夫婦問題」タグアーカイブ

性癖を直す(終)|恋愛ドクターの遺産第2話

第六幕
ゆり子はノートを閉じた。
(私は、みきさんのように「この人」と思い続けられるのだろうか。)ゆり子は思った。自分はみきさんのように、浮気されても相手のことを思い続けるなんてできないような気がした。
はぁ。ため息が漏れた。ゆり子は考えていた。私は本当に、主人のことを愛しているのだろうか。それとも、私にとって利用価値があるから一緒にいたいと思っていただけなのだろうか、と。

ここでゆり子はハッと我に返った。以前なら、このまま自分は本当に愛しているだろうか、ちゃんとできているだろうか、本当に頑張っているだろうか、と自分を責めたり、自分を追い込むような考えがぐるぐるめぐって、どんどん暗くなることがあったが、このノート「恋愛ドクターの遺産」を読むようになって、とくに前回ノートを読んだ後に見た夢の中で「ゆるしのワーク」が起きたからなのか、最近はこうして自分を責めるモードから我に返るのが早くなった。
ほんと、不思議な小説だなぁ。ゆり子は思った。未だに読まれている古典的小説というと夏目漱石の「こころ」と太宰治の「人間失格」が双璧だそうだ。でも、あのような典型的な文学を読むとゆり子は苦しくなった。無理やり自分の内面の「汚いところ」と向き合わされている気がするからだ。文学は「肩の荷を背負わされる小説」、恋愛ドクターの遺産は、「荷物を下ろさせてくれる小説」そんな気がした。

自分を責めすぎても暗くなるだけで、あまりプラスにならないな、そう思い直したゆり子は、今度は、自分が今の夫を選んだ理由について考えをめぐらせていた。
(私はどうして、幸雄さんを選んだのだろう?)

そんな風に考えていて、心に浮かんできたのは、ゆり子もノートの中のみきさんと同じように、年齢は中学校の頃だったが、学校でいじめられたことだった。誰にも言えず、しばらく毎日耐えていた。それに、いじめというのは、真綿で首を絞めるように、じわじわと始まり、気づいたときにはずいぶんダメージを受けているものなのだ。当時、親に相談して、担任も動いてくれて、それで問題は解決に向かったのだが、我慢した期間と、解決まで少し時間がかかったのとで、結局半年ぐらいは、ゆり子はいじめに苦しんだ計算になる。

(私、誰かに守ってほしかったんだ)ゆり子はふと気づいた。そうだ、自分は誰かに守ってほしかった。幸雄さんとの出会いは、大学時代のサークル活動で、だったが、ゆり子が周りのメンバーから、誤解に基づく中傷を受けそうになっていたときに、「証拠もないことで彼女を責めて、お前ら、後で間違いと分かったとき、ちゃんと今言ったことの責任を取るんだろうな?オレは誰が何を言ったか、今全部記憶したぞ。」と言って守ってくれた。そして実際「後で間違いと分かった」のだった。
その一件があって、ゆり子は幸雄さんに心惹かれるようになったのだった。

そのことを思い出したら、両目に熱い涙があふれた。そうだ、私は幸雄さんの強さに惹かれたんだ。守ってくれたから、本当に感謝していたんだ。

ただ、そのことは事実だが、共感力のない夫のおかげで結婚生活が苦しかったのもまた、事実だった。戦う場面ではとても頼りになるけれど、平和な世界の中では、いい話相手になってはくれないのだ。

「やり直した方がいいのかなぁ。でも、続けていく自信、全然ないなぁ。」
ゆり子はつぶやいた。
第二話 終

第三話以降も続きます。
第三話は、結婚できない、という女性の相談です。彼氏がなかなかできない、結婚できない、という問題は、原因が多岐にわたるため、実際の相談でもその「謎解き」に難儀します。謎解き力の低いカウンセラーだと間違った解決策に導いてしまうことも・・・

