかし・・・)

さて、話を「急ぎの相談を受けつけていない理由」に戻しますと、
私は、結局、「つらい話を聞くだけ」「傾聴するだけ」のカウンセリングは(それだってとても大事だということは、十分分かっていますが)、私の特色がそれほど出ないと考えています。

いまつらくて、混乱していて、今すぐどうにかしてほしい、となったら、結局、話を聞くぐらいになっちゃうんです。カウンセラー側は。

そして、私よりも、気持ちを受け止めるのがうまいカウンセラーさんは、いくらでもいると思っています。

逆に、
状況を整理して、
客観的にものを見て、
本当に今、やるべきことを(指示されるのではなく)、
本人も落ち着いた心で、きちんと決断して、
そして、解決に向けて進んでいく。

そのサポートをするのなら、多くのカウンセラーさんが世にいる中で、
私は、得意な方だと思っています。
でも、申込条件に、
「今混乱していない人」って書けないですよね?
そもそも、判定しようがないし。

そのための、工夫はいくつかあるのですが、
「今すぐ相談に乗って下さい!」をお断りしている、というのも、
そのひとつです。
辛い気持ちはあるけれど、
少し脇に置いて、
一旦冷静に考えてみよう。

そのような気持ちになって、
単に話を聞いてくれるカウンセラーではなくて、
一緒に問題解決の道を、考えてくれる、

コンサルタント的なカウンセラーを求めている方にこそ、
私のセッションを、利用してほしいと考えています。
というわけで、急ぎの相談は、
お断りしているのです。

といっても当日と翌日をお断りしている程度ですから、
何週間もお待たせしているわけではありません。

ご理解頂けますと幸いです。