心理学」カテゴリーアーカイブ

人間関係の心理学、動機づけ、行動原理など、生活に役立つ心理学の知識をご紹介。

文系と理系では「エゴ」の捉え方が違う、という仮説

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Photo by Yasushi Azuma

あづまです。

実は私、
エゴを見つめろとか、自分の醜いところと向き合わねばとか、
そういう「カウンセラー系の人が言いそうな表現」に、
かなりの違和感を持っていたんですね(今でも)。

で、なぜそう感じるのか少し分かってきたので、ここで書こうと思います。

始めにお断りしておきますが、エゴが自分勝手で、とか、何かの基準を持ってきてそれと照らしたときに「醜い」という評価になることとか、そこに違和感を持っているのではありません。そうではなくて、「なんでそんなこと、わざわざ声を大にして」(あるいは文字を大にして)言わなきゃいけないの? という違和感の方です。

ここで仮説:文系と理系では、そもそも「エゴ」の捉え方が違うのではないか?

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年賀状を見ながら考えたこと

あけましておめでとうございます。
あづまです。今年もよろしくお願いします。

年賀状を見ながら、思ったことがあります。
それは、みなさん、夫婦の関係性も、価値観も、生き方も、取り組んでいるテーマも、それぞれ違うんだなぁということ。

毎年、家族写真を送ってくる人もいれば、
毎年、趣味の風景写真を送ってくる人もいる。

そういえばあの人は結婚した当初、女性って面倒くさい的なことを言ってたなぁとか、懐かしく思い出したり・・・

それでふと考えたことを記事にしてみます。

自分と自分が生活したらどうなるのか。
私は何度も考えてみたことがあります。

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美人・優等生・セレブは試練

こんにちは、あづまです。

最近よく考えるのが、
・美人(目立つ顔)
・優等生(できる人)
・セレブ(親が有名など)

による課題、です。

これらはどれも、アッパークラス的悩み、とも言えるでしょうか。
普通の基準で言ったら、うらやましい側の人です。いい方のグループ。

でも、こちら側には、こちら側特有の悩みがあるわけです。
決して、何の代償もなくタダで、いい立場が手に入っているわけではない。そしてしかも、そのことをあまり理解してもらえないんですね。

たとえば、A子さんが、私が定義する「美人」だったとして、
男性受けが良く、結構色々な男性から声をかけられる、出会いは豊富。
という状況があったとしますね。

ここで、私が定義する「美人」というのは「顔の印象が強く、かつ、良い悪いで言えば「良い」方に見られる」という意味です。
すると、相手が「中身よりも顔の印象で」判断して近づいてくることが、とても多くなります。相手が「ファンタジーを抱いてこちらを見る」という言い方を私は好きでよくします。

「美人」は大きく分けると「冷たい印象」と「何でも受け入れてくれそう」の二極に別れるのですが、相手が勝手にどっちかの印象を持ってしまう、ということなんですね。美人だとその先入観が増幅されるんです。

その結果、別に虐待されたりいじめられたりと言った問題が、それで起きるわけではないので、神経症的な病気の原因になるかと言えば、基本的にないと私は考えています。
ですが、このことが、恋愛に及ぼす影響は、確実にあると考えています。端的に言えば出会いの「質」が落ちるんです。以前あるクライアントさんが「ムダモテ」とおっしゃってました。

しかも、そのことを同性の友達に言っても「イヤミ」と受け取られて、あまり真剣に取り合ってもらえないことも多いので、いつしか、その悩みは、なかったことにして、心の奥底に封印してしまったりするんですが、その苦しさ、話してほしいと思っています。

なんか、自分のことのように、涙出てくるんですよね、このパターンの悩みを持っている人を見ると。

私は見ての通り(?)イケメンではないので、そういう意味でのストレスはなかったですが、小学校の時は学校で一番ぐらい勉強は出来たので、似たカテゴリーである「優等生ストレス」はイヤというほど経験しましたね。相談もあんまりできないです。「イヤミ」と取られる危険性がつねにありますのでね。

まあそういうこともあり、アッパークラスに入ってしまうがために生じるストレス・悩みの受け皿が、足りないと常々考えていまして、そういう相談を積極的に受けたいと考えているんですね。

日本の小学校でも、できない子のことを差別してはいけない、とは言われるけれど、できる子特有の悩みや課題についてみんな理解しようという働きかけは、聞いたことがないです。美人の女性との接し方なんて、学校で先生が言うことすらタブーな空気があります。

美人・優等生・セレブは、
プラスの面も、もちろんあるし、生かしようによっては人生を大きく拓いていく力にもなるけれど、エンジンパワーのある車はスピンしやすいように、それなりのドラテク(人生の舵取り力)が求められるわけです。

 

頑張れ、美人・優等生・セレブの皆さん!

私は応援しています!