そんな「難問」を、恋愛ドクターは一体どう解決するのか・・・お楽しみに。

この物語はまぐまぐから配信の無料メールマガジン「女と男の心のヘルスー癒しの心理学」で(少し)先行して配信しています。また独自配信(無料)の「ココヘル+」では物語の裏側、心理学的側面を解説しています。合わせて御覧頂くと、より理解が深まります。登録はいずれもこちらのページから行えます。(無料メルマガですので、すでにお支払いになっている、インターネット接続料金・通信料以外の料金は一切かかりません。)

女と男の心のヘルス(ココヘル)
心のコンサルタント|恋愛セラピスト あづまやすしの
個人セッション: http://bit.ly/2b8aThM
セミナー:    http://bit.ly/nvKmNj
メールマガジン: http://bit.ly/mtvxYW
自習型教材:   http://bit.ly/lZp3b0

性癖を直す(9)下|恋愛ドクターの遺産第2話

なつをが過去の思い出に浸っている間に、みきさんは、質問に答えていた。
「そうですね。実は、私にとって主人は大切な人で、だから今は、こうして取り戻すことが出来て幸せだと感じているのですけど、でも、ここに至るまでは、とてもつらかったです。友達にも色々相談して「なんで別れられないの?」「なんで『浮気はやめて』って言わないの?」と、色々言われました。私の友達は、主人のほくろフェチのことを知らないので、十分状況が分かった上でのアドバイスではないのですが、でも、キッパリ言えない、自分の主張が出来ない、怖くて別れられない、みたいな部分は、私自身の課題だと思います。」

「なるほど。結果的に別れずに夫婦がやり直せていることは、良かったことだけれど、でも、ここに至った理由の中に『ご主人さんが大切だから頑張った』以外の、『キッパリ言えない』『自分の主張が出来ない』『怖くて別れられない』といった、ネガティブな動機、というか・・・一般的な言い方で言うと消去法的な感じ? があったことが、気になっていらっしゃる、ということなのですね?」

「さすが先生。そうなんです。」

少し沈黙があったあと、ドクターは質問した。

「結果オーライ、ではありますよね?」
「はい。」
「ということは、今回の一連の『事件』というか、夫婦問題に関して、何か後悔しているわけではなさそうですね。」
「・・・たぶん、そうだと思います。」

「では、このタイミングで、わざわざ、ご自分の心のクセに取り組もうと思われたのは、どうしてですか? あ、いや、聴き方が分かりにくかったですね。えぇと、ご自分の心のクセに取り組んで、それが良くなったとしますね、そうしたら、生活や夫婦関係、仕事など、実際の生活で、何が良くなると思いますか?」

来た!なつをは思った。多くのカウンセラーは、自分の内面に向き合うのが好きだ。だから、内面に向き合って成長したい、変わりたい、というクライアントが来ると喜んで食いついてしまう。先生は少し違う。以前も、カウンセリングの技法を教わっていたときに、先生からこう言われた。「クライアントの中には、自分の内面的な問題をしっかり分析して、これを治したい、というような相談の仕方をしてくる人がいます。でも、それを鵜呑みにしてはいけません。」「えっ?間違っているからですか?」「いえ、大抵そういう人の分析は、かなり合ってます。」「ではどうして・・・」「それは、自己分析が趣味になってしまっている危険性があるからです。」そう、心理分析が趣味の人につき合うと、ずっと、延々、あんな問題もあった、こんな問題もあった、とやりつづけて行くことになるのだ。「まあ、そうやって趣味の人につき合うことで商売を成り立たせているカウンセラーもいるので、彼らを批判するつもりはないんですけどね。」と先生は言っていた。先生はあくまで、実際の生活の中で、何かが良くなる、ということに責任を持ちたいのだ。

