あづまです。こんにちは。
上手に質問してますかー?
質問の仕方が、人生を決める。
まあそういうことを言うコーチやセラピスト、結構多いですよね。
私も基本、そうかな、と思っている方なんですが、ただ、いつも気になることがあります。
それは、他人への質問です。
他人に質問するときの作法というか、他人に質問するときに、うまく行く方法というか、そのあたりを、あまり考えたことがない人が多いのかな、って。
たとえば、彼がコッソリ浮気していた。そして、居所について小さな「ウソ」をついていて、それがあとでバレた、という出来事があったとしますね。
この出来事自体はショックなことですし、気持ちも乱れるでしょう。
(それ自体は、おかしなことではありません)
で、よく、彼に投げかけられる質問が、
「なんでウソをついたの?」
みたいな。
はい、ここで、この質問の良し悪しについて考えてみましょう。
私は、質問を投げるということは、相手に「自由に答える権利を与えること」だと考えています。そのような質問こそが、よい質問だと考えています。
この場面で、彼は「自由に答える権利」をもらったのでしょうか。
おそらく、よほど度量があって、本当に彼について知ろうと思って質問をした女性(そんなにいないと思いますが)以外、
実は「地雷がいっぱい埋まった質問」です。
という可能性が高いですよね。
自由に答える権利を与えるというのは、どういうことかというと、
彼が何かを答えたら、
「そうなんだね」って言って、その答えをちゃんと受け取る、ということです。
「なんでウソをついたの?」
→「君を傷つけたくなかったから」
→「そうなんだね」
「なんでウソをついたの?」
→「いつかちゃんと言おうと思っていた」
→「そうなんだね」
・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・
って、言えないですよね!
そうなんですよ。
私たちは、質問をすべきでないときに、
質問をしていることがあるんです。
では、そういうとき、
本当はどうしたらいいのか。
これは、なかなか高度なコミュニケーションではありますし、私もそういう状況になったとき、急に出来るかといわれると、少々自信がない・・・気がしますが、まあひとつの理想形だと思って聞いて下さい。
大事なことのひとつ目は、
言うべき事があるときは、質問じゃなくて、ちゃんと主張する、ということです。
この場合で言えば、
「そうやって、ごまかされたことで、傷ついたんだよ!」
と、伝える、ということです。
大事なことのふたつ目は、
少し自分の内面で準備する必要があるのですが、
ひと言で言うなら「自問を終わらせる」ということです。
実は「何でウソをついたの?」というのは、自問の言葉なんです。
「なんでウソをつかれたのだろう?」という疑問が、自分の中で生まれて、そしてその問いを何とかしたいと思っている、そういう状態。
本来、自分の中で解決すべき問いを、そのまま相手に垂れ流すから、うまく行かないんですね。自分の中で解決すべき問いは、自分で解決しましょう。
それで、自分で解決するためのコツなのですが、実は、
一段高い視点に立って考えることが必須です。
「なんで嘘ついたんだろう」(と、私の中に疑問が湧いている)
という状況で、
「私にとって『なんで嘘ついたんだろう』という疑問が、なぜ重要なんだろう?」
と、疑問が湧いている状態自体を、さらに高い視点から、こうして問いにするんですね。
・・・なぜそこが重要なんでしょうね?
(人によって多少違いはあるでしょうが、大抵の場合、)それは、彼が私のことを「適当にごまかしておけばいい相手」と思っていたら、言い換えると、彼が私を軽く扱っていい存在と考えていたら、とてもショックだからです。
人によっては、これに似た、少し違う理由が出てくるかもしれません。いずれにしても、何か自分の中に自動的に湧いてくる「疑問」「質問」がある場合、「私にとって、なぜその質問が大事なのだろう?」と、少し高い視点から俯瞰してみると、ぐっと本質に近づきます。
今の例で言えば、私は彼から「適当にあしらっていい相手」「適当にごまかしていい相手」「軽く扱っていい相手」と思われることを、とても怖れていて、だから、「そうじゃないよね?」「そうじゃないよね?」と確認したくなって、
「なんでウソをついたの?」と聞きたくなるわけです。
と、ここまで分かったら、解決策は見えてきましたね。
まず、彼があなたのことをどう思っていようとも、
「私は、自分のことを、決して軽く扱ったりしない」
と、自分で自分を大切にすることを、ちゃんと決めること。
この、自分の中の、心の土台がしっかりしていれば、相手の一挙一動に振り回されにくくなります。
そして、彼に、疑問を投げかけるときも、もっと率直に、
「ウソをつかれるとね、「適当にごまかしておけばいい相手だ」って思われているような気がして、すごく嫌な気分になる。まさかそんなことはないと思うけど、なんでウソをついたの?」
と、言うことが出来ます。
「なんでウソをついたの」みたいな質問が地雷だってことは、なんとなく分かる人は多いと思うんですが、どうしてそれが地雷なのか、ではどうしたらいいのか、については、あまり説明されているのを見たことないですね。
だから、多くの人は、訊くことをやめて、心の中にしまってフタをしてしまう。
まあそれで、その場は荒れないで済むと思います。
でも、ちゃんと、自分にとって大事なポイントはココ(例では自分が適当にあしらっていい相手と思われているか否か)っていうことを、率直に伝えれば、実は、
「なんでウソをついたの?」ってほぼそのまま訊くことだってできるんです。
私を、適当にあしらっていい相手だと思っているのか、大事にしたい相手だと思っているのか、というニュアンスの質問に変わっていますけどね。(もちろん、良い変わり方です)
これでもし彼が「ホントの事なんて別に言う必要ないじゃん」とか「言ったら怒るでしょ?」とか、ちゃんと質問のポイントに対して答えない人だったら、かなりがっかりですが(まあしかし、別れる覚悟は決まるかもしれません)。
質問の仕方、初級編と書いた割には難しかったですね。失礼しました。
まあいきなり全部覚えてほしい、という意味ではないので。
私たちって、無自覚に相手に質問していることがあるよね、というお話。
今日はまず、そこに気づくことができれば、一歩前進で、OKです。
ではまた!