「なぜ私は嫌われるのか?」に答える

特定のどなたかの相談ではないのですが、よくある悩み、
「なぜ私は嫌われるのか」について答えています。

パー­­ソナルコンサルタント­|恋愛セラピスト あづまは、多くの人が想定しがちな「『嫌われた』というネガティブな出来事に意識を向けすぎ」という原因推定は、「間違いではないが、それに限定してしまうのは問題」と語ります。

本当に考えるべきことは・・・

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氏か育ちか。偏らないものの見方の大切さ

対人関係(恋愛も含む)で、
いつも特定のタイプの相手を引き寄せているとか、
いつも同じような展開を作って、関係をこわしてしまうとか、
好きな人からは好かれず、どうでもいい人から好かれるとか、

何か、うまく行かないパターンを持っていて、
そのパターンが、どうも自分に帰属しているな、
(=自分はそのパターンを繰り返していて、相手は自分と別れたあと、意外とうまく行っている、としたら自分要因が大きい可能性が高いです)

そんな状況があるとき、
おそらく、うまく行かない原因は、自分の中にあります。

私、ごまかしは嫌いなので、ハッキリ言ってしまいますが、やっぱり自分に原因があるときってのは、あるんです。

但し、そこから先、一体自分の何が原因なのかということになると、結論を出すのは、そう簡単ではないですね。

私たちはついつい、目立つところにある原因に飛びついてしまいがちですが、

(目立つところというのは、直前に何か一言言って関係をこわしてしまったら「あの一言がいけなかった!」と反応したり、たまたま本屋で見た本の中に「愛着障害」と書いてあったので「私は愛着障害なんだ!」と反応してしまったりと・・・要するに印象の強いものを原因だと判断してしまうということです。)

私が問題の原因を推測するときには、
ざっくり大きく分けて、以下の6つのどれに当たるのか、
そこから考え始めることがあります。

(1)トラウマ(ハートブレイク)
これを想定するのはセラピーの基本。何かショックなことがあって、傷ついて、もう二度とそんな思いをしたくないので、似た状況がやってくると極端な感情的反応が出る。
しかし、純粋に「トラウマ的反応だけが原因」というパターンが成立する条件が意外と狭く、「1本人の精神的成熟度がそこそこある」「2その出来事が起きるまでは、安定して、安心して生活していた」「3トラウマになる、強烈な出来事が起きた」「4その後、その感情を封印してしまった(話す機会がなかった)」の全てを満たしている必要があります。なかなかないんですよね。(相談経験上、たまにはあります)

(2)愛情飢餓
トラウマが強烈な負の感情を抱えてフタしてしまって・・・という課題で、たとえるなら毒を飲んでしまった的な問題なのに対してこちらは、ほしい関わりが「もらえなかった」という「心の栄養失調」的な問題です。相談経験上、このテーマが中心課題のことは、比較的多いです。

(3)偏った信念
「男は必ず裏切る」「結婚するなら絶対公務員」という他者や状況に関する偏った信念もありますし、「私は常に嫌われる」「私は物事を必ず途中で失敗する」など、自分自身に関する偏った信念(セルフイメージ)もあります。
こうした、偏った信念を持ってしまっていることは、比較的多いです。いや、生きている限り私たちは偏った信念から自由にはなれないと言っても良いでしょう。そのぐらい、人間は偏った信念をいっぱい持っているものではあります。
但し、相談経験上、偏った信念が中心課題・最重要課題になっていることは、それほど多くないです。というのも、次項で述べるように未解決の感情にフタをするために、偏った信念で防衛しているケースが結構多いからです。その場合、信念を直そうというアプローチは徒労に終わりやすく、むしろ未解決の感情を解消する取り組みの方が有効です。

(4)未解決の感情(未完の仕事)
未解決の感情というのは負の感情が解消されていないという意味では、「トラウマ」と似ています。子供の頃、親が(何らかの理由で)弟だけを可愛がっていたとします。
そういう体験をしたときに、私たちは「悲しい思い」を持ちます。同時に、その状況を理解し、受け入れるために「理由付け」をすることがあります。たとえば「私は可愛くないんだ(だから仕方ない)」など。(←偏った信念のできあがり)
こういう場合、信念の方を治すのではなく、自分以外の兄弟姉妹ばかり可愛がっているという状況に対して「悲しい!」「腹立たしい!」という感情をちゃんと感じて表現すること、つまり「未解決の感情を解決する」ことの方が心の課題の解決のためには、重要です。

(5)個性(うまれつき)
ここまでで挙げた原因の全てを考慮しても説明がつかないとき、私は、個性の問題について考えます。
「トラウマ的経験はないけれど、生まれつき感情が繊細で、男性に対して怖いという想いを持ちやすい」とか、
「愛情飢餓の経験は、どう考えてもなくて、家族も仲良かったし、温かい雰囲気の食卓もあったし、親にも大切にされた。でも、寂しいと感じやすく、恋愛となると依存しやすい私」とか、
「よく『自立している』と言われるが、子供の頃から『感情』より『思考』優先の性格で、気持ちを感じることより、「何が起こったのだろう?」「なぜそうなったのだろう?」と物事を理解する傾向が強く、大人になった今でも、そういう傾向は続いていて、ときどき『冷たい』とか言われる。」とか、
そういった、「生まれつき○○である」「三つ子の魂百まで的に、△△である」みたいな要因を持っている、という課題のありようのことです。