みきさんは、しばらく考えて、こう答えた。「そうですね。友達関係とか、あと、最近少しずつ仕事を始めているのですが、職場の人間関係などで、ハッキリものを言えなくて、言いたい放題言われて、あとで悔しくなることがあります。主人は・・・色々ありましたけど、例のこと以外は、じっくり話を聞いてくれるし、とてもありがたいので・・・」

「なるほど。夫婦関係よりは、それ以外の人間関係で、自己主張ができるようになりたい、そんな方向性ですね。」

「はい。そうです。」

「では、その方向で、一緒にとり組んでいきましょう。よろしくお願いします。」
「よろしくお願いいたします。」

「早速ですが、みきさん、自分の言いたいことを言えない傾向は、いつからですか?」
「小学生の頃は、わりと思ったことを口にする子でした。」
「そうなんですね。」
「はい。あぁ、思い出しました。中学校の頃に、父親が失業して、色々ありまして、その頃から、言えなくなったような気がします。」
「なるほど。」

先生さすがだ、なつをは思った。「(その症状・問題は)いつからですか」と問うのは、原因を探る質問の中でも、基本中の基本だ。そして今回も、もう問題の原因にたどり着いた。話し始めてまだ5分ほどしか経っていない。それでもう原因の当たりがついているのだから、今日も先生の質問の切れ味は最高だ。

(つづく)

性癖を直す(9)上|恋愛ドクターの遺産第2話

第五幕 妻

それから一週間ほど経って・・・

「先生、どうして解決したのに、まいくんの奥さまがいらっしゃるんでしょうか?」
「さぁ。解決したというのは、こちらの勝手な思い込みなのではないでしょうかね。」
「では、何かまだ問題があるということでしょうか。一体何が?」
「なつを君、それはご本人がいらっしゃったときに聞けば済む話です。聞けば済む話を勝手に推測しない!」

また怒られた。なつをは思った。勝手に妄想して、勝手に推測して、ついつい先生に色々質問してしまう。いつもの悪いクセだ。先生のこの落ち着きを、1割でも自分にほしい、そう思った。

「なつを君、そろそろみきさんがいらっしゃいますよ。」
「みきさん・・・えぇと・・・」
「まいくんの奥さまです。」
「あ、そうでした。」

ノックの音がして、みきさんが入ってきた。本名は舞鶴美紀。ドクターは親しげに「みきさん」と呼んでいる。

「こんにちは。」みきさんは小柄で可愛らしい感じの女性だ。服装は全体的に地味だ。ダウンの入ったコート、というかジャケットを着ているが、落ち着いた茶系の色なので、街ですれ違っても、とくに記憶には残らないだろう。
コートを脱いで、壁のハンガーに掛けた瞬間、その印象は大きく変わった。胸の大きく開いた服を着ているのだ。冬でも鎖骨が見えるようにしているのだろうか。なつをはついそんなことを思ってしまった。

ドクターとみきさんが着席して、セッションが始まった。

「みきさん、本日はご相談ありがとうございます。」
「こちらこそ、よろしくお願いいたします。」

「今日こうして、ここにいらっしゃって、この時間を使って頂いたことで、何がどうなったら、今日は相談に来た甲斐があったな、と思いますか?」

これはスターティングクエスチョンだ。なつをは思った。セッションの始めに、今日の終わりにどうなっていたいのか・・・これを「ゴール」と呼ぶのだが・・・、それを問うことで、お互いに無駄な時間を使うことなく、有意義なセッションを行うことが出来る。これは、カウンセリング、とくに解決志向ブリーフセラピーという短期療法の教科書には必ず書いてある技法だ。でも・・・なつをは以前、先生に質問したことがある「セッションの方向性をきちんと決めるために、スターティングクエスチョンをするんですよね?」と。

