7月、8月のバジルは、土壌の酸性化に注意。

さて、自動灌水を無事生き延びたバジルですが、次なる試練がやってきました。
この時期はどうしても仕方ないことなんですが、土壌の酸性化です。

ほとんどの(有機も含め)肥料は、pHを酸性側に動かしてしまいます。

別にすぐに枯れそうとか、そういう深刻な状況では、全くないのですが、なんとなく、葉っぱの元気がなさそうに見えたので、土のpHを測定してみました。
NEX-5R 004

えー。見事にpH6.0まで酸性化していますね。
このpHメーターは、0.5刻みでしか表示してくれない、まあ少し測定が粗いものではあるんですが、何度測っても、大体同じ値になるので、安定はしています。

経験上、このpHメーターで測定して6.5や7.0の場合はOK、6.0だとちょっと調子が悪くなることが多い気がしています。そんな微妙な話なのに、測定が0.5刻みでしかできないというのはどうかと思いますが(研究者時代なら上司に怒られているパターンでしょう)、家庭用だと精度の高い装置を維持管理するのは現実的でないので・・・

それで、今回は苦土石灰をたっぷり撒きました。

そのあとのpHはどうなったかというと、6.5まで上がりました(*^_^*)

あ、そうそう、他のサイトを見ると「バジルはアルカリ土壌を好む」「アルカリ土壌で育てるべき」などと好き勝手なことが書いてありますが、それ書いた人、本当に土のpHを測定したことあるんですかね?

日本で土を買ったり、日本の畑の土を利用した場合、pHが7以上の本当の「アルカリ土壌」ってほとんどないと思います。基本的に日本は酸性土壌の国なんです。上のpH調整後だってpH6.5。つまり弱酸性です。

でも、経験上、弱酸性でもバジルは育ちます。pH6.5ぐらいまでは。pH6.0になるとちょっと微妙な感じがしてきますけど。
アルカリ土壌が好きな植物は、酸性に対する耐性がないことが多い。つまり弱アルカリ性・中性・非常に弱い弱酸性(バジルの場合pH6.5ぐらいまで)までは生きられるが、そこよりも酸性になるとダメージを受けてしまう、ということなのだと理解しています。
(ちなみに酸性で生きられなくなる理由は、土中のアルミニウムイオンが溶けて、それを吸収してしまうからのようです。で、アルミニウムイオンは植物にとって細胞毒、らしいです。酸性土壌に適応している植物は、この悪影響をブロックする何らかの機構を持っているのだそうです。)

ちなみにpHは数字が1減ると、水素イオン濃度(←酸の正体は「水素イオン」です)が10倍になります。pH7.0の中性から、pH6.0になると、水素イオンが10倍の濃度になっている、ということなので、数字は1しか変わりませんが、環境は結構変わっていると考えて良いのかもしれません。

参考記事:
植物はなぜ、土壌の「酸性」「アルカリ性」が大事なのか?
バジルの葉が黄色(黄土色)になる理由の診断チャート

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