(6)習慣
この区分けは、少し他の区分けと違う意味合いがあります。トラウマ的、愛情飢餓的、偏った信念的、未解決の感情的、課題があったとき、その大きな原因となった体験が、子供時代には「ない」という場合がこれに当てはまります。
典型的には、たとえば・・・自分の恋愛依存的な症状で困っている女性がいたとします。幼少期の家庭環境はどう考えてもよい環境で、学校も楽しく行っていて、大きなトラウマ的出来事もなく生きてきた。但し、大学に入ってからひとり暮らしが始まり、ひとり暮らし歴が長くなるにつれ、次第次第に「寂しさから恋愛相手に依存する」パターンが悪化していった。なんてケース。

(番外)本人の問題ではない
このコラムの主旨は、「自分に原因があるとき」その原因をさらにどう分析していくべきか、ということなので、番外としましたが、
たとえば十代で(まだ人を見る目も十分でない未熟な自分が勢いで)結婚したけれど、夫はインナーチャイルド的課題の大きい、典型的な浮気症で、浮気を繰り返している。という場合、これは正直、本人(妻)の問題ではないので、妻が自分を変える努力をしても、効果は限定的です。相手の問題なんですね。相手はそう簡単に変えられないというのを前提として、「私はどう行動していくか」という話になるわけです。

(1)トラウマ(ハートブレイク)
(2)愛情飢餓
(3)偏った信念
(4)未解決の感情(未完の仕事)
(5)個性(うまれつき)
(6)習慣
(番外)本人の問題ではない

まあ、ざっと分類しただけで、原因のパターンは、このぐらいはあるわけです。当然、それぞれ取り組み方も違うので、原因分析を外してしまうと、努力したけれどなかなか解決しない、というパターンにはまってしまいかねません。

ですので、私はお話を伺うときに、何が原因かを想定すると同時に「本当にその原因だと結論づけていいのか?」ということをかなり何度も何度も自問します。それでも、完全には確信を持てないこともありますし(そういう場合は「ここまでは分かったが、ここから先は結論を出せない」と正直に言います)、きっと、間違っていることもあるでしょう。

相談業をしている人は、色々なこだわりポイントがあると思います。
「気持ちを受け止めることを何より大切にしている」というセラピストは結構多いと思います。

私のこだわりポイントはこうです。

「あづまさんは、決して共感力が高いわけでもなく、(←努力はしてます)
行動課題も、難しいこと言うし (←言わないように努力はしてます)
セッションはなかなか、大変だったけど、
分析は、確かに全部当たってたなぁ

そう言われたいと思っています。
もちろん、他の要素も、良かったと言ってもらえたら、そりゃすばらしいけれど、他を全部捨てて、最後に一個だけ、残すポイントがあるとしたら、

分析は、全部当たってたなぁ

ですね。

ではまた!

迷って決められないとき、本当の課題は何?

あづまです。こんにちは。

迷って決められなくなったとき、
本当の課題は何か。

もちろん、ケースバイケースで違っている部分もあるでしょうが・・・
一般的に言えることもあるんです。

そのポイントとは、

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「ゆるす」にはみっつの意味がある。

あづまです。こんにちは。

今日は、「ゆるす」について考えてみたいと思います。
私の相談経験では、「夫の浮気を『ゆるす』ことができません。」といった文脈でよくでてきます。

思うに、日本語での「ゆるす」には三つの意味があると思うんですね。
そのみっつを混同してしまうと、ゆるせなくなってしまったり、ゆるすのではなく「ゆるく」なってしまったりと、望ましくない結果につながってしまうことがあります。

そこで今日は、ゆるすについてお話しします。

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感情コントロールレベルって?

あづまです。こんにちは。

今日は、感情コントロールレベルについてお伝えしようと思います。
「感情コントロール」と聞くと、「どう我慢するか」という話をすぐ思い浮かべるかもしれませんが、それは私の推奨する「コントロール」ではありません。

では、どういうことなのか。
詳細は動画を御覧ください。

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未知の世界に一歩踏み出す決断力

慣れ親しんだ世界から、未知の世界へ。やりなれた行動から、初体験の行動へ。成長とは­未知の世界へ踏み出す勇気のこと。パーソナルコンサルタント­|恋愛セラピスト あづまが、未知の世界に一歩踏み出す決断力はどうやって養うのか動画で解説してい­ます。

ポイントは、今感じていない、潜在意識下の感情。
感情をしっかり味わえば、一歩前に進むエネルギーが湧いてくるのです。

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人生の岐路で何を重視して道を選ぶべきか?

自分が受け止められないような、すぐには受け入れられないような、人生上の大事件に遭遇し、そこからどうやって道を決めていくのか。

そのような「人生の岐路」に立たされたとき、何を重視して、これからの行動を選択していくべきなのでしょうか?

パーソナルコンサルタント|恋愛セラピスト あづまやすしが、
(1)自分の感情
(2)長期的に見たよい結果
(3)現状維持(混乱を避ける)
の3点を挙げて、ポイントを説明しています。

詳しくは動画を御覧ください。

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