先生の回答はこうだった。「まあ、教科書的にはそうです。なつを君も、始めのうちはそういう目的でスターティングクエスチョンを使って下さい。」と。なつをが「では先生は今は違うんですか?」と尋ねたら、「そうですね。今は少し違うかもしれません。なんと言うか、儀式ですよ、儀式。白衣を着ると気持ちがシャキッとするでしょう?そういうのと同じ。この質問をすると、さあ今からベストのセッションをするぞ、というモードに入るんです。そう、スポーツ選手でも毎回同じ動作をする人、いるでしょう?そういうのと同じですよ。」ベテランは言うことが違う、となつをは思ったものだった。

(づづく)

性癖を直す(4)下|恋愛ドクターの遺産第2話

休憩時間は、皆、無言だった。なつをが持ってきた温かい麦茶をすする音だけが聞こえていた。
休憩後、再びセッションが始まった。ここでなつをは、なぜ休憩を挟んだのか、その意味がよく分かった。やはり先生はクライアントの負担を考えたのだ。

「あの、先ほどのお話の中で思ったんですが、ほくろのある女性を『好き』というのとは、何か違うな・・・と感じたんですよね・・・」

「えぇ、言われてみるとそうかもしれません。ステキだな、好きだな、という感覚とは、確かに違っています。なんと言うか・・・引き込まれる、吸い込まれる、あ、そうそう、視界が狭くなる感じもあります。」
「へぇ、そこに引き込まれて、吸い込まれて、視界が狭くなる・・・と。」
「はい。」

まいくんは、しばらく天井の方に目を向けていた。そして、こう言った。
「カミサンと出会ったときも、少しだけそういう感覚がありました。今関係を持って・・・いや、今はもう別れているんですが・・・その女性との時は、この感覚です。かなり吸い込まれる感じでした。」

「何か気になりますね、その感覚。」

続きを読む

恋愛ドクターの遺産(7)サンドバッグの結論3

「なるほど・・・奥さまも、感情的になるのを抑えられない自分自身を、自己嫌悪されていたのですね。」
「そのようでした。でも、そうやって話を聞いていたら、突然抱きつかれたんですわ。」

「おぉ!それはおめでとうございます。」

なんて脳天気なんだ、となつをは思った。奥さんが苦しんでるのに、抱きつかれておめでとう、って。
しかし、こばやんには響いたようだ。

「そうなんです!ありがとうございます!」

「それで、奥さまは何て?」
「泣きながら、『もう一度やり直したい。』て。」

「そうですか。それはよかったですね。」
ドクターは握手の形に、右手を差し出した。こばやんもその手を握り、ふたりで固く握手を交わした。
なんか、男同士のノリだな、となつをは思った。女性からすると、まだ完全に解決していないのに、ちょっと喜ぶのが早すぎるし、ノリが軽すぎると感じるが、一方で、うらやましくもあった。

「でも先生、これでスタートラインだと思っているんですが。」
「まあそうですね。希望の人生への、スタートラインですね。」
ふたりはわはは、と笑った。

続きを読む

恋愛ドクターの遺産(7)サンドバッグの結論2

次のこばやんのセッションは、劇的だった。

「先生、報告があります!」こばやんが開口一番、これまでで一番大きな声を出して言った。
「どうしました?」ドクターはいつも通りの調子だ。
「カミサンが帰ってきました!やり直そう、いうことになってます!」
「おー、それはおめでとうございます・・・というか、多分色々あったと思うんですが・・・頑張りましたね。」
「えぇ、ほぼ先生の予言通りでした。」
予言通り、と言われて、ドクターは少し得意げな表情うかべた。
しかし、すぐに優しげな表情に変わって、こう続けた。
「常に、現場で頑張る人が一番大変です。こばやん、これは、あなたが起こした奇跡ですし、あなたの成果です。胸を張って、人生の貴重な「武勇伝」にできます・・・あ、言い過ぎですかね?」
こばやんとドクターはふたりでわはは、と笑った。

