バジル育成で、
初心者から中級者への関門と言えるのが「摘芯(摘心)」です。
摘芯というのは、バジルの中心(先端)の芽を摘み取って、脇芽が育つようにする、という手入れのことです。
さて今日も、花芽になりそうな、怪しい芽を発見。
で、こいつを「摘芯」するわけですが…
そもそも、脇芽ってのはどれのこと?って話から。
同じ部分を横から見たのがこれ。
まあ文字通りって感じですが、脇に芽がふたつありますね。これが脇芽です。
このちっちゃい芽が育つのかって話ですが、実はこの中心の芽も既に、一度摘芯して育った脇芽が大きくなったものなんですね。だからちょっと斜め向いているんです。
そう、バジルとは、摘芯するごとに、枝が2倍2倍と増えていく植物なんです。数学の世界じゃないので、無限に増えるって訳にはいかず、土や根の限界があります。限界になってくると、葉っぱが全体に小ぶりになってくるんです。
話を戻しますと、では、真ん中の芽をどうやって摘むのか、って話ですが、
二種類のやり方を推奨します。
ひとつめは、王道のやり方です。手で摘む。
まず、こんな風に葉っぱをつまみます。
美しくない指ですみません(笑)
このとき、裏なので見づらいですが、ちょうど脇芽の間あたりに、人差し指を当てています(下方にせり出して写っているのは中指です)。
人差し指を支点にして、芽を「折り取る」感じで摘みます。少し引っ張るとうまく摘むことができます。「折る50%」+「引っ張る50%」て感じですかね。状況に応じて力加減を調節します。
双葉っぽくなってるふたつの脇芽が、無傷で残ってます。
これは結構重要なところで、摘芯するときに脇芽を傷つけてしまうと、その後、ねじくれた葉っぱが出てきて、うまく育ってくれません。下手をすると先の先の枝まで残念な形状になります。
育ち始めの、最初が肝心。脇芽は大切にしましょう。
ではもう一つ、摘芯の応用技をご紹介しましょう。
実は、5〜7月ぐらいの摘芯は、ある程度葉っぱが大きくなってから手で摘めばいいので、それほど難しくないのですが、9月10月となってくると、葉っぱが小さいうちに花芽化していることが結構あって、手で摘んで摘むのが難しいことがあります。
先に書きましたが、花芽は放置すると、花芽形成ホルモンがどんどん作られて、株全体が「花芽に栄養を送れー」モードになってしまい、それ以上葉っぱが取れなくなります。新しく出る芽が全部花芽化していきます。
まあ、花芽がつくのは、生命体としてのバジルとしては正しいわけですが、利用する側としては、もう少し葉っぱを取りたいと思うもの。
手で摘むのが難しいと思う人、あるいは手で摘むのが難しいような芽を摘みたい場合、このように、手芸用のはさみを使うのがいいと思います。文房具屋さんで普通に売っているはさみは、ほとんどが、安全のために先が丸くなっています。
このはさみは、先が刺さりそうなぐらいとんがってまして、取扱注意ですが、バジルの摘芯に使うには、このぐらい尖ってないとうまく行きません。
あと、写真では結構大きく見えますが、脇芽が2mmぐらいの長さなので、そう見えるだけです。はさみは刃の部分が2cm程度の、ちいさな手芸用のはさみです。
くどいようですが、脇芽を傷つけないことが大事です。あらかじめ脇芽の幅(≒真ん中の茎の幅)より、はさみの刃先を狭めに固定して構えておいて、切るというより、刺す感じで切り取ります。刺すなら細いカッターナイフみたいなもの(デザインカッターとか)でもいいじゃないかと思うかもしれませんが、屋外で風もあるし、茎もさわったら揺れるので細かい作業は難しいです。実際、デザインカッター系のもので試したことがあるんですが、どうしても片方の脇芽を傷つけやすいんですね。このはさみなら、刃は内側にしかないので、脇芽を傷つけずに、摘芯ができます。
こんな風に、摘芯をして、バジルの枝を倍々に増やしていって下さい。
これができれば、バジル育成中級者です。
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