「でも先生、ようやく再びスタートラインに立ったぐらいじゃないかと思うのですが。」こばやんが真顔に戻って言った。
「そうですね。でもまずは、ちゃんとスタートラインに戻って、再出発の準備が出来たことを喜びましょうよ。」
「賛成。」
「何が効果的でした?ちょっとその、成功の秘訣を教えてくださいよ!」
先生は無邪気な子どものように、興味津々、という雰囲気で尋ね始めた。

なつをは以前、先生のこの、「興味津々モード」について質問したことがある。先生はときどき、子どもみたいに興味津々で色々質問をすることがあるけれど、それは、興味本位なのか、それとも演技なのか、と。先生の答えはこうだった。まあ、ある程度自分が興味を持つ範囲をセッションの時には決めている、と。クライアントの問題解決に役立つことに興味を持つように、自分自身を持っていく、とかそんな感じだった。ということは、ある意味演技とも言えるのかな、となつをは解釈していたのだが、こうして無邪気に尋ねる先生を見ていると、とても演技には見えなかった。

(これを天職というのかもしれない・・・)
なつをはそう思った。

こばやんは、しばらく考えて、こう答えた。
「いや、ほんま、先生に言われた通りですわ。サンドバッグになる、いうイメージを持て、て言わはったんで、その通りにしました。」
「やってみて、何か気づいたことはありましたか?」
「そうですね。今までは、自分が責められてる、自分が悪いと言われてる、と、そこしか考えられへんかったんです。せやけど、サンドバッグになってカミサンの話を聞いてみたら、なんだか、怒っている、私を責めているというより、救いを求めているように見えたんです。」
ドクターは深く二度うなずいた。

「そうですか。」
あぁ、もう、卒業だな、となつをは思った。目の鋭さが消えていたからだ。先生が「これから解決してやるぞ」と、心の腕まくりをしているときは・・・「心の腕まくり」とは本人が時々実際に使う言葉だ・・・優しい口調、優しい表情をしているときでも、独特の鋭い眼光がある。心の奥底まで見透かすような、洞察眼だ。でも今の先生は、本当にリラックスしているように見えた。

「たぶん、もう解決に向かっていくとは思うのですが。」ドクターは続けた。
「念のため、より確実にするための行動課題を提案させて頂きたいんですが。」

「いいですよ。でも、その前に、ええ話ですんで、ぜひ先生にも聞いて頂きたいんです。」
「それは失礼しました。ぜひどうぞ。お願いします。」

「実はカミサンから、こんなことを言われたんですわ。『私は子供時代から、不安で、私を愛してくれる人はいない、と感じて育った。でもゆうさん(こばやんは奥さまからそう呼ばれている)と出会って変わった。でも、仕事が忙しくなったりして、どうしても「ゆうさんも私を見放すのか!」って想いが強くなって、家で一人で考えていると、どんどんそう考えていって、自分でも止めようがなくなってしまった。ゆうさんに当たるのはお門違いって分かっていても、止められなかった。ゆうさんが怒鳴ったとき、もうあとは絶望しかない、私の人生は、って思ってしまった。こんな自分が嫌いだ。』と、こんな感じの話でした。」

「なるほど・・・奥さまも、感情的になるのを抑えられない自分自身を、自己嫌悪されていたのですね。」
「そのようでした。でも、そうやって話を聞いていたら、突然抱きつかれたんですわ。」

「おぉ!それはおめでとうございます。」

なんて脳天気なんだ、となつをは思った。奥さんが苦しんでるのに、抱きつかれておめでとう、って。
しかし、こばやんには響いたようだ。

(つづく)

「教えて!浮気の治し方」Q&A集(受付締切)

azuma-face200あづまです。

「教えて!浮気の治し方」と題しまして、
11/20に広島市内でセミナーを行う予定なのですが、
連動企画として、浮気問題の解決方法に関する質問を募集します。(質問多数のため、11/14に締め切りました。ご了承下さいませ。)

質問を出してくださった方には、
回答集「教えて!浮気の治し方」Q&A集を差し上げます。

このPDF小冊子は、
まず、皆さまからの質問を集めまして、
(似た質問はまとめさせて頂くこともございます)

原則、一問一答形式で、質問に答えていきます。

ところで、質問を集めると、大抵
質問の仕方がうまい人と、ど下手な人に分かれますね。

上手な質問というのは、
自分がそこから一歩踏み出すきっかけになるポイントについて、
ちゃんと質問している、そんな質問のことです。

たとえば、状況として、結婚5年、夫は浮気をしているようだ。
まあ、細かい状況は省きますが、直接突き付けていない段階だとします。
(質問者は浮気をされた側、という設定です)

ここで、下手な質問というのは、こういうものです。
「男性はどうして浮気をするのでしょうか」
うん、それを知って、目の前の問題に、どう役立つのでしょうか?

ほかにも、
「浮気をやめさせるにはどうしたらよいのでしょうか」
上の質問よりは、だいぶマシですが、一般論しか答えは返ってこないですよね?

そうするとね、今度は、一般論じゃなくて、自分の状況に合わせた
答えを、相手に全部考えさせようとして、(つまり自分で考えることを放棄して)
「いま、こんな状況で、先日はああで、その前の週はこうで、浮気があったと
思われる日の夫の態度はどうで、あーして、こーして、・・・・」

予め言っておきますが、長文の質問は、私、読みませんから。
「あー、この人、自分で考えてないんだなー」というところだけ、受け取ります。
で、「あなたはどうしたいんですか?まずそこを決めて下さい。」
みたいな回答になるわけです。

長文の質問→あなたはどうしたいんですか?という回答
(ほぼ確定ですから)

では、どういう質問が、解決に一歩近づくための答えを引き出せる
質問、言い換えると「良い質問」なのか?

それは、主体性のある自分が、文の中に表現されている質問です。

少し具体的に、例を挙げて書いてみます。

まず、自分で、どう解決しようとしたのか、
自分で取り組んでみたところまでを、簡潔に書きます。
そして、どこで行き詰まっているのか。それも書きます。
行き詰まりと関係している「気持ち」も言葉に出来ると、パーフェクトです。

「夫の浮気問題には、おいしい食事を作って、毎日笑顔で過ごす、
それが一番です、と、あるサイトで読んだことがあって、
それをここ3か月ほど実践してきました。
でも、違和感があります。夫は罪悪感なく浮気しているように
思えるのです。上の方法って、妻が不機嫌オーラを出していて、
それで夫が外に安らぎを求めて浮気しているようなときに
有効なのではないですか? うちは・・・十分ではなかったかも
しれないけど、家の中は穏やかだったと思います。

次の行動として、やっぱり突き付けるかどうか、そこで迷って
います。でも、このまま、毎日苦しい気持ちでずっと過ごすのは
無理だと思います。」

問題に対して、自分は、どう考えたのか。
そして、解決のために、どんな行動をしてみたのか。
あるいは、どんな行動が、やろうと思ったけどできなかったのか。

つまり、問題解決の当事者であり、責任者である自分が、
文章の中に、表現されていますよね? そこに自分がいるの、ちゃんと。

上の方の質問を見返してみて下さい。
そこに、自分がいないでしょ?

一般論を質問していたり(そもそも自分がいない)、
自分の判断を放棄していたり(「主体的な自分」がいない)、

自分がどう考えて、
どう行動して、
そして、
どこで、行き詰まったのか。
(行き詰まりは、恥ではありません。難しい問題は、壁に当たることなんて、よくあります)

そんな風に、問題を何とか解決しようと奮闘している、
自分自身が、質問の中に表現されている。

あづまは、
「質問文の中に、自分がいる」と言っていますが、

そういう質問が、いい質問です。

もちろん、いい質問以外、回答しませんよ、ということではありません。
どの質問にも、答えられる範囲で、真剣に答えようと思っています。

でもね。
質問がズレていると、答えもぶれるんです。

せっかく質問したのなら、
何か、解決に役立つ答えを得たいですよね?

ぜひ、質問文の中に、主体的な自分自身を表現して下さいね。

 

さて、この企画ですが、
本来、「自分が浮気してしまう」人の浮気衝動を、
どう、自分自身で、手なずけていくのか。

セミナーのテーマが、そっち方向なので、
浮気衝動のコントロールで悩んでいるご本人様からの質問を、
優先的に扱います。

どの質問も、大事に扱う予定ではありますが、
浮気衝動のコントロールで悩んでいる本人からの質問、
浮気症のご本人からのご質問は、

より、紙面を割いて、しっかり扱いたいと考えています。

もちろん、いま、パートナーが浮気をしていて、
浮気衝動のコントロールのポイントを知りたい、
そして、パートナーという立場から、実践できることを知りたい。
(つまり、浮気された側からの解決策を知りたい)

という方向のご質問も、歓迎いたします。

関連記事が今回のセミナーの共催者 武田宏美さん(と夫さん)の
Facebookにも上がっています。ページはこちら

質問は、このブログのコメントには書かないで下さい。
ルールを守らない人への回答はいたしません。

質問文は、専用フォームを用意してありますので、
そのフォームから、お願いします。

また、そのときに入力されたメールアドレスに、Q&A集が完成したときに、
お届け(PDFファイルです)しますので、メールが届くようにしておいて下さい。

質問の受付締切ですが、講座の前には締め切ってまとめに入りたいので、11/16頃に一旦締め切る予定でいます。大変多くの質問を頂き、私も必要な情報は得ましたし、回答できる限界を超えそうなので11/14に締め切らせて頂きました。質問を寄せて下さった皆さま、ありがとうございます。

「教えて!浮気の治し方」セミナー@広島、はこちら。

愛とロマンスが広がるーワークショップ ソッコー満席に。

あづまです。

愛とロマンスが広がる! 飽きないパートナーシップを手に入れる方法 ミニワークショップ@広島

広島初開催ということで、色々心配もしていたのですが、過去最速かという勢いで売り切れました。これまたびっくりですね。

これであとは、(やりたい内容の概要はもう決まっていますが)細かい講座内容の詰め作業ですね。いい講座にするために、がんばります。

広島行きは楽しみになってきました♪

ではでは!

愛とロマンスが広がる!飽きないパートナーシップを手に入れる方法 ミニワークショップ

来る8/9(火) 広島でセミナーをやります。

題して、
「愛とロマンスが広がる! 飽きないパートナーシップを手に入れる方法」
ミニワークショップ。

「飽きない」の「あき」と広島の「安芸」が実はかけ言葉になっているという工夫を入れたタイトルになっている、というのはきっと地味すぎて誰も気づいてくれないので、自分で言ってみました(笑)

今までも開催してきて、好評を頂いております、三部構成のミニワークショップ。
第一部が知識、第二部が設問に応じて自分で考えたりちょっとしたミニワークを行って、知識を自分事に落とし込むパート、そして、第三部ではオープンカウンセリング形式で、具体的な悩みを扱います。これでさらに、知識という骨格に、血肉が付くことになるでしょう。

カップル参加はお得になっています。

詳しくは、こちらのページを御覧ください。

ではでは!

ESさんご相談:パートナーが殻にこもってしまう。どうすれば?

心のコンサルタント あづまです。
こんにちは。

今日は、ESさんからのご相談、「パートナーが殻にこもってしまう」を取り上げます。
ESさんの夫さんは、基本的には優しい夫。でも、ときどき、殻にこもってしまうことがあり、そのときに、ESさんは、不安で居ても立ってもいられなくなってしまうことがある、とのこと。

そんな悩みに、あづまがズバッとお答えします。

続